埼玉県消防協会蕨戸田支部 特別点検がありました。

昨日2014年11月9日(日)、蕨市立中央小学校において、消防特別点検がありました。
蕨市と戸田市の消防団の観閲式・出初式のようなイベントです。

あいにくの雨のために、校庭ではなく、体育館の中で式典のみが行われました。

関係者の皆様、お疲れ様でした。


「災害時トイレどうしよう!」フォーラムに行ってきました。

昨日2014年11月日(土)、蕨市民会館において開催された、蕨ロータリークラブ主催のフォーラム「災害時トイレどうしよう!inさいたま」に行ってきました。
講演者のベシャリが上手くて、意外とかなり面白かったです。

日本トイレ研究所 : 安心安全フォーラム「災害時トイレどうしよう!in埼玉」

災害時の医療のエキスパートで、医師・学者の秋冨慎司氏の講演。
この方は、福知山線事故や東日本大震災の折りに現場で救援活動を行っている。

災害の現場におけるオペレーションは、尋常ではあり得ないような異常なことが起こりうるという。

例えば、
・福知山線事故の現場では、いち早く設置された現地の対策本部のテントは、列車の片方側だった(左右どちらかに作らなくてはならないので当たり前だ)。そちらの側の救援活動だけにリソースが割かれてしまって、反対側の救援はなかなか着手されなかった。

・同じく、福知山線事故では、当初、列車のうちの1輌が、脱線して線路脇のマンションの1階にめり込むように入り込んでしまっていた。その1輌の存在は、上空から見ても分からなかったため、暫くの間、救難チームの間で情報共有するための事故現場マップでは、本来よりも1輌少ない列車の図が描かれていた。

・東日本大震災の時には、某自治体では、ある沿岸の被災地域から救難要請がないために、被害些少だと思い込んでいた。隣りの自治体から支援の申し出をしたら「被害は無いし、支援も不要」とけんもほろろな回答だったのだが、実際には、救難要請を出す余裕もないほどボロボロに行政機能が壊滅していた。

結局、それでどうすればいいか?
ありとあらゆる全ての災害のパターンに備えてマニュアルを予め作っておく、というのは不可能だ。
現場のチームが場数を踏んでスキルを磨くしかないのだが、災害現場の場数を踏むというのは、なかなか出来ることではない。
結局のところ、あらゆるパターンを想定して図上シミュレーション、実地の訓練を重ねるしかないのかと思う。

 

次の講演は、宮城県の中学校の先生の伊東毅浩氏。
この方は、東日本大震災の当時、気仙沼市の教育委員会にいて(小中学校の先生は、ジョブローテーションの一環で、現場を離れて教育委員会の職員を務めることがある)、避難所となった一つの学校のマネジメントを行った。

気仙沼は港町なので、外から来ている人も多く、避難所にいる人もお互いに知らない人同士で、一からコミュニティを作り上げる必要があったのだという。避難所となった教室ごとにリーダーとサブリーダーを設置して、リーダー会議で意思決定するようにしてマネジメントしていったのだという。

 

後半のパネルディスカッションでは、蕨ロータリークラブの調査による、市内の各公的施設のトイレの状況(男女幾つずつトイレがあって、和式が幾つ、様式が幾つなど)細かい情報が発表された。
あまり意識したことがないが、足腰が弱い高齢者や、身体障害者・ケガ人の存在を考えると、和式便器は災害に対応出来無いので、洋式に置き換えていくことが世の中のトレンドなのだという。

 

また、このフォーラムにおいても、あるいは、町会などが実施する避難訓練の類においても、どこに行っても顔ぶれはリタイア世代ばかり、という問題の指摘が為された。
20~50代の現役世代は、平日昼間は蕨市におらず、市外に働きに出ていて、帰宅は夜遅いし、休日は疲れて寝ているか、遠くに遊びに出掛けているので、そもそもこの種のイベントには出てこないし、そもそも存在も知らないことが多い。
これは仕方がないことで、この世代にこの種のイベントへの参加を呼び掛けてもムダである。
小、中、高校生に防災教育を施そう!という提言が為された。