2024年7月 東日本大震災被災地巡り(5) 多賀城高校災害科学科の生徒とのグループワーク

自民党青年局の被災地巡りツアーは、自民党宮城県連のアレンジにより、県立多賀城高校へ。

2024年7月 東日本大震災被災地巡り(1) 田老
2024年7月 東日本大震災被災地巡り(2) 陸前高田
2024年7月 東日本大震災被災地巡り(3) 大川小学校
2024年7月 東日本大震災被災地巡り(4) 南三陸病院・伝承館・旧防災庁舎
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2024年7月 東日本大震災被災地巡り(6) 福島第一原子力発電所
2024年7月 東日本大震災被災地巡り(7) 中間貯蔵施設

 

この高校には、大震災を契機に、災害対策の人材を養成するための災害科学科という学科が設けられています。

「災害対策の人材」といっても、パッと思いつく進路は、消防士、自衛官、公務員、といったところですが、卒業後の進路は、進学する生徒が多いようです。

そもそも「災害科学」という学問領域が確立されているわけでもなく、高校レベルで災害科学教育といっても、教える側も試行錯誤といったところなのではないかと思います。在校生の皆様におかれましては、将来再び起こり得る災害にの被害を軽減するべく有為な人材となられることを期待します。

 

 

グループワーク

夏休みにも関わらず多くの生徒が学校に集まってくれました。
7,8人のグループに分かれてグループワークを行いました。

なかなか面白い試みであります。

 

一般的には、初等教育・中等教育の教育機関、特に公立の学校は、政党のイベントに参加したり、政党とタイアップした企画を行うことには、基本的には及び腰であるものです。

私達、自民党青年局とのタイアップしてのグループワークの機会を設けてくださった多賀城高校の先生方、生徒さんたちには感謝申し上げます。

 

202407 多賀城高校災害化学科の生徒たちとグループワーク

グループワークの様子。

 

202407 多賀城高校災害化学科の生徒たちとグループワーク

グループごとのディスカッションの成果物を発表しているところ。
(フルモザイク化したので、この写真では何が何だか分かりませんね)

左端の青いビブを着ているのが私です。

 

 

グループごとに、

高校生が、
・防災に関して現状の課題を一つ
・その課題に対する、自分なりの解決策のタタキ台案

を提示し、タタキ台を皆でもみもみ話し合ってブラッシュアップし、発表する、というものでした。

 

私達のグループでは、冒頭、高校生の一人より、

・課題:災害の伝承が、うまく行われていない
・解決策のタタキ台案:国が伝承館を造って運営する

と提示し、これを元にディスカッションを行いました。

 

「おっと!いきなり、国にやってくれ!って国頼みかよ!」

と私は驚愕してしまいました。

 

 

「伝承がうまくいっていない」これは分かります。

年月が経つにつれて、記憶も危機感も薄れていくのは、世の常です。

だからこそ、何とかしなくてはならない、危機感を醸成し、教訓を継承していかなくてはならない、という課題認識は、どこの地方自治体・地方議会でも共通して抱えているものです。

件の高校生は、「現状うまくいっていないのだから、国がやればいい!」とシンプルに考えてしまったようです。

 

「自助 – 共助 – 公助」のうち、公助を当てにしてはいけない、行政は頼りにならないし、頼ってはいけない、自分たちのことは自分たちで何とかするしか無い、あなたの家族を守れるのはあなただけなのだ、というのが、日頃、私が蕨市内の防災系のイベントなどでスピーチする機会がある度に口を酸っぱくして言っている話です。

今回の自民党青年局のツアーで訪れた一連の被災地、伝承館の類でも、最もぐっと胸に迫る思いがしたのは、家族や仲間を失いつつ、かろうじて生き残った被災体験者の方の生の体験談でした。お金をかけて作ったムービーや展示物ではありませんでした。

国がお金をかけて大々的なハコモノを作って運営するよりも、その土地の人達が頑張って、自分たちで考えて、生の体験談を話し聞かせる機会をたくさん作った方がいい、というのが、参加した地方議員の概ね共通の感覚なのですが、高校生たちとは根本的にずれているようでした。

 

私は、国に頼ってはダメだ、その土地の地元の人達が自分たちで頑張るしかないんだ、と強く話をしたのですが、高校生たちにどの程度伝わったか、ちょっと心もとなく感じます。

 

202407 多賀城高校災害化学科の生徒たちとグループワーク

最後に皆で記念撮影。

いやはや、高校生の生の感覚を知ることが出来たのは、とても有意義でありました。

 

 

過去の東日本大震災被災地視察のレポート

2012年4月 私費で個人視察

2012年4月 津波の被災地に行ってきた。(1)仙台 貞山堀付近
2012年4月 津波の被災地に行ってきた。(2)野蒜
2012年4月 津波の被災地に行ってきた。(3)石巻
2012年4月 津波の被災地に行ってきた。(4)牡鹿半島
2012年4月 津波の被災地に行ってきた。(5)女川原発
2012年4月 津波の被災地に行ってきた。(6)女川~北上
2012年4月 津波の被災地に行ってきた。(7)南三陸
2012年4月 津波の被災地に行ってきた。(8)気仙沼~陸前高田
2012年4月 津波の被災地に行ってきた。(9)釜石

 

2012年7月 私費で個人視察

福島第一の近くに行ってみました。

 

2014年4月 私費で個人視察

東北被災地巡り その1 仙台荒浜
東北被災地巡り その2 野蒜
東北被災地巡り その3 石巻
東北被災地巡り その4 牡鹿半島
東北被災地巡り その5 女川~北上
東北被災地巡り その6 南三陸~気仙沼~陸前高田
東北被災地巡り その7 釜石
東北被災地巡り その8 大槌町
東北被災地巡り その9 山元町~南相馬市 フクイチ近く

 

2014年7月 蕨市議会の政務活動費で、当時の蕨市議会保守系会派での視察

陸前高田視察レポート

 

2017年5月 私費で個人視察

2017年 東北被災地巡り(1) 仙台 荒浜
2017年 東北被災地巡り(2) 奥松島
2017年 東北被災地巡り(3) 石巻
2017年 東北被災地巡り(4) 牡鹿半島
2017年 東北被災地巡り(5) 雄勝~河北~南三陸
2017年 東北被災地巡り(6) 気仙沼~陸前高田
2017年 東北被災地巡り(7) 釜石~大槌
2017年 東北被災地巡り(8) 山元町~フクイチ

 

2023年11月 県議会の政務活動費で個人視察

東日本大震災の被災地:名取市閖上を訪問


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