10月12日に東日本に上陸した台風19号ハギビスとその対応を振り返る

本年、令和元年(2019年)10月12日(土)に伊豆半島-首都圏-東北へと上陸して通り抜けていった台風19号ハギビスは、甚大な被害をもたらした。被災された方々には衷心よりお悔やみとお見舞いを申し上げます。

 

以下、メモとして、台風の様子と、その対応を振り返りつつ、考察を記す。
議会の役割の一つが「行政のチェック」であるが、この稿では、関係諸機関・担当者の対応を批判的に取り上げることが目的ではなく、あくまでも今後の政策立案に活かすためのメモとして。

 

私自身は、12日(土)は、終日、お家にいました。
法人の決算が8月なので、書類の整理と仕訳作業に追われていたタイミングだったのですが、さっぱり手がつかず。
ひたすら、twitterと、各河川の水位情報サイトをリロードし続けていましたw
13日(土)の午前2時台になって初めて外に出ました(後述)。

 

 

規模が大きく、未曾有の被害をもたらす可能性が高いことが、予報されていた

近年、天気予報の確度が上がっていて、ほとんど外れることがないことは、みんな既に知っている。

数日以上前から、天気予報で警告され続けていたため、誰もが、事前に入念な準備をすることが出来たはず。

それでも、物的被害はともかく、これだけ大きな人的被害が出てしまったのは残念な限り。

 

 

地元の祭りは、11日(金)時点で中止を決定

蕨市内では、ほぼ全ての地域で祭りが行われる予定で、今年は、2年に1回の和楽備神社への宮入り(各地域のお神輿が、勢揃いする)するはずだった。

私が住む、郷町会の祭りは、11日(金)時点で中止を決定。
基本的には、決行するか中止するかは、祭りを主催する団体単位(ベースは町会)で意思決定されわけだが、ほとんど中止になったようだ。

まあ、妥当な判断。

 

 

蕨市役所の対応

時系列に記すと、

10/12(土)
12:00 災害対策本部を設置した
14:00 避難所を開設した
20:00 避難勧告を出した

10/13(日)
09:00 避難勧告を解除、避難所を閉鎖、災害対策本部を解散

 

避難勧告が早過ぎなんじゃね?
あるいは、逆に、日没後に避難勧告を出すなんて遅過ぎ、日没前に出すべきだったんじゃね?
そもそも、オーバーリアクション過ぎたんじゃね?

など、市民の方々からは、いろいろな意見をお伺いした。
まあ、結果として、市内ではそれほど被害は出なかったわけだが、後から批判・批評することはたやすいが、概ね妥当な判断だったのではないかと思う。

 

 

議会・議員の対応

市議会は、権限もリソース(自由に使える予算、人員、物資)も持っているわけではないので、災害時に出来ることは何もない。

市民の方々からは、「避難所に何で見学に来なかったんだ!」的に怒る意見もお聞きしたが、筋違いです。

私見だが、
議会・議員は、有事においては、行政のジャマをしない」ことが肝要と思う。

議員が、避難所などの現場に行けば、「毛布がほしい」だの「食べ物が足りない」だの様々な要望をダイレクトに受けることは必定で、そうなれば、政治家の心情としては、行政当局の現場に要望を伝えざるを得ない。「頑張ってるアピール」をしやすい機会でもある。そして、行政当局としても、議員から要望を受ければ、重視して、優先順位を曲げて対応せざるを得ない。
結果として、全体最適の実現を妨げることになる。
公平性が確保できないばかりか、下らない要望を叶えることにリソースを割くかたわらで、助けられたはずの人命が失われてしまうような事態を招く可能性すらある。

ということで、「議員は、できるだけ、有事においては、現場に行ってはいけない」というのが大原則だと思料。

電話一本かけて、様子を尋ねるのも厳禁。たったの1,2分の電話応対であったとしても、災害対応の現場にとっては、無駄でしかない。

 

しかしながら、今回も、避難所を回ったりした議員各位もいたようだが、考え方が違うだけですので、これらの方々を批判するつもりは、取り敢えず今のところは、全くございません。

 

 

情報配信・収集手段 — 防災無線が聞こえないのは仕方ない

市民の方々からは、「防災無線がさっぱり聞こえない、何とかしろ!」という非難の声を多数聞いた。これは、今に始まったことではないのだが、特に雨風が強いときは、聞こえにくい。

防災無線は、100%完璧な情報配信・収集手段ではない。
全市民の耳にはっきり聞こえるような防災無線システムなどというものは、物理的に作ることは不可能だ。

この点について、多くの方は勘違いしている。
「防災無線は、100%完璧に、自分にとって聞こえるべきだ」と思い込んでいる方が多い。

防災無線のクライアント側(電柱+受信装置+スピーカ・アンプ)を増設したり、音量を大きくしても、聞こえないものは聞こえない。現状以上の改善は、ほぼ不可能と考えていいだろう。

