中学校部活指導のアウトソーシング

朝日新聞 2014/9/22 : 市立中学校の運動部、指導の外部委託を検討 大阪市

大阪市が、中学校で、部活の指導のアウトソーシングの検討を始めたとのこと。
当面は、一部の中学校で実験的に行うようだ。

 

公立学校の先生というのは、細々した仕事が多くて大変らしい。
部活の顧問業もその一つで、一応、ごくわずかばかりの顧問料はもらえるらしいのだが、ほとんどボランティアのような感じで、つきっきりで指導に当たらなくてはならない。
強い部活だったりすると、土日も休みなく試合、合宿やらの遠征を引率しなくてはならない。
頑張れば頑張るほど仕事の量が増えていく。
手を抜いて生徒任せにしてほったらかしにすることも出来るのだろうが、万が一事故、ケガでも起こったら顧問として責任を負わなくてはならない。

部活動がもたらす教育効果を否定しないが、あくまでも部活は「課外活動」である。
学校に期待されている、「本来の教育」の外にあるものである。
学校の先生には「本来の教育」に注力してもらいたいし、そのために「本来の教育の外にある」雑務雑用はできるだけ軽減してもらいたい。

 

ということで、学校の先生の負担を減らすための施策の一つとして、部活のアウトソーシングというのは是非進めてもらいたいと思う。

 

大阪市は、外注費用は市が負担するイメージのようだが、最終的には、受益者負担の原則に基づいて、利用者(部活に入部して活動する生徒の保護者)が負担するようにするといい。
(ブラスバンドの楽器など、多額のハードが必要なものは、学校が購入して利用者に有償でレンタルすればいい)

 

アウトソース先としては、地元のスポーツクラブ、音楽教室などが想定されるのだろうが、全国の中学校の部活がアウトソーシングされることによって、「部活アウトソーシング市場」というものが全国的に生まれ、新たな産業が育つ可能性もある。

教育関連の方と、以前この話題について話していて、「教師の中には、部活をやりたくて学校の先生になった人もいる」という意見を聞いたことがあるのだが、そういう人は、今後は、部活アウトソーシング事業を起こすなり、そういう会社に指導者として就職するなりすると、好きなことのみに打ち込めるので、いいと思う。


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