フィットネスクラブの業界

フィットネスクラブの業界について、軽く調べたので、メモ程度に。

調べたといっても、この業界の幾つかの上場会社のIR資料を読んだだけだけど。

【最近の業界の流れ、トピックス】
・既存店会員数は、押し並べて減少してる。
各社ともに、不採算店舗のスクラップは力を入れているけど、スクラップのスピードが追いついていない状況のようだ。

・新規出店には積極的である。
各社ともに、スクラップと同時にビルドにも力を入れている。
新規出店のパターンは、すき間を埋めていく既存業態出店と、後述のように新業態展開。
この業界にはあまり大きなフロンティアはない。海外展開というのも考えにくいし。

・会員の高齢化が進んでる。
世代によって顧客単価が違う訳ではなかろうけど、若い世代の会員が少なくなると活気がなくなるので、各社ともに若い世代を増やしたいとは考えているようだ。
そもそも我が国全体が高齢化してる訳だけど、それとの比較まではしてない。

・家庭用エクササイズ商品によるネガティブインパクトが大きい。
家庭用エクササイズ商品というのは、wiiのフィットネスソフトとか、ビリー隊長とか。
業界全体の退潮との直接的な因果関係は不明だが、少なくとも業界としては、このように認識しているらしい。

【これからの課題(として、業界自身が認識しているテーマ)】
・新業態の開発
ヨガスタジオとか。
低料金お手軽スポーツスタジオ(4千円程度の月会費で、サーキットトレーニング出来るスタジオ)とか。

・メタボ関連市場への取り組み
「メタボ関連市場」っていうのも抽象的な概念だし、具体的にどういうことなのかいまいち意味不明だけど。
「メタボ関連」=「ダイエット+成人病予防」と解釈すれば、昔から在る概念だが、確かに、この業界は、ダイエットはともかく成人病予防関連市場にあまり食い込めていなかった。

【プチまとめ】
ということで、明るい材料はなさそう。

各社ともにリストラに力を入れてるようだ。

あまり明るい話題が無いにもかかわらず、各社ともに数字の上では増収増益になっていたりするのは、実はけっこう不思議だ。

この業界は、永遠に焼畑農業し続けることが可能なのかも。

新規店舗出店

大々的にプロモーションする。

近所の人は興味を持つし、既存周辺店舗からのスイッチも期待できる。
古い店舗より、新しい綺麗な店舗で最新式のマシンでトレーニングした方が気分もいいし。

初期投資分を償却。

店舗、マシンが老朽化して、会員も減ってくる。

店舗スクラップ

これを繰り返し続けているのか。

逆に、ひとたび店舗が老朽化したら、リニューアルすることは難しい。マシンの入れ替え程度ならともかく、大きな工事をするとなると、しばらく営業停止しなくてはならないし。すべてのフィットネスクラブの店舗は、いずれスクラップすることを前提としているのだろう。

JUGEMテーマ:ビジネス

フィットネスクラブの業界」への2件のフィードバック

  1. お久しぶりです。
    たまたまフィットネス関連で動いていたのですが、やhりおっしゃるところはあると思います。
    こんご高齢化に伴う介護ビジネスとの共存を考えていこうと思います。

    その辺面白くありませんか~

  2. 平野さん、こんにちは。

    フィットネス+ 介護
    もしくは
    フィットネス + メタボ
    フィットネス + 成人病予防
    というのは、本来はかなり近いジャンルのビジネスのはずなんですが、やってる事業者のマインドが本質的には異なるんでしょうね。

    それぞれ両方を含むビジネスの成功事例ってないですね。

    なにしろ、フィットネスクラブの広告クリエイティブは、だいたい健康的で美綺麗な若い女の子がハツラツとトレーニングしている写真がどーんと載っているところが多いですから。
    広報の一環で、オリンピック選手をスポンサーしてるところも多いですし。

    メタボ、成人病予防で攻めるなら、「私はフィットネスクラブに通ってこんなに健康になりました」、「フィットネスクラブしないと、こんなに成人病の危険が高まります」脅迫系の広告を作らないと。

    話飛びましたけど、たしかに
    フィットネス+ 介護
    は、競合もあまりいない、フロンティアですね。

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