中共の少数民族政策

先週、(議員業ではなく、本業の)出張で、8ヶ月ぶりに北京に行ってきた。
仕事の合間に、ちょうど3週間前にウイグル人過激派がテロった天安門を見てきた。

APF BBNews : イスラム武装組織、「天安門広場の車突入は聖戦」 追加攻撃も予告
大艦巨砲主義! : イスラム武装組織 「中国・天安門広場の車突入は聖戦」 追加攻撃も予告

ここらの記事中の写真を見ると、クルマが突っ込んで炎上したのは、毛沢東の絵の右側の「世界人民大団結万歳」の前辺りらしい。

2013/11 北京

今はもう炎上した跡形もない。
観光客も普通。

2013/11 北京

警備も普通。
特に厳しくなってるわけではない感じ。
手荷物を開けての目視検査+X線検査は、元々行われていたものだし、北京では地下鉄の入り口でも必ずやってる程度のよくあるもの。

2013/11 北京

警備の警察官の数も普通。
むしろ、以前より少なくなったかも?

2013/11 北京

中国語分からないけど、「大気汚染は、一人ひとりみんなに責任がある」って感じでしょうか。
笑ちゃいますね。

2013/11 北京

早朝の王府井。

2013/11 北京

それにしても北京の街中は、昔と比べると驚くほど綺麗になった。
大通りはゴミなんて落ちてない。

同じように、「道路が綺麗になった」というのと同じ意味合いで、女性も綺麗になった。

2013/11 北京

PM2.5を体験するのを楽しみにしていたのだが、今回も空気は澄んだ冬の青い空で、遭遇できず。

 

中共の少数民族政策を継続ウォッチすることにより見えてくるもの

漢民族が圧倒的多数を占める多民族国家:China・中国・シナにおいて、 今現状の中共政権は、少数民族居住地域を言うならば、「国内植民地」のように扱っている。
その統治方法は、昔ながらのコロニアリズムそのもので、建前上は民族自治を認めつつも、漢民族の入植を進めて、政治と経済の要所を抑え続けるというもの。
同化政策は取っていない。
独立や自治拡大の動きは暴力で抑える。

China・中国・シナは、いずれ長期的には、共産主義を放棄して民主的な連邦制にソフトランディングする可能性がある。
(そのとき中共政権がどうなるのかは分からないが、一党独裁を放棄して多党制となり、数多く在る政党の一つとして生き残る、というシナリオが順当かと思う。国号も変更することになるだろうね。)

そうなったら、我が国としては、現今の同盟国との同盟関係を見直すシナリオすら視野に入れなくてはならない可能性も出てこざるを得ない。

そのためにはおそらく新しい民主的な教育を受けた世代が主流を占める、世代交代が必要で、たぶん50年とか100年かかると思うけど。
私が生きてるうちはあり得ないと思うけど。

いずれにしても、ソフトランディングするためには少数民族政策を穏やかなものに移行していかなくてはならないはず。
少数民族政策は、経済政策や政界人事と異なり、利権がまったく絡んでいない。
なので、中共政権の変化をウォッチするためには、少数民族政策を注視し続けることが最適なのです。

 

(おまけの写真)
2009年7月 ウイグル騒乱の9ヶ月後の2010年4月に新疆ウイグル自治区を訪れた時のもの。

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カシュガル市内を低速で示威パトロールする軍のトラック。
荷台には防護盾を立てた兵士が見える。
ぐるぐる市内を走り回ってた。

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ウルムチ市内のウイグル人街を隊列を組んでパトロールする兵士。
練度は低そう。

ウルムチ解放南路(ウイグル人街)の路上市場

ウルムチ市内の解放南路というウイグル人街の夜。
漢民族はまったく歩いていなかった。


金門島に行ってきた。

先日2013年5月に、タフな(本業の)出張の合間を縫って、金門島に行ってきた。

大きな地図で見る

金門島といえば、台湾本島から遥か離れて、中国大陸の厦門のすぐ対岸に位置するという、台湾の離島。 中共領である厦門からは目と鼻の先だが、台湾が実効支配している。

僕が初めて台湾に行ったのは大学3年終わりの春休み、1996年春。
中華民国政府がメインランドを逃れて台湾に移駐して以来続いていた戒厳令が1987年に解除されてから初めて行われた総統選挙(事実上のいわゆる大統領選挙に相当する)を見に行くのが目的で、この時も金門島に渡れないものかといろいろ調べた。

