地方議員の仕事は、ざっくりと三種類に分類できます。
・政策提案
・行政のチェック
・地元・支援者の御用聞き
・政策提案
は、
・「新規にコレをやりましょう」というパターンと、
・「既存のコレをこのように変えましょう」あるいは
・「既存のコレを止めましょう」というパターンに分類できます。
後者の「変える」「止める」パターンについても、今まで連綿と当然のように続いてきた物事を変えるのには、新しい発想とエネルギーが要ります。
また、最初は一人の人物の思いつきから始まったとしても、一人だけで実現することは出来ません。議会内で、他の議員を説得して多数を取らねば実現できません。(多数を取るための議会内でのプラットフォームが、会派システムです)
・行政のチェック
は、予算案審査という形での事前のチェックと、決算認定という形での事後的なチェックが中心ですが、これだけでもありません。あらゆる角度で、あらゆるタイミングに、適切に行われているか、間違えていないか、市民の代表としてチェックすることになります。
チェックというは、具体的には、見て、聞いて、調べる、ということです。
議会・議員は、市民の代表ではありますが、逆に言うと、単なる代表に過ぎないわけで、何らかの特別な権限を持っているわけではありません。行政当局の内部にある様々な秘密情報を閲覧できるわけではありません。警察や検察のように強制力を持って何かを調べることも出来ません。
(秘密会の仕組みや、百条調査権といたものもありますが、これは特殊な場合についてのみ用いられる例外的な仕組みであって、日常的に使うことは出来ません)
・地元・支援者の御用聞き
「ちはー、三河屋でーす」の、サザエさんに出てくる三河屋のサブちゃん的な、要望・苦情の何でも御用聞きです。基本的に、行政の担当部署にお繋ぎして、要望を実現することになります。
地元密着の案件が多いので、ジャンル的には、
・土木
・衛生(ゴミ処理、蚊、ハチ処理など)
・学校
・防犯
・防災
・交通安全
が多いです。
さらに、別の視点で分類すると、
1.制度的な歪み、運用上の不具合によって、本来行われるべきものが適切に行われていない状態にある時に、これを正すこと。
2.自分だけの特別扱いを求めること。
の2パターンがあります。
1においては、その歪み・不具合については、今まで誰も気が付かなかった、あるいは放置されていたことになります。これを正すことは、今後のためでもありますし、他の市民のためでもあります。
2は、昔は、地方議員が行政の窓口に乗り込んで大声を上げて机をバシバシ叩きながら要求すれば無理が通った時代もあったのかもしれませんが(知りませんけど)、今は無理ですね。