尚、隣りの市の防災無線の方がよく聞こえた、という方も多い。
これも当たり前の話で、市内の防災無線は、四方八方から聞こえるから、反響して聞き取りにくくなってしまうものだ。隣りの市の防災無線は、片方向のみから聞こえるので、聞き取りやすいのだ。

 

そもそも、100%完璧な情報配信・収集手段は存在しない。
だからこそ、テレビ、ラジオ、音声電話、防災無線、インターネット、その他と、情報の受け手の側で、情報収集手段を多重化しなくてはならない。

極めて高い冗長性を持つ、インターネットですら、100%完璧ではない。
端末が壊れてしまえば終わりだし、本年9月9日 台風15号のときは、停電のために基地局側が機能を喪失して、ネットに繋がらないという事態が発生していた。

 

 

情報配信・収集手段 — 個人的に役に立ったもの

twitterで、#荒川、#多摩川、#二瀬ダム などとハッシュタグをつけてサーチするのが、最も速かった。

「川を直接見に行くのは危険!」なのだが、怖いもの知らず、あるいは単なる無謀な人が、川の縁まで見に行って、撮影した写真・動画が、最も生な情報として有用だった。

但し、素人メディアならではの注意点もたくさんあり、情報を選り分ける最低限のリテラシは必要。

素人ならではの専門用語の誤用が多い。
例えば、「堤防の決壊」と「堤防の越水」は、異なり、それがもたらす被害の速さ、規模はまったく違うわけだが、素人は誤用してしまいがち。場合によっては、ツイートした人物のプロフィール、過去のツイートなどを見て、その人物が正確な知識を持っているのかどうか類推する作業も必要。

また、古い情報が、時間が経ってからもリツイートされて広まってしまうこともある。
例えば、今回は、「緊急放流をする可能性がある」→「やっぱり大丈夫なので緊急放流しない」というダムがあったのだが、第2段階の情報が発信された以降も、第1段階の情報がリツイートされて拡散され続けていたケースがあった。

 

荒川の水位情報

水位

荒川上流河川事務所・国土交通省 関東地方整備局・水位

国交省 荒川上流河川事務所のwebサイトは、サーバとネットワークが貧弱なのだろう。繋がらないことが多かった。

https://typhoon.yahoo.co.jp/weather/river/8303040001/

ヤフー!は、システムの冗長性は高いが、更新タイミングが遅い。正確にはわからないが、30分くらいズレがあったような気がする。

国交省の治水橋テレメータ水位のwebサイト

↑ いろいろ探した上で、最終的にはここにたどり着いた。
今どき懐かしい、「i.」のサブドメインが付いているので、国交省 荒川上流河川事務所のwebサイトの中の、おそらく大昔に作った(15年くらい前か?)、ガラケー向けのサイト。推測だが、サーバが切り出してあって、軽い。

蕨、戸田辺りで荒川の氾濫の可能性を推測するためには、治水橋の水位を見るのがベストで、ここのwebサイトでは、情報は10分ごとに更新されていた。だいたい1分ディレイくらいだった。

 

テレビジョンは、ネット配信のものを一応見ていたけど、結局のところ、オリジナルのコンテンツはほとんどなく、単なる「まとめサイト」的なポジションでしかない、という印象。twitterでトレンド入りしていた映像そのものを、かなり遅れて配信していたりして、情報がとにかく遅い。同じ素材を何度もリピートして流すために、無駄が多い。但し、網羅的に取り上げているので、見逃した情報を入手するためには有用だった。

 

 

情報配信・収集手段 — お年寄りのデジタルデバイド対策をどうするか?

ということで、インターネットが100%完璧ではないものの、冗長性が高くて有用。

しかしながら、お年寄りからは、「自分たちは使い方が分からない。防災無線インフラを強化するなど、お年寄り向けに、何とかすべきだ」という意見が、依然として多い。

今どきのお年寄りには、スマホもそこそこ普及しているし、そうでなくても、古いガラケーも含めれば、ほとんどの人が携帯電話端末を持っている。しかし、webブラウジングはやらない方が多い。「やりたいけど、やり方が分からないから、出来ない」ということではなく、「そもそも必要性を感じないので、やらない」という感じの方が多い。

こういったお年寄りの方々に、既に手元に持っている携帯電話端末を使って、災害情報を収集することの必要性を認識してもらい、使い方をお教えしていくことは、これからの防災対策としては必要だと思料。