当時は、中共が台湾初の民主的総統選挙を何としても阻止しようと恫喝を繰り返し、対抗して米国が第七艦隊を台湾海峡に派遣するという一触即発の状況。戦争が始まるとしたらいきなり本島に弾道ミサイルを打ち込んでくるのではなく、金門・馬祖への砲撃から始まる可能性が高いと言われていて、どうやって渡ろうか調べるうちに本当にビビってしまって結局金門島を訪問するのは取りやめた。

その後、台湾には何度も行く機会があったが、なかなか時間が取れずに金門島に行く願いは叶わなかった。

今回は、たまたま調べたら意外と簡単に、台北から余裕で日帰り出来ることが分かったので、行ってみた。

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羽田からJAL便で台北松山空港に着いたら、コインロッカーに仕事道具を預けて、立榮航空にチェックイン。
台北からは1時間くらい。
片道2,220NTDなので7千円ちょい。

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あっという間に金門空港に到着。
滑走路の傍らにはカモフラのトーチカ。

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小さく、いかにも「離島の空港」といった雰囲気。

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滞在時間が短いので、すぐにタクる。

空港近くの幹線道路の交差点にはカモフラのトーチカが整備されている。

原チャや自転車のレンタルもあるようだが、空港にはお店が見当たらず、市内にしかお店がないようだった。

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道路インフラはしっかり整備されている。

雰囲気としては、宮古島や石垣島のような、八重山の島々にかなり近い。
しかし、インフラの整備具合は遥かに内地の八重山を上回っている。

よく考えてみたら、八重山の島々と金門島が似ているわけではなく、世界中どこに行っても離島に共通する「離島っぽい雰囲気」というものがあるのだと思う。

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島の端、最もメインランドに近接するところに位置する、馬山観測所。
当然、今でも軍隊が駐屯している。

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「還我山河」のスローガン。

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ここから地下道に入っていく。

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地下道。
中共が攻めてきた時のために、何箇所も銃眼のついた待避所がある。

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観光用のトーチカ。

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この日は、晴れていたものの、霞んでてメインランドは見えず。
島影は、大陸ではなく島で、中共領。

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バス停まで歩く。

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このバス停の時刻表表示がいいかげんで、待てど暮らせど全然バス来ない。

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しかたなく、街まで5kmくらい歩いた。

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なんかシーサーみたいのがいる。
風獅爺というらしい。

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牛飼ってる。

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公民館かな。
立派な建物。
公共投資すげー。

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小さな集落なんだけど、家は新しくて綺麗。
かなりお金が投入されてる。

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排水施設ばっちり。

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しかし、ふと道の脇にトーチカがあったりする。

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監視カメラ類もたくさん設置されてる。

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やっとこ金沙という集落に着いた。
集落のメインストリートの中心には映画館がある。駄菓子屋と集落に一件だけあるセブンには学校帰りの子どもたちが溜まってた。

ここでタクシーを捕まえて、島の中心部の金城という地域へ。

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なんか普通にのどかな街だった。

三通のおかげで厦門まで気軽にフェリーで1時間で行けるようになったので、中共からのツーリストも見かけた。

ジャージ姿の中房が賑やか。

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中共が打ち込んできた砲弾を原料にした包丁が特産品らしい。
ほんまかいな。

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民家の壁に貼ってあった。
金門島の反原発運動?

 

ということで、滞在時間わずか5時間ほどの弾丸ツアーながらも、18年来行きたかった金門島に行けて有意義であった。

のどかな離島だったが、敵対する勢力と至近距離で接する国境の緊張感もほんのり感じた。

 

我が国も隣国からの侵略を受け、あるいは侵略の意図をもって度重なる領海侵犯を受けている現下の状況で、自国の領土・領海は命を掛けてでも、たとえ戦争をしてでも守らなくてはならないものだという覚悟を新たにした。

 

(おまけの写真)

台湾の右翼っていうか要するにanti-Tiwanization=親中=容共=左翼だよね?
台北市内の西門街の近くにて。

台湾の右翼っていうか、要するに、外省人の保守反動 =  anti-Tiwanization(反台湾化) = 親中 = 容共 = 左翼?なんだろうか。
彼らは中共から資金をもらっているという報道もある。
台湾通信:釣魚台守ろう運動の黄錫麟氏のバックに中国国務院台湾事務弁公室の存在か、本人は否定