政権、支持率続落を警戒 感染拡大と連動リスク再燃
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本日、令和4年2月1日(火)の日経朝刊ですが、
日本経済新聞社の1月の世論調査で岸田内閣の支持率が初めて下がった。新型コロナウイルスの急拡大と連動して支持率が落ちるリスクが再燃した。現時点では重症者数が過去の最悪期ほどではなく、下げ幅は一定の範囲にとどまる。感染者増は続いており、政権は支持率の続落を警戒する。
感染者が日に日に増えた1月の報道各社の世論調査をみると、実施時期が後半になるほど支持率の前月比下げ幅が大きくなる傾向がある。
と、直近の日経自身の世論調査を引用して分析しています。
第6波は、未だ拡大トレンドが止みませんので、因果関係があるならば、今後ますます政権支持率は下がる可能性がありますね。
他方で、
内閣支持率52%で横ばい コロナへの意識低下か 毎日新聞世論調査 | 毎日新聞
毎日新聞と社会調査研究センターは22日、全国世論調査を実施した。岸田内閣の支持率は52%で、2021年12月18日の前回調査の54%から横ばいだった。不支持率は36%(前回36%)だった。これまでは新型コロナウイルスの新規感染者数が増加すると、内閣支持率が下落する傾向があった。今回は感染者数が過去最多を連日更新している局面だが、支持率低下にはつながっていない。 その要因として…
1月22日付の毎日新聞では、
これまでは新型コロナウイルスの新規感染者数が増加すると、内閣支持率が下落する傾向があった。今回は感染者数が過去最多を連日更新している局面だが、支持率低下にはつながっていない。
と記しています。
世論調査というと、純粋に客観的に定量的に出力されるもの、というイメージがあります。
実際のところは、多くの方がうっすら気が付いてる通り、定量的に(数字で)出力される結果についても、調査主体によって大きく数字は異なってきます。
さらに、その結果を、新聞社・ジャーナリストなり、学者なりが読み込んで、考え出した、その定性的な分析結果についても、多様な解釈が生まれてきます。
だからといって、この種の調査はいいかげんだ、信じるに足りない、というわけでもありません。
調査というのは、サイエンスであって、不完全な人間が、矛盾に満ちた人々の頭の中や世の中を出来るだけ定量的に解釈しようという、言わば「神への挑戦」とでも言うべき、終わりのない営為なのですね。
なんだか話がずれてきたので、元に戻すと、
今、政権関係者は、コロナ対策に力を入れつつ、感染拡大状況が政権支持率にどのように影響を及ぼすか、ビクビクしていることは間違いありません。
第5波の時は、医療リソースが逼迫し、中等症患者が自宅療養中に症状が悪化してお亡くなりになる不幸な事案が多発しました。医療が逼迫さえしていなければ助かった人が多々いたはずで、政権批判に繋がりました。
岸田政権関係者は、このまま第6波の拡大が収まらず、第5波の時と同じように、政権批判に繋がることを最も恐れているはずです。
1月19日付のエントリで書いたように、今、「オミクロン株は感染しても症状が軽いので、諸々の規制を緩めよう。多少は感染が拡大してもいいじゃないか。」という考え方が広まっています。
感染拡大防止策を緩めれば、
・経済が回り出す。
・医療リソースがリリースされる。
という2つの効果が期待できます。
これは、難しい判断のしどころですね。
海外の潮流としては、「感染拡大防止策の緩和」に向かっています。
我が国もこの流れに乗るかどうか?