 

 

避難所 — 避難した人の感想

後から聞くと、けっこう楽しかった、という人が多かった。

台風という非日常的な状況に高揚し、久しぶりのご近所さん・仲間と邂逅してはしゃいでしまったような感じかと思う。

これも、市内では大きな被害がなかったからこそですな。

 

 

伝聞だが、避難所では、毛布の類や、フルコースの食事が支給されるものだと思い込んで、手ぶらで避難してきた人もいたらしい。

今回は、地震などの突然の災害ではなく、事前に予報されていた災害だったので、当然、各自で毛布類や食料類、飲み水を準備して持ち込むべきところ。
ちょっと想像力があれば当たり前のことなのだが、まあ、こういうのは、避難訓練を日頃から繰り返しやっておくことが大切だ、ということですな。

 

 

避難所 — 避難所からの退出タイミングの判断

24時ころには、蕨市内では、雨は上がり、風もやみ、路面は乾き始めていた。
ここで、「ああ助かった、もう大丈夫だ」と、避難所を出て、家に帰ってしまった人が多かったらしい。(全員が帰ったわけではなく、避難所で朝まで過ごした人もいたようだ)

タイミング的に、この時間を過ぎれば、不便な避難所で夜を明かすことになるし、それよりは、安心な家に帰ってお風呂に入ってから温かいお布団で寝たい、という気持ちは当然のことと思う。

 

しかしながら、荒川の水位は、蕨近辺で雨が上がった後も、更に上がり続けていた。
上流に降った雨が川を流れてくるのには、長い時間がかかる。
川の水位は、時間が経ってから、上がってくる。
雨がやんだ後もなお、上がり続ける。
ちょっと考えてみれば、当たり前のことなのだが、「ああもう安心だ」と気が緩んでしまった方が多かったらしい。

私は、上記で引用した、国交省の治水橋テレメータ水位のwebサイトをリロードし続けて見ていたのだが、翌10月13日(日)午前2時台が、水位のピークだった。

10分ごとに1分ディレイで情報が更新されるわけだが、10分ごとに水位が13cmずつ上がっていた。10分ごとに13cm!! はん濫危険水位:12.6 mを、見る間に越えていき、本当に手に汗握る状況だった。ギリギリで持ちこたえたが、もし仮に水位が堤防の天端を越えて、荒川が氾濫していたら、午前2時台という時間帯、しかも、「もう大丈夫だ」と安心して寝入ってしまった人が多いであろう状況で、大きな人的被害が発生していた可能性が高いと思う。

 

ということで、避難所からの退出の判断は、蕨市内で雨風がやんだタイミングではなく、治水橋の水位の上昇が止まったタイミングで行うべきだったと思料。

 

内水災害と外水災害は、まったく別モノだという認識がない方が多いので、この点は、今後の防災教育の課題だと思料。

 

 

避難所  — 広域避難計画の必要性を再認識した

蕨市内で開設された避難所は、公民館、小中学校など。

洪水ハザードマップで示されているように、万が一、荒川が氾濫したら、蕨市内はほぼ全域が水没する。

それぞれの避難所の建物は、2,3階建て以上なので、万が一、床上浸水が発生しても、2階以上に逃げることは可能だが、こうなったら、電気・水道は止まる可能性が高いし、トイレは使えなくなる。

と、考えると、荒川が氾濫しても、確実に「浸水しない」、蕨市外にある、高台の避難所に逃げた方がいい。

市外の避難所に組織的に避難することを広域避難という。

蕨市の場合であれば、平成4年に川口市、草加市、戸田市と避難場所の相互利用に関する協定を結んでいるし、平成13年には川口市、鴻巣市、上尾市、戸田市、桶川市、北本市、さいたま市、伊奈町と災害時の相互応援に関する覚書を結んでいるので、これらの市町の避難所が、蕨市民を受け入れてくれることになっている。

しかしながら、蕨市民全員の広域避難というのは、これは大変なもので、事前に計画を練って、シミュレートしておかないと、大混乱することは必定だ。

先日、たまたまテレビジョンを見ていたら、今回の台風の折り、利根川が氾濫したら全域が水没する可能性が高い、茨城県境町は、隣りの自治体への広域避難を実施したそうだ。道路が渋滞してなかなか避難所にたどり付けなかったり、キャパを越えてぎゅうぎゅう詰めの避難所もあれば、ガラガラの避難所もあったといように、偏りが生じてしまったりしていたらしい。
(この件は、後日、別途調べることにする)

私は、平成30年9月定例議会の一般質問で、広域避難計画を立てることと、訓練の必要性を訴えたところ。

 

 

