Lexusを立ち上げたトヨタの時代認識

最近、全国各地にLexusディーラ店が立ち上がっている。

今日は、偶然Lexus浦和店の前をクルマで通り掛った。


Lexus浦和店

取り敢えず新しいモノや、流行りモノはおさえておかなくてはならないので、入って行こうかと思ったが、ガラス張りの店内には、オープン記念の胡蝶蘭がびちーと並び、スーツを来た社員がテキパキと動き回り、その格調の高い雰囲気から、HR-Vに乗り(しかも親のクルマ)、Tシャツ、単パン姿の私が店内に乗り込むのは気が引けてしまった。

全国各地のLexus店は、外装の色やら看板の配置やらも含めてお店の建築が完全に規格化されている。

ベンツやらBMWやらの舶来のプレミアムブランドのディーラよりも、遥かに格調が高い。

国内市場において舶来のプレミアムブランドと張り合っていけるだけのブランド力をつけることは、海外市場においては既に実現出来ているだけに、トヨタにとっては永年の悲願だっただろう。

この手の価格帯のクルマは、収入の90%以上をクルマに費やすような趣味の人や、ヤンキー上がりを除けば、いわゆる金持ち層をターゲットにしたものだ。

ここで、金持ち層には、2種類が存在する。
①新興成金。キャッシュ金持ち。お金の使い方は、いわゆる成金的。成金であるが故に、消費行動においては、ステータス性を重視する。
②先祖代々の中流~上流階級。アセット金持ち。消費行動においては、真のクオリティを重視する。

プレミアムブランドには歴史と伝統が必要である。
その歴史とは、「宗一郎のおっさんが、いつかはクルマ作ったると野望を胸に秘めて町工場から身を起こし、世界のホンダを作り上げた」というような庶民的な成功物語ではなく、「F1やらルマンやらパリダカやらに出場して連戦連勝、世界の王侯貴族に愛され~」というような、よく分からないけどスゴイ、と思わせるようなものでなくてはならない。
つまり、ブランドを築くのには膨大な時間がかかる。

逆に、数十年とかいうタームで時間をかければ、何とか作れないこともない。

①の層は、クルマに実用性よりもプレミアム性を求める。
LexusをベンツやらBMWやらと同等に考えるようになるには、Lexusブランドが歴史と伝統を身に付けた数十年後、ということになるだろう。

トヨタ的には、長期的に考えれば①の層を狙っていくことも必要なことだろうが、もちろん短期的にはペイしない。

②の層というのは、クルマに真のクオリティを求めるため、いいものならば買う。舶来のプレミアムブランドのクルマと同等以上のクオリティを持ち、値段も安いのならば、躊躇なく買う。

しかしながら、②の層は、大東亜戦争後の経済復興~高度経済成長を経て、我が国からはほぼ消滅したものだ。

ところが、ここ数年、我が国社会では階層分化が進みつつある。
ニートやら30過ぎてもフリーターみたいな層がいる一方で、若くしてビジネス世界で成功してそれなりの富を築くような層も増えつつある。
現時点では、このような社会階層は、決して固定的なものではないし、今後どのようになっていくか分からないが、「社会階層分化はますます進み、固定化していく」という意見がある。

トヨタは、②の層だけでLexusがペイ出来ると考えたのだろう。
つまり、トヨタは、「社会階層分化はますます進み、固定化していく」という歴史認識を持っているのだろう。

(↑論理的に飛躍がある部分はかんべんして下さい)


Lexusを立ち上げたトヨタの時代認識」への1件のフィードバック

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