埼京線の駅へのホームドアの早期設置を望みます。

北戸田駅にて、不幸な人身事故

埼京線北戸田駅にて、先日、令和4年(2022年)12月28日朝、母子3人の飛び込み(?詳細はまだ警察が調査中とのこと)がございました。

当初の報道では「負傷」とのことでしたが、その後の報道内容によると、3人ともお亡くなりになったそうです。

ご冥福をお祈り申し上げます。

 

 

近年、埼京線ホームでの飛び込み自殺が増えている?

首都圏各路線の駅へのホームドア設置が進められた結果、逆にホームドアが設置されていない路線が希少となったために、埼京線の駅での飛び込み自殺が増えたように感じます。

 

駅別自殺件数の統計データをぐぐってみると、

 

ちょっと古い、2016年の記事で、こんなものがありました。

 

2016年当時と2022年現在とでは、駅のホームドア設置状況が異なるので、かなり順位には入れ替わりがあるものと推測します。

直近の駅別自殺件数データは、ネット上では見当たりませんでした。

 

昔は(20年くらい前?)、中央線が自殺者が多いと有名でしたね。
当時の都市伝説めいた解説によると、中央線駅の発車を知らせるチャイム音が、なんとも物悲しくて、病める心を抱えた人がつい衝動的に飛び込みたくなってしまうような旋律なのだとか。ほんまでしょうか?

 

 

ホームドア設置は、思いのほかお金がかかる

こちらは2018年3月のエントリですが、この中で解説したように、

2017年に京浜東北線蕨駅で、視覚障害者がホームから転落して列車に轢かれてお亡くなりになるという痛ましい事故があり、蕨市議会でも早期ホームドア設置を各方面に要望し続けた結果、京浜東北線各駅には順次ホームドア設置が進められ、2020年には蕨市、埼玉県からJR東日本に対して補助金を出した上で、蕨駅にも設置されました。

 

ホームドアは、視覚障害者の事故防止のみならず、自殺防止にも効果があります。

 

そらなら、世の中の全ての駅に、今すぐホームドアを設置すればいいじゃないか!という気もしますが、素人が考える以上に、ホームドア設置で膨大なお金がかかるのです。

蕨駅の場合は、なんと、12億円です。

 

 

現時点での、埼京線各駅へのホームドア設置ロードマップ

埼京線は、JR東日本が示す、首都圏各路線のホームドア設置ロードマップによると、かなり後回しの順番となっております。

JR東日本のプレスリリースによると、最新のものが、

↑これですかね。

埼京線は、「2032年度末頃まで」
このうち、「乗降10 万人以上の駅等を優先し、2025年度末まで」

ということのようです。

 

乗降10万人以上」って、これ、一日当たりということですよね?

一日当たり10万人以上って、かなりハードル高いです。

こちらにJR東日本発表の、駅別乗車人員ランキングが掲載されています。

ここで、乗降人員乗車人員とは、別の概念のようです。

文字通り、乗降人員は乗り降り両方の合計、乗車人員は乗った人数のみで下りた人数は含まない、ということのようです。

ざっくり、乗車人員を2倍した数字が乗降人員と仮定すると、
2021年の各駅乗降人員(推測値)は、

武蔵浦和駅:8.6万人
北戸田駅:3.8万人
戸田駅:3.6万人
戸田公園駅:5.6万人

ということなので、JR東日本のホームドア設置ロードマップ上は、上記4駅は、「2025年度末まで」ではなく「2032年度末頃まで」ということになります。

 

まだまだ時間かかりますねー。
あと10年か。

ホームドア設置は、鉄道事業者の経営判断です。
沿線自治体h,主体ではないし(補助金は出しますが)、鉄道事業者に対して命令・指示等できる種類のものでもありません。

JR東日本は、コロナ禍で電車に乗る人が減って業績ガタ落ちで、2期連続赤字という状況ですが、更なるスピードアップを求めていきたいところですね。