浜松市の多文化共生の取り組みと、蕨市との違い

先日、2018年10月31日(水)、蕨市議会総務常任委員会の視察で、浜松市を訪れました。

 

浜松市も蕨市も、外国人市民が多い

蕨市webサイト : 各年次別人口統計 平成30年

蕨市の人口統計は、月次で公開されております。

最新の、平成30年10月1日付けのものをみると、
総人口 75,146人

この内、外国人が6,512人です。
比率でいうと、8.7%

これは、埼玉県内でも第1位の比率です。

近年の蕨市の総人口は微増傾向にありますが、内訳をみると、日本人はほぼ横這いであり、増加分は外国人であることが分かります。
従って、外国人比率も増え続けています。

 

浜松市も、伝統的に外国人市民が多い市であり、
平成30年10月1日付けデータによると、

浜松市webサイト : 住民基本台帳による人口と世帯数
総人口805,110人

この内、外国人が23,963人、
比率は3.0%です。

 

蕨市と比べると、絶対値は大きいものの、総人口が大きいため、比率は低いですね。

 

浜松市は、2大ピアノメーカであるカワイ、ヤマハ、4大オートバイメーカのうちの3社であるホンダ、ヤマハ、スズキが拠点を構えるなど、工場が多く、バブル期の人手不足の折りに、労働力として日系ブラジル人を迎え入れたことから、今日に至るまでブラジル人が多いのだそうです。

 

 

外国人へのヘイトクライムは避けなくてはならない

外国人へのあらゆるヘイトクライムは良くない。
これは議論の余地もない、絶対的な価値観です。

外国人に対するヘイト発言は、どのような状況におけるものであれ、社会的に排除されます。ヘイト発言を公の場で行った場合は、ビジネスマンであれば左遷されたり取引停止されたりするでしょうし、学者や政治家ならば辞任必須ですし、その人はもはや社会的に終わりです。

そこで、外国人へのヘイト感情は、心の中で呟かれ、陰にこもりがちです。

高等教育を受けたまともな人の口から、ふとした拍子にポロッと外国人へのヘイト発言が飛び出してきてビックリすることがあります。

これは、極めて危険なことです。

陰にこもった感情は、社会的に蓄積して、どこかで爆発する可能性があり、大きな社会不安を呼び起こします。
我が国においては、関東大震災直後に、この種の外国人に向けた爆発的なヘイトクライムが発生しました。

 

 

ヘイトクライムは一切是認できませんので、いわゆる「ガス抜き」も出来ません。

また、国レベルが、ビザの発給要件をいじったりすることによって、外国人の流出入をコントロール出来るのに対して、市町村レベルでは、やってくる外国人を政策的に拒否したり制限したりしてコントロールすることが出来ません。

これらの点に、市町村レベルが外国人政策を考えることの難しさがあります。

 

 

人口動態の急激な変化は危険

そもそも、あらゆる種類の、人口動態の急激な変化は危険なのです。

 

分譲マンションが急激に立ち過ぎると、上下水道、電気、ガス、小中学校などの公共インフラの供給が追いつかなくなります。

ワンルーム物件が急激に立ち過ぎると、入居する若者たちのゴミの捨て方がひどい、夜中まで騒いでうるさい、クルマや自転車の路上駐車が迷惑だ、といった問題が生じがちです。

急激にタワマンが立ちまくった某ムサコでは、駅の改札口が渋滞するそうです。

このような小さな軋轢の積み重ねが、「旧住民」による、「新住民」に対するヘイト感情を呼び起こします。

 

さりとて、新住民に対する公共インフラ、行政サービスの提供を政策的に急激に増やしていくと、
これがまた、旧住民による、
「俺たちの税金を、新住民に対して使うなんてけしからん!」
という、新住民に対するヘイト感情を呼び起こします。

 

 

従って、市町村経営をする上で、人口動態の変化は、緩やかであることが望ましいのです。

 

 

外国人とて同じことであって、急激な外国人の増加は軋轢を生み、ヘイト感情を呼び起こしがちです。
分譲マンションやワンルームマンションと異なり、市町村政府自身が、前述のように、外国人の流出入を政策的にコントロール出来ないことが、この問題の最も難しい点であります。

 

 

 

浜松市の多文化共生の取り組み

そこで、バブル期という、かなり早い時期から外国人市民が増え続けている浜松市では、どのようなことをやっているのか興味がありました。

なお、「多文化共生」という言葉は、要するに、「外国人受け入れ政策」全般のポリティカリーコレクトな言い方です。

 

・浜松市多文化共生都市ビジョン(5ヶ年計画)を策定したり、
・英語版、ポルトガル語版の市の広報誌、避難マニュアル、転入時ウェルカムパック(一連の書類)を作成したり、
・相談センターを設けたり、
・日本語学習支援施設を運営したり、
・外国人集住都市会議を開催して、外国人が多い他の市町村と情報交換したり、

といったように、それはそれはお金と人手をかけて、外国人市民を受け入れていく仕組みを整えています。

特にこれらの多文化共生政策に対する、ヘイトな反対意見(俺たちの税金を外国人に使うなんてけしからん!的な)も無いようです。

 

 

浜松市と蕨市の条件の違い

結局のところ、浜松市における外国人市民は、浜松市の工場で働くためにやってきてくれた労働力であり、浜松市の経済に貢献しており、既存市民の間に外国人住民受け入れを積極的に歓迎する感情と、外国人に行政資源を投下することへのコンセンサスがあるようです。

ここが、蕨市との大きな条件の違いですね。

少なくとも現下の蕨市においては、既存市民の間に外国人住民受け入れを積極的に歓迎する感情と、外国人に行政資源を投下することへのコンセンサスは、あまりありません。

 

2017年3月定例会の一般質問で主張したように、まずは蕨市においては、定住外国人の実態調査が急務です。

まずは実態を把握した上で、次なるアプローチを考えたいと思います。

【蕨市議会】2017年3月定例会一般質問(2) 定住外国人実態調査について

 

 

おまけの写真

201810_東海道新幹線浜松駅構内のジムニー

東海道新幹線浜松駅の構内に、新型ジムニーが展示してありました。
かっこいい!
この新型ジムニー、バカ売れしてるみたいですね。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください