電子ブックリーダー市場の仕組み

仕事柄、(特にUSを中心とした)電子ブックリーダー市場についていろいろ調べている。
差し支えない範囲で、自分のためのメモを兼ねてまとめてみる。

電子ブックリーダーというのは、話題のamazon kindleとか、そういうの。
非ケータイ、非スマートフォンの、専用ブックリーダーのこと。

業界の構造を理解するためには、

端末 –  通信インフラ – ストア(書店サイト) – 本データ

この流れで読み解いていくとよい。

・端末は、リーダーのハードウェアそのもの。
amazon Kindle、ソニー Reader、Barnes&Noble Nookなど。
(他にもメジャーなものはあるのだろうか?よく分からない)

・通信インフラは、端末でストアに繋ぐための通信手段。当然だけどケータイのデータ通信のこと。

・ストア(書店サイト)は、本データを買うためのwebサイト。

・本データは、本の中身のデータそのもの。

ここで、通信インフラは、端末そのものが通信機能を備えており、通信手段(ケータイデータ通信)の利用契約も込まれている。

なので、上図は、
【端末 –  通信インフラ】 – 【ストア】 – 【本データ】
となる。

・amazonは、クローズド戦略。
amazon kindleでは、amazonの【ストア】でしか【本データ】は買えないし、【本データ】のフォーマットはamazon独自のものだ。他プレーヤがこの垂直統合に入り込む余地はまったくない。

・SonyとBarnes&Nobleは、オープン戦略。
まず、【端末】が、オープンフォーマットであるepubという【本データ】フォーマットに対応している。
なので、Sony、Barnes&Noble自身でも【ストア】を運営しているものの、よその【ストア】から【本データ】を買ってくることもできる。

さらに重要なことには、Googleが作ろうとしている巨大な【本データ】のデータストックは、全てこのオープンフォーマットであるepubで作られている。

ちょっと文章で書くと分かりにくいですな。
最初から図を起こせばよかった。

シェアの率と推移がどうなっているかは、ちょっと分からない。

概して、電子ブックリーダーの市場は成長している模様で、どこかが勝ってどこかが負けてという状況ではなく、それぞれ全てのプレーヤが成長しているような状況のようだ。


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