二瀬ダムがぎりぎりだった

荒川の上流域、秩父にある二瀬ダムが、もしかしたら緊急放流(異常洪水時防災操作)するかも、という通知を流したものの、持ちこたえて、結局、緊急放流しなかった。

時系列で言うと、

19:00 緊急放流する可能性があるという通知 1回目
21:00 緊急放流する可能性があるという通知 2回目
23:40 通知の解除

緊急放流というのは、降水して流入した雨水と同じ量を放水するという操作のこと。

 

どんなダムなのかと、11月4日(月)、見に行ってみた。

201911_二瀬ダム

二瀬ダム。

小さなダムだ。

201911_二瀬ダム

既に水量はかなり下がっていたけど、水の色は灰色だった。

 

秩父市内でも、かなり山奥に位置している。三峰神社の登り口にある。
蕨市からは、関越道を通ってバイクで行くと、4時間もかかる(途中の道の駅で、味噌田楽とわらじカツ丼を食べる時間を含めて)。

ここから治水橋まで水が流れてくるのには、丸一日くらいかかるとのこと。但し、大雨のときはもっと速いとのこと。
緊急放流をしていた場合、治水橋当たりの水位にどのくらいの時間差で、どのくらいのインパクトがあったかどうかというのは、単純に予測はできないとのこと。

まあ、かなりの上流域だし、小さなダムということは、このダムがカバーするエリアもそれほど広くはないということなので、緊急放流していたとしても、それほどインパクトはなかったのかな?よく分からない。

 

 

台風一過の13日(日)午前2時の市内の様子

治水橋の水位が上げ止まったことを確認して、市内の散策にでかけた。

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錦町2丁目の、居酒屋じゃじゃ馬のある丁字路。

ここは、かつては頻繁に道路冠水・床下浸水が発生したエリアであり、近年は、毎年のように工事を行い(まさに今日も工事を行っている)、雨水排水機能を拡充している。

ピーク時には、道路冠水して、市の委託業者のトラックを横に並べて道路閉鎖をしていたが、床下浸水は免れた。

既に、午前2時には、路面が乾き始めていた。

河川の水位と異なり、内水は、雨が止んだら、あっという間に水位が下がる。

 

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植木が倒れた家。

 

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錦町2丁目の富士見球場の丁字路。既に路面は乾いている。

ここも、よく大雨の時に道路冠水するところ。

今回の台風のピーク時にどうだったのかは、分からない。

 

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避難所となった、社会福祉センタ。

受付に、市スタッフがぽつんと座っていた。

 

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社会福祉センタの正面玄関には土のうが積んであった。

 

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避難所となった二中には、照明が灯っていた。

 

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避難所の西小体育館。

照明が消えているけど、もうみんな眠ったのか、あるいは、みんな帰ってしまったのか? 眠っていたら迷惑なので、中には入らなかった。
この時間帯も、職員室は照明が点いていた。

 

 

台風一過の13日(日)昼、荒川の様子、市内・近隣市の被害

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錦町4丁目の錦町雨水調整池。

水がほぼ満水。

尚、この池の上に設けられた構造物は、都市計画道路錦町富士見線の雨水排水管工事のための資材置き場となっている。

 

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北戸田駅近くの笹目川。

だいぶ水位は下がっていた。相変わらず汚い川だな。

 

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荒川の幸魂大橋。

いつものジョギングコースが、すっかり泥水の下。

 

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秋ヶ瀬公園。

 

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朝霞市内へ。荒川と新河岸川に挟まれた、内間木の辺り。

泥水ぷかぷか。

マフラーの位置が高いトラックは構わず通り抜けていくが、バイクだと無理。足が泥水で濡れてしまった。普通乗用車もちょっと厳しいかな。

 

 

その後の彩湖の様子

週に2,3回は走っている、いつものジョギングコースなので、水が上がってからもよく走っている。

ここを会場とする、11月17日開催予定だった戸田彩湖ハーフマラソンは、台風直後に早くも開催中止を決定していた。

泥の堆積がひどいので、トラ仲間が誘い合わせて泥の掻き出しボランティアをやったのだが、私は盛岡マラソンに出走していた日だったので、ボラは参加できず。

 

以下の写真は、台風から3週間後の11月2日(土)にまとめて撮影したもの。

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周回コース上には、まだ泥が堆積している。

粒子が細かい泥で、未だに乾燥していない。
やはり、ちょっと臭い。

 

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駐車場も全面が泥で覆われている。

 

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野球場も泥。

 

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野球場ネットの支柱が傾いている。

 

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湖の北側(浦和側)の流入堤。

フェンスが根本から傾いている。堤のコンクリも、一部がめくれ上がっていた。

 

 

以上


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