蕨市議会 3月定例会が開かれています。

ただ今、蕨市議会の2018年3月定例会が開かれております。

毎年4回開かれる定例会のうち、3月定例会は、新年度予算を話し合って決めるために、最も重要なものです。

結局のところ、政治の根幹は、税金という形で集めたお金を、何にどうやって使うかを決めることです。
ほとんどこれに尽きると言ってもいいでしょう。

税制をいじれる国政と異なり、地方政治においては地方政府自身が税制をいじれる余地はほとんどありませんので、議論の中心は歳出になります。

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先週は、本会における代表質問・議案質疑が終わりました。

 

 

このたびの2018年3月定例議会においては、初めて代表質問が行われた

代表質問は、議会改革の一環として、この度初めて行われた新しい仕組みです。

従来行われていたのは、代表質疑でした。

質疑と質問は、明確に異なります。(一種の専門用語として)
質疑は、指定された項目・テーマについてのみ、尋ねるだけです。
質問は、項目・テーマは自由で、尋ねる形を取りつつ、自らの考えを開陳することができます。
単なる言葉遊びではなく、議会においては、この違いはとても大きなものです。

従来の、予算案に対する質疑は、款項目節(かん・こう・もく・せつ。大項目から小項目までの4段階の項目名)と、ツリー構造になった項目ごとに細かく尋ねることが中心になっていました。

新たな制度である代表質問においては、市政全般について問うたり、自らの会派の考えを開陳したり、項目横断的に何かを尋ねたり(例えば、人件費についての考え方、すなわち人事政策など)することが出来るようになりました。

 

今年は、初めてということもあり、新しいやり方に戸惑っている感じの会派もありました。

 

 

 

議会には、細かい形式的なルールがたくさんある

議会においては、ビジネスの世界ではあり得ないような、細かい形式的なルールが多くあり、これをちょっとでも逸脱することは許されません。

発言の制限時間は厳密に定められていて、これを少しでもオーバーすることは許されませんし、(クールビズ期間を除き)議場では上着を脱いではいけない、などのルールもあります。

私も、議員職に就いた当初はかなり戸惑い、くだらないな~と心の中で呟いたこともあったのですが、これにはもちろん理由があります。

ビジネスであれば、売上、利益、業界シェアなどを拡大するなどの共通命題があり、その場にいる全員が、この命題に向かって進んでいくものです。そのためならば、細かいルールは合意の元で逸脱を許されることもあるでしょう。

政治においては、共通命題は一切存在しないのです。

「よりよい社会を作っていこう」、「平和な世の中を作ろう」という言葉を一つとっても、「よりよい社会」や「平和な世の中」の言葉の定義は、立場によって組織によって全く異なり、場合によっては180度違う場合だってあるのです。

私のように、昔から連綿と続く伝統を保守していくことが良いことだという立場もあれば、既存の伝統を破壊し社会を転覆して新しい仕組みを作るのが良いことだと考えている立場もあります。

共通命題が存在しないからこそ、細かい形式的なルールが議会には必要になるわけです。
例えば、「議場では上着を脱いではいけない」というルールがないと、議場で裸になるなど、常識はずれな想像を超えた手法で、自らの主張を展開しようとする人物が現れるかもしれません。
先日、某熊本市議会において育児中の議員が、議場に乳飲み子を連れてきて、全国ニュースになりましたが、これもその類です。

 

 

今週は、各委員会が開かれる

私は総務常任委員会に所属しており、これは明日2018年3月6日(火)に行われます。


拉致被害者家族会 飯塚繁雄氏の講演会がございました。

ちょっと前の話になりますが(以下のこのエントリ、書きかけのまま放置してしまっていました)、2018年2月10日(土)、蕨市民会館において、NPO法人わらび学びあいカレッジ主催による、拉致被害者家族会 代表の飯塚繁雄氏の講演会がございました。

