町会の再編成について

現状の蕨市の町会名称・エリア区分についての問題点

さて、以下のエントリで申し述べました通り、先日行われた、蕨市議会 議会報告会において、町会の再編成への行政・議会の取り組みについての質問がありました。

hoya_t blog 2017/5/24 : 【蕨市議会】第2回 議会報告会がございました。

蕨市内には、↓以下のページの通り、37町会があります。
それらの多くは、現在の行政上の住所(町名)ではなく、昔の地名を使っています。

蕨市webサイト : 蕨市町会長連絡協議会 #町会とそのエリア

また、各町会のエリアも、複雑に入り組んでおり、
☆町1丁目の1~5、12~30は、A町会
☆町1丁目の6~11、31~40は、B町会
のようになっているケースもあります。

さらに、例えば中町町会、須賀町町会、水深町会のように、国道17号を跨いでいる町会もあります。

・町会の運営上、不便である
・新しく引っ越してきた住民には分かりにくい
という問題点があります。

 

冒頭の質問の趣旨は、取り組みを尋ねるというよりも、何とか改善してほしいという要望でありました。

 

 

解決方法–町名町会への再編成

改善策としては、
町名町会への再編成
というものがあり得ます。

行政上の住所区分に、区割りをきっちりと引き直すことですね。
その場合は、
☆町1丁目町会
☆町2丁目町会
☆町3丁目町会

のようになります。

他市の事例では、大規模に区画整理したり、◯☓ニュータウンのような住宅街が新たに造成されたようなケースでは、このように再編成されることが多いようです。

 

 

町名町会の問題点

このような町名町会には、これはこれで幾つか問題点があります。
・古い地名は、歴史と伝統そのものなので残すべき。古い地名が消えてしまう。
・古い地名には、その地域に災害が起こったことを示し、注意せよという先祖からのメッセージが込められているケースがある。これが消えてしまう。
・昔からの人間関係が分断されてしまう。

参考)
wikipedia : 蕨市 #旧町名・大字
hoya_t blog 2014/9/1 : 地名を変えてはいけない。
hoya_t blog 2014/10/2 : 【蕨市錦町】蛇田という地名

 

 

町会再編成に向けての行政の取り組み

再編成を促すインセンティブ制度がありまして、

蕨市webサイト : 町会再編成促進交付金要綱

というものです。「条例」ではなく「要綱」なので、議会が定めたものではなく、行政レベルで設けた制度です。この6年間(私の当選1期目以降)では、交付実績はありません。

交付金の額が明示されておらず、取り敢えず制度は作りましたよ的な、何とも中途半端な印象を受けます。
行政としては、積極的な再編成の後押しをしていくつもりは、無いものと推測します。

 

 

私見

町会再編成云々は、基本的には、その地域に住む人達が、自分達で決める問題だと思います。
行政なり議会なりが、上からあるいは横から手を突っ込んで、これを主導したり後押ししたりするものではありません。

上記のように、メリットもありデメリットもあります。賛成意見も反対意見もあるでしょう。

緩やかな世代交代とともに、賛成意見の方が増えてくれば、自ずと再編成は進んでいくのではないでしょうか。

また、↓以下のエントリで申し述べましたように、どこの町会においても、
・加入率の低下
・役職の担い手・後継者不足
に悩んでおり、これをクリアするために、いずれは町会の広域化・大規模化が課題となってくると思います。これについても、行政や議会が主導するべきものではなく、その地域に住む人達が、自分達で決める問題だと思います。

hoya_t blog 2016/12/16 : 蕨市議会 2016年12月定例会が終わりました。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください