東小での避難所運営訓練

先日、令和5年(2023年)2月4日(土)、蕨市立 東小学校におきまして、避難所運営訓練がございました。

参加者は、有事においてこの東小を避難所として利用する住民、すなわち、塚越1~4丁目住人です。

バラバラの個人としてではなく、町会単位の団体で参加する、という形を取っていました。

 

どうでもいい情報ですけど、この4つの町会、正式な表記は、

・塚越1丁目町会
・塚越2丁目町会
・塚越3丁目町会
・塚越丁目町会

となっています、面白いですね。

 

20230204 蕨市 東小学校 避難所運営訓練

校舎の中にある防災資機材倉庫から、物資を取り出して、訓練の会場となる体育館に運ぶ。

防災資機材倉庫は、校舎の空き教室が用いられているのですが、

「2階の奥の部屋が割り当てられており、1階まで下ろすのが大変だ」

という意見を聞きました。

 

もちろん、1階に倉庫があった方が出し入れが便利ですし、地震の際はそれでもいいのですが、水害の際は、1階であれば浸水する可能性が高まります。

倉庫を1階とするか2階以上のフロアとするかは、一長一短です。

 

 

20230204 蕨市 東小学校 避難所運営訓練

体育館に移動。

 

今回は、町会が自主的に訓練を行う、という形式ではなく、

「行政当局の指示の下で町会が行動する」という形式でした。

 

本来であれば、避難所は、地元の人たち、すなわち町会が主体となって運営されるべきものです。

行政のスタッフも駆けつけていろいろ手伝ったりすることになるでしょうが、

あくまでも、地元住民が主であり、行政スタッフは従に過ぎません

そもそも、蕨市役所は市外在住職員が8割に達し、有事においては、いつ避難所にやって来れるかも分かりません。

 

このような、避難所運営のあるべき姿を考えると、行政スタッフは、訓練にあまり手も口も出さない方が好ましいのです。

しかしながら、過去に行った避難所運営訓練においては、町会の自主的な行動に任せていると、時間ばかりかかって訓練がさっぱり進まず、参加者の不満が募るだけという状況だったという経緯があり、今回のように、訓練が行政主導となったようです。

 

 

ところで、「蕨市役所の職員のうち、市内在住は2割、市外在住は8割」という状況を、危機管理の観点から問題視し、市職員の市内在住に対するインセンティブ制度を設け市内居住を増やすべきだと、令和元年(2019年)12月定例議会における一般質問において私は主張しました。

行政側からの答弁は、ゼロ回答でした。
「居住の自由の問題がある(= 違憲のおそれがある)」という、何ともピントのずれた答弁でした。

「市外居住を禁止せよ」ではなく、「市内居住を推奨せよ」と主張しただけなので、憲法で定められた、居住移転の自由の侵害するおそれがあるはずがありません。

もちろん、優秀な蕨市職員がそんなバカげたロジックを本気で信じているはずはなく、ふざけた理由をでっち上げて、私の主張をはぐらかして拒否したわけです。

議会における行政側の対応というのは、ことごとくこんな感じで、頭にきますね。

 

 

20230204 蕨市 東小学校 避難所運営訓練

避難者名簿の作成。

紙ベースで管理して、名前と住所などの最低限の情報を書きます。

 

初期の段階では、この程度の情報のみでいいのでしょう。

 

 

20230204 蕨市 東小学校 避難所運営訓練

ブルーシートを広げる。

 

 

20230204 蕨市 東小学校 避難所運営訓練

避難テントを設置する。

 

金属パイプの骨組みと、布によって出来た、キャンプ用のテントと同じような構造です。防水性はなく、あくまでも、屋外ではなく、屋内の避難所で用いることを想定した造りとなっています。

プライバシが守られ、感染症対策ともなる、というものです。

 

(私も実際の経験はありませんが)わいわいがやがやとした避難所というのは、想像以上のストレスがかかるはずです。性犯罪が行われやすいとも言われています。

人っ子一人いない、静かで真っ暗な山の中のキャンプ場で、一人ぽっちで夜を明かす時も、野生動物や物の怪への恐怖と不安で押しつぶされそうになるものですが、テントに入って寝袋にくるまるだけで安心できるものです。

避難所においても、テント一枚で遮断された空間が作れると、かなり気持ちが落ち着くでしょう。

 

 

この避難所内のテント導入については、新型コロナウイルス感染拡大によって、急速に必要性の認識が高まってきたものです。

私も、蕨市議会 令和2年(2020年)6月定例会の一般質問で取り上げ、導入すべきと主張しました。

やはり導入してよかったと思っています。

 

 

20230204 蕨市 東小学校 避難所運営訓練

仮設トイレ。

これは従来型の一人用サイズのもの。

 

 

20230204 蕨市 東小学校 避難所運営訓練

こちらは、新登場の、多人数用トイレテント。

便宜上、体育館内に設置しましたが、実際に使用する際は、屋外に設置することになるのだと思います。

 

 

20230204 蕨市 東小学校 避難所運営訓練

多人数用トイレテントの中は、こんな感じで、5,6人が、カーテンによって仕切られた中で同時に用を足すことができます。

 

 

20230204 蕨市 東小学校 避難所運営訓練

中に設置する便器は、このようなもの。

右側に立っているのは、同僚の大石圭子 市議会議員(令政クラブ)。

 

凝固剤が入った袋を便座にセットして、その上で用を足します。

用を足した後は、袋を取り外して縛り、個室内の排出口に投棄します。
排出口は、多人数用トイレテントの背面に設けられており、排出口から滑り降りた袋は、予めセットされたゴミ袋へと排出されていきます。

 

 

20230204 蕨市 東小学校 避難所運営訓練

水道タンクを設置する。

プラスチック(?)のパネルを組み合わせるようして組み立てる。

中に専用の袋をセットすると、水道タンクとなります。給水車からこのタンクへと水を補給します。

 

 

20230204 蕨市 東小学校 避難所運営訓練

蛇口をセットする。

 

 

20230204 蕨市 東小学校 避難所運営訓練

最後に、アルファ米弁当を配布して、終了。

関係者、参加者の皆様、お疲れ様でした。

 

 

こちらが、6年前の南小 避難所運営訓練の様子。