金門島に行ってきた。

先日2013年5月に、タフな(本業の)出張の合間を縫って、金門島に行ってきた。

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金門島といえば、台湾本島から遥か離れて、中国大陸の厦門のすぐ対岸に位置するという、台湾の離島。 中共領である厦門からは目と鼻の先だが、台湾が実効支配している。

僕が初めて台湾に行ったのは大学3年終わりの春休み、1996年春。
中華民国政府がメインランドを逃れて台湾に移駐して以来続いていた戒厳令が1987年に解除されてから初めて行われた総統選挙(事実上のいわゆる大統領選挙に相当する)を見に行くのが目的で、この時も金門島に渡れないものかといろいろ調べた。

当時は、中共が台湾初の民主的総統選挙を何としても阻止しようと恫喝を繰り返し、対抗して米国が第七艦隊を台湾海峡に派遣するという一触即発の状況。戦争が始まるとしたらいきなり本島に弾道ミサイルを打ち込んでくるのではなく、金門・馬祖への砲撃から始まる可能性が高いと言われていて、どうやって渡ろうか調べるうちに本当にビビってしまって結局金門島を訪問するのは取りやめた。

その後、台湾には何度も行く機会があったが、なかなか時間が取れずに金門島に行く願いは叶わなかった。

今回は、たまたま調べたら意外と簡単に、台北から余裕で日帰り出来ることが分かったので、行ってみた。

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羽田からJAL便で台北松山空港に着いたら、コインロッカーに仕事道具を預けて、立榮航空にチェックイン。
台北からは1時間くらい。
片道2,220NTDなので7千円ちょい。

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あっという間に金門空港に到着。
滑走路の傍らにはカモフラのトーチカ。

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小さく、いかにも「離島の空港」といった雰囲気。

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滞在時間が短いので、すぐにタクる。

空港近くの幹線道路の交差点にはカモフラのトーチカが整備されている。

原チャや自転車のレンタルもあるようだが、空港にはお店が見当たらず、市内にしかお店がないようだった。

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道路インフラはしっかり整備されている。

雰囲気としては、宮古島や石垣島のような、八重山の島々にかなり近い。
しかし、インフラの整備具合は遥かに内地の八重山を上回っている。

よく考えてみたら、八重山の島々と金門島が似ているわけではなく、世界中どこに行っても離島に共通する「離島っぽい雰囲気」というものがあるのだと思う。

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島の端、最もメインランドに近接するところに位置する、馬山観測所。
当然、今でも軍隊が駐屯している。

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「還我山河」のスローガン。

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ここから地下道に入っていく。

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地下道。
中共が攻めてきた時のために、何箇所も銃眼のついた待避所がある。

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観光用のトーチカ。

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この日は、晴れていたものの、霞んでてメインランドは見えず。
島影は、大陸ではなく島で、中共領。

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バス停まで歩く。

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このバス停の時刻表表示がいいかげんで、待てど暮らせど全然バス来ない。

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しかたなく、街まで5kmくらい歩いた。

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なんかシーサーみたいのがいる。
風獅爺というらしい。

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牛飼ってる。

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公民館かな。
立派な建物。
公共投資すげー。

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小さな集落なんだけど、家は新しくて綺麗。
かなりお金が投入されてる。

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排水施設ばっちり。

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しかし、ふと道の脇にトーチカがあったりする。

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監視カメラ類もたくさん設置されてる。

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やっとこ金沙という集落に着いた。
集落のメインストリートの中心には映画館がある。駄菓子屋と集落に一件だけあるセブンには学校帰りの子どもたちが溜まってた。

ここでタクシーを捕まえて、島の中心部の金城という地域へ。

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なんか普通にのどかな街だった。

三通のおかげで厦門まで気軽にフェリーで1時間で行けるようになったので、中共からのツーリストも見かけた。

ジャージ姿の中房が賑やか。

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中共が打ち込んできた砲弾を原料にした包丁が特産品らしい。
ほんまかいな。

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民家の壁に貼ってあった。
金門島の反原発運動?

 

ということで、滞在時間わずか5時間ほどの弾丸ツアーながらも、18年来行きたかった金門島に行けて有意義であった。

のどかな離島だったが、敵対する勢力と至近距離で接する国境の緊張感もほんのり感じた。

 

我が国も隣国からの侵略を受け、あるいは侵略の意図をもって度重なる領海侵犯を受けている現下の状況で、自国の領土・領海は命を掛けてでも、たとえ戦争をしてでも守らなくてはならないものだという覚悟を新たにした。

 

(おまけの写真)

台湾の右翼っていうか要するにanti-Tiwanization=親中=容共=左翼だよね?
台北市内の西門街の近くにて。

台湾の右翼っていうか、要するに、外省人の保守反動 =  anti-Tiwanization(反台湾化) = 親中 = 容共 = 左翼?なんだろうか。
彼らは中共から資金をもらっているという報道もある。
台湾通信:釣魚台守ろう運動の黄錫麟氏のバックに中国国務院台湾事務弁公室の存在か、本人は否定


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