【蕨市議会】2016年3月定例議会が始まりました。

3月定例議会始まる

昨日2016年2月24日(水)、蕨市議会、2016年3月定例議会が始まりました。

3月定例議会は、翌年度(2016年度、平成28年度)の予算審議が中心となりますので、一年に4回開かれる定例議会のうち、最も重要かつ忙しいものとなります。

政府の仕事の一つが富の再配分ですので、
・お金をどう集めるか
・お金をどう使うか
を決める予算が、最も重要なのです。

国政レベルと異なり、地方自治体政府の場合は、市町村民税や固定資産税の税率を勝手に変えたりすることは不可能ですので、「お金をどう集めるか」については、ほとんどいじることが出来ません。せいぜいいじれるのは、市内公共施設の利用料金体系や、努力によって国や県からの補助金・交付金の類をどれだけぶん取ってくるか、という点くらいです。

従って、「お金をどう使うか」が予算審議の中心となります。

 

平成28年度 蕨市一般会計 予算規模は、233億

この数字、過去最大規模ということです。
過去最大規模といっても、過去最大に税収ガポガポに儲かっていてウハウハに自由に使えるお金がたくさんある、豊かである、というわけではありません。

少子高齢化の進展により、民生費が肥大化しています。
高度経済成長期に造った公共インフラが一斉に更新(建て替えあるいは廃止)時期を迎えています。

高度経済成長期やバブル経済期には、おそらく、毎年毎年予算総額が増えていき、増えた部分を何に分配するかを考えるのが予算編成の関心事であり、どれだけ地元・支持母体にぶん取ってくるかが議員の仕事だったのだろうかと思いますが、今はもはやそのような時代ではありません。

少子高齢化は既定路線であり、生き残りのために何をリストラするかを意思決定し、身を切る取捨選択への理解を求めていくのが議員の仕事であります。

尚、特別会計予算規模は、179億で、一般会計と特別会計の合計値は412億となります。
一般会計と特別会計は、重複カウントしている部分がありますので(一般会計から特別会計に繰り出す部分)、この合計値を比べることには意味はありません。

 

予算書やっと読み終わった。

予算書は2月17日(水)の告示日に配られたのですが、行政当局が叡智を結集して数ヶ月間かけて作ったものだけに、とても読み応えがあります。

先ほど、やっと一通り読み終わりました。

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読み方のアプローチはいろいろあろうかと思いますが、私のスタイルは、過去2期分くらいの予算書と比べていく、というものです。
取り敢えず、マクロの蕨市の中でのトレンド変化、政策の変更点はコレで分かります。

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必要に応じて、さらに過去に遡ったり、決算書を見ていったり(当たり前だが、必ずしも予算通りに執行されるわけではなく、年度途中に補正予算が組まれ、予算と決算の数字が大きく異なることも多々ある)、ベンチマークしている他自治体の数字と比べてみたり、国レベルや県レベルの政策の変更点を調べてみたりするわけです。


予算書/決算書/決算概要書
と3種類の本があるのですが、決算概要書だけは何故か紙質が異なり、経年で黄ばんできています。
何でだろ?
あと、何故か平成23年度の予算書が2冊あります??

 

それで、新年度予算の感想ですけど、まあ何というか、面白みがない、つまらない予算ですね。言っちゃ悪いけど。

 

錦町区画整理予算は、ほぼ横這い

詳しいところは別途書くと思いますが、取り急ぎ、私の地元ネタである、錦町区画整理について。

錦町区画整理は、スタートから既に30年くらい経っていますが、まだ進捗は6割くらいです。
地域住民のみならず、人口増・税収獲得増に繋がるため、蕨市全体に利益をもたらすものです。

私自身も地元の利益代表として強く推進を訴えているところでありますし、私が所属している自民党系会派:新生会においても、毎年、予算要望の10重点項目のうちの1つとして掲げています。更に言うと、日共党員の現市長も市長公約の中で推進を謳っています。

錦町区画整理については、全員が賛成なのです。
昔は反対者もいたようですが、今は、反対している人はいないのです。

錦町区画整理予算規模推移

にもかかわらず、この錦町区画整理特別会計の予算額は、横這いです。
残念ですね。

錦町区画整理予算規模推移2

平成25年度だけ突出していますね。
平成27~28年度が拡大したように見えますが、あくまでも予算ベース。実際には、国庫補助金はこんなに取れません(取れない可能性が高い。予算に上がっている数字はあくまでも見込み額)。そうすると、国庫補助金に連動して起債上限額が決まる市債の発行額(=借金額)も小さくなります。