珍しいパターンの陳情

ただ今、開かれている、蕨市議会 令和3年(2021年)6月定例会において、珍しいパターンの陳情がありました。

本日 6月8日は、私が所属している教育まちづくり常任委員会が開かれたのですが、そこでこの陳情についての話し合いが行われました。

 

 

なお、請願と陳情という似たような仕組みがあり、

・請願 議員の誰かが紹介(支援する趣旨で仲介すること)するもの。
・陳情 議員紹介がないもの

という違いがあります。

これらは、誰でも、蕨市民以外でも出すことができます。

 

 

蕨市政の政策決定過程に参画するための、様々な方法のうちの一つです。

 

陳情の詳細情報

陳情第1号 新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金のフィットネスクラブ活用に関する要望書 〔要望要旨〕   新型コロナウイルス感染症(COVID−19)を受けた新たな生活様式を余儀なくされる中、健康二次被害の懸念が顕在化しています。 …

だいたいにおいて、陳情は、国政レベルでのテーマについて何らかの主義主張をもった団体が、全国の市町村の議会に無差別に送っている、というパターンが多いのです。

もちろんこれはこれで無意味ではありませんし、自らの主義主張を推し広げていくための一つのやり方として、制度的に認められているものです。

 

 

今回のパターンは、本質は、

全国規模の業界団体所属企業の蕨市内の支部・支店が連名で、コロナ禍による業績悪化に対する業界支援を要請する趣旨のものです。

 

 

名目は、「コロナ禍で外出しにくくなった市民の健康二次被害を防ぐために~~」とロジックが強引である上に、コロナ禍で業績悪化している業界は他にも多々あるために、私が所属している会派:令政クラブは反対しました。採決の結果、この陳情を取り上げることについては反対多数で「不採択とすべきもの」と決しました。

 

 

請願・陳情というのは、何の事前のすり合わせもなくポンと提出しても、なかなか通すのは難しいものです。

議会においては、採択するか/しないか、すなわち、1か0かで結論を出さなくてはならないので、「言わんとすることは理解するし、支援したいが、その主張通りに取り上げることはできない」みたいな場合も、一律に「採択しない」という結論とせざるを得ません。

 

今回のパターンのような、全国レベルの業界団体所属企業の、蕨市内の支部・支店が、連名でその業界への支援を要請する、というような場合は、いきなり陳情をポンと出すのではなく、まずは、商店街・ビジネス団体などのタッチポイントを通じて、議会の議員・会派などにカジュアルな形でコンタクトを試みることをお勧めします。


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