秘密保護法案の強行採決に考える。

さて、ぽかぽか陽気の本日2013年11月26日(火)、自公政権は、秘密保護法案を衆議院の安全保障特別委員会において強行採決を実施し、可決されました。

日経:秘密保護法案を衆院委可決 第三者機関に首相意欲

自、公、みんなが賛成。
維新は退席。
民主、日共は反対。

衆議院における付託された委員会で可決されたので、次なるプロセスとしては衆議院本会議で可決、さらに参議院でも同様に委員会で可決→本会議で可決されれば、法案は成立することになります。

 

先のエントリ「2013/11/21 特定秘密保護法の件」で述べたように、私は、この法律は、国を守るために必要なものだと思います。

しかしながら、どれほど詭弁を弄しても、今回のプロセスは十分な議論が尽くされたとは言いがたい。とても残念に思います。

 

民主制の本質は、多数決ではない。

「民主主義なんだから、多数決で決めればいいんだ!」、「選挙で自公が勝って圧倒的多数を占めているのだから、自公政権は好きなように法律を作れるんだ!」という意見を持っている人がいますが、これは間違っています。

民主制の本質は、多数決ではありません。
時の政権が、数を頼みに少数意見を押し潰して、自分の考えを強引に通そうとするのは間違っています。それはまさに天に唾する行為であって、民主制が続く以上は、いずれ歴史の裁きを受けることになるでしょう。

 

民主制の本質は、徹底的に議論すること。

少数意見を尊重し、徹底的に議論すること。ギリギリまで意見のすり合わせを行って、それでも譲り合えない部分がある場合は多数決で決める、これが民主制のあるべき意思決定プロセスだと考えます。

よく誤解している人が多いのですが、多数派だからといって多数決で好きなことを決めていいわけではありません。

 

民主制は、本質的に矛盾を抱えている。それを解決するのが人の叡智と努力。

少数意見の尊重、徹底的な議論 ←→ 最終的には多数決

この2つは本質的に矛盾しているのです。
100%全員が完璧に納得することはあり得ないのです。

最終的な落とし所をどこに持っていくか?
これを解決するのが、人の叡智と努力です。
歴史という学問は、先人の叡智と努力のケーススタディを学ぶために存在するのです。


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