埼玉新聞 2018/2/11 : http://www.saitama-np.co.jp/news/2018/02/11/10.html

飯塚氏は、蕨市内の(株)愛工舎製作所の顧問を務めており、蕨市とはご縁があります。
飯塚氏の妹さんは、北朝鮮に拉致され、1987年 大韓航空機爆破事件の首謀者である北朝鮮の工作員、金賢姫の教育係をやらされていた、田口八重子氏です。

 

飯塚氏の話は、2012年9月の特定失踪者問題調査会の、拉致被害現場等現地調査の際に、お聞きしたことがあります。

hoya_t blog 2012/9/20 : 特定失踪者問題調査会の現地調査(池袋-川口)に参加しました。

 

北朝鮮による拉致被害とその後の経緯については、今さら振り返って説明するまでもないでしょう。

 

飯塚氏は、講演の中でも「北朝鮮による人権問題だ」と述べておられましたが、私はもはや、人権問題などと矮小化せず、国家安全保障のフレームワークで捉えるべき問題だと考えています。

我が国の国内において、我が国の国民が、外国政府の手によって誘拐・拉致され、強制的に使役され、あまつさえその事実を認めておきながら、「既に死んだ」などと強弁して未だにその身柄を返していません。
これは、当事者とその家族の人権を侵害しているだけではなく、我が国全体にとっての脅威です。

 

国家安全保障の問題であるならば、我が国政府・国会においては、国家の保有するあらゆるパワーを用いて、回復に尽くして欲しいと願います。
こちらがパワーを行使する以上は、相手側もパワーを行使して対抗してくるでしょうから、犠牲を覚悟する必要もあります。
パワーの行使が現行法制下で可能かどうかの検討も必要で、不可能であれば法改正の手続きも必要となります。
それでも尚、問題の解決に向けて努力するという覚悟を政府・国会には求めたいと個人的には考えます。

 

私も、一地方議員の立場で可能なことを行っていきたいと思います。

たびたび市議会で取り上げてきた通り、蕨市には朝鮮学校に通う子供の保護者向けの不可解な補助金制度が存在し、これの廃止を求めていきます

 

 

 

ところで、本年、2018年1月に、海までが凍る厳寒の露国ウラジオストクを訪れたのですが、彼の地では、北朝鮮国営レストランが、未だに平常通りに営業を続けていました。

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市内中心部から、路線バスで3駅ほどのところにある、北朝鮮国営レストラン。

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店員は、北朝鮮から転勤してきているらしい、女性スタッフ。
昭和のアイドル風の顔立ちの美女ばかりでした。

女性の写真を撮ってもいいか尋ねたら、断られました。

客は、ロシア人や旅行?出稼ぎ?の中国人グループなどが中心。

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石焼きビビンバとビール2杯で、1,000ルーブル(1,950円くらい)。

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メニューには、犬肉スープも載っていました。品切れのようです。

 

 

我が国の対北朝鮮政策は、国際社会と協力し、徹底的に圧力をかけて制裁して拉致問題の解決と核・ミサイル開発の放棄を目指す、というものですが、密貿易が行われていたり、様々な抜け道があるようです。

このような国営レストランによる上がりは、微々たるものかもしれませんが、一つ一つ潰して行く必要があります。
露国による、北朝鮮国営レストランの営業を放置することが、国連安保理による既存の制裁決議への違反に該当するのかどうかは分かりませんが、制裁の趣旨を考えれば、露国政府に圧力をかけて営業停止に追い込むべきものだと思います。

前述の、蕨市一般会計における、朝鮮学校に通う子供の保護者向けの不可解な補助金制度についても、近年は通学する子供が減っているために年々減少してはおりますが、新年度 平成30年度予算案では、288,000円が計上されています。

平成30年度埼玉県蕨市一般会計予算 外国人園児・児童生徒保護者補助金

微々たる金額だ、ということも出来ますが、全国の多くの市町村に同種の補助金が存在するのです。