仕事と復興

先日、2014年2月18日、ILOのシンポジウム『仕事と復興~自然災害から立ち上がるために、必要なことは何か~』というのがあって、たまたま主催側と運営側に大学同期がいたので、話を聞いてきた。
ILO:仕事と復興~自然災害から立ち上がるために、必要なことは何か~

 

復興には、雇用が大切

震災後の被災地の復興において大切なのは、カネやモノの支援ではなくて、誇りを持って取り組める雇用を作り出すことである、というのがその趣旨で、これは確かにその通りだと思うし、まあ反対する人はいないだろう。

 

今、被災地に在る雇用は、偏っている

事例として紹介されていたのが、
・釜石のホタテ卸
・釜石の建設業者
・亘理のハギレを用いた巾着袋という伝統工芸品作りのNPO

ホタテ卸は、そもそもホタテの水揚げが未だに震災前の20%しかないそうで、壊れた工場を立て直すことには成功したものの、かつての商いの規模には程遠い状況らしい。
建設業は、復興特需で潤っている?
伝統工芸品作りのNPOは、主婦向けの内職としての雇用を作り出すことに貢献しているようだが、ビジネスとしてスケールしそうなものではない。

 

ということで、今現在、被災地には様々な雇用が創出されているが、かなり偏っている。

建設業は、復興特需で被災地のみならず全国的に潤っていて、人手不足の状況のようだが、小さな子どもを連れた主婦が建設業の現場仕事を出来るはずもないだろう。
「手に職」がない人向けの雇用を創出するNPOも多々生まれているが、補助金を投入されることを前提としており、単体でビジネス的にペイするものではないし、スケーラビリティが低い。(だからこそ、株式会社ではなくNPOの形を取っている)
東京に出て働いているようなホワイトカラーの若者が、地元に帰って出来るような仕事がそうそうあるわけでもない。いくらネットが発達したと言っても、メールとskypeだけで完結する仕事は少なくて、システム開発とかデザイン制作とかかなり限定される。

 

被災地にどのような雇用を作り出すべきか?

正直、よく分からない。
首都機能を移すとか?
そもそも、低成長・少子高齢化による人口減が続くこれからの我が国で、地方の過疎って悪いことなんだろうか?

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