国会における、くだらない揚げ足取りやヤジ

先日、安倍首相が参議院本会議における答弁において、「保育所」と読むべきところを、「保健所」と読み間違え、大炎上する事案がありました。
野党からの非難のヤジで騒然としたそうです。

産経新聞 2016/3/11 : 安倍首相、「保健所」誤読で議場騒然 「子供の苦労ないから…」と共産委員長

本会議での答弁なので、その場で考えながら話すわけではなく、予め練りに練って作られた原稿を読み上げているものと思います。

普通は読み間違えるようなものではありませんし、待機児童問題についての答弁なので、内容的にも「保健所」では通じないのですが、まあたまにこういうこともありますわね。

日共の某氏による「子供を保育所に預けた経験があり、苦労した経験がある、あるいはそういった苦労している人の声に耳を傾けたことがあれば、保育所を保健所と言い間違えることはない」という発言は言語道断で、グローバル・スタンダードに晒されて仕事している人ならば、こんな発言をしたらキャリア的に終了してしまうので、あり得ないでしょう。

 

 

それはともかくとして、地方議会では(少なくとも蕨市議会では)、こんなくだらない揚げ足取り、ヤジは絶対に起こらないですね。

 

その理由は、各議員間の距離感が違うからだと思います。

数百人の議員がいる国会では、会派が異なると、お互いに接点を持ちにくく、話したことが無いどころか、お互いに顔と名前が一致しない人もいるでしょう。

だからこそ、品性のないヤジがあふれる動物園の状況になってしまうのだと思います。

地方議会では、多くてもせいぜい50人くらい(かな?)、蕨市議会なら18人ですので、お互いに接点が多く、視察の類で一、二日間一緒に過ごすこともあるし、仲がいいかどうかはともかくとしてお互いに敬意を払う人間関係が出来上がっているので、バカみたいな下らない揚げ足取り、ヤジの類を発する人はいません。

 

国会が上位で地方議会が下位ということは決して無いのですが、
国 – 都道府県 – 市町村
という厳然たるピラミッド構造があり、他方で「地方自治は民主主義の学校」という言葉もあります。

国会があれだけ尊敬できないくだらない人たちで溢れているのだから、地方議会はもっと酷いのだろう、と思っている人も多いと思いますが、まあ、そんなことは無いですw

 

ところで、以前のエントリで書いたように、私個人的には、議会におけるヤジそのものには肯定的に捉えております。

hoya_t blog 2012/7/30 : 議会のヤジは別に悪いものではない。