彩の国さいたま芸術劇場がリニューアル

彩の国さいたま芸術劇場は、令和3年度より84億円をかけて大規模改修工事を行いました。

  • 耐震化
    壊れやすい簡素な吊り天井を撤去して、頑丈な構造の天井に造り直すなど。

 

  • 感染症対策
    換気能力の工場、CO2制御など

 

  • 椅子の座面の更新

が主なポイントですが、これ以外にも細かいものを含めた全面的な改修です。

 

この度、大規模改修工事が完了し、リニューアルオープン直前のタイミングで、自民県議団1期生の会にて視察してきました。

先日の内覧会では、3千人の方々が詰めかけたそうです。

埼玉県民の誇りとなる、素晴らしい劇場です。

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西側(駐車場側)の入口。

 

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ガレリア。

吹き抜け状の回廊となっています。
日当たりの良く、訪れた日はちょうど晴れていたので、気持ちのいい日差しが差し込んでいました。
火災の際は、排気口にもなります。

 

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音楽ホール

 

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音楽ホール。

ピアノの音響テスト?プロモーション画像の撮影?をやっていました。

2階席が全面的に作り変えられ、快適になりました。
中央を向き、座面の高さが高くなっており、手すりと視線が干渉しにくくなりました。

 

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音楽ホールの天井。

既存の簡素な吊り天井を撤去し、頑丈な構造の天井を新たに造り直しました。

その際に、既存の天井を3Dスキャンして、そっくりそのまま再現したそうです。

 

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小ホール

中央を半円状に取り囲む構造となっています。

観客と演者の距離感が近い感じで、実験的な演劇が行われるそうです。

 

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小ホール

 

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大ホール

椅子のシートが張り替えられました。
ふかふかしていて、気持ちいい座り心地です。

 

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最後に記念撮影ぱちり。


緑川拡幅工事用地が、透水性舗装になる

蕨市内を、塚越から南町にかけて流れていく緑川については、昨年 令和5年(2023年)11月に、地元の各町会長、地元の蕨市議会議員、県土整備事務所、蕨市道路公園課の方々とともに緑川に沿って歩き、課題や要望を共有したところです。

緑川拡幅工事は、平成10年(1998年)にストップしています。

しかしながら、これ以前に買収済みの土地は確保され続けていますし、平成10年以降も土地所有者から申し出があれば交渉の上で県が買い取る手続きを行っています。

 

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例えば、ここがその拡幅用地。
昨年11月時点。

塚越5丁目の丁張稲荷公園付近です。
(左後ろの木々が、丁張稲荷の敷地です)

後ろ姿は、岡田三喜男 蕨市議会議員(保守系会派:新翔会)

 

 

この時点では、フェンスで囲まれた拡幅用地は、雑草が生えてくることを予防するために、雑草防止シートで覆われていました。

雑草防止シートは完璧ではなく、シートの隙間から雑草が生えてきますし、枯れ草がかなり繁茂していました。

 

 

その後、雑草防止シートから、浸透性舗装への張り替え工事が進められました。

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本年 令和6年(2024年)1月時点。

上記写真と同じ場所(別の角度から)。

浸透性舗装が、くろぐろと光り輝いています。

 

 

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同じく塚越5丁目の、別の場所。

 

 

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こちらは、南町3丁目5番地の、三和橋の角。

看板には「ここは河川用地です」と書いてあります。

この土地は、以前は、雑草防止シートすら設置されておらず、草ぼうぼうでした。

 

 

定期的に雑草の刈り取り作業を行うコストを考えたら、いっそのこと舗装してしまった方が安上がりだ、という判断なのでしょう。


埼玉県立高校のエアコン代は、今は保護者負担

これ、知っていましたか?
私は、知りませんでした。

埼玉県内の県立高校のエアコン代は、イニシャル/ランニングともに学校負担ではなく、保護者負担とのことです。

金額は学校によってまちまちなのでしょうが、ある県立高校の事例では、月額1,000円程度とのことでした。

先の県議会定例会(令和5年12月定例会)の一般質問で取り上げられたテーマの一つでした。

 

 

県外に目を向けてみると、全国的には公費負担への切り替えが進んでおり、今日においては公費負担をしていないのは、埼玉県の他、鹿児島県、岡山県、北海道の4道県のみとのことです。

 

 

近年の温暖化、夏の猛暑化によって、エアコン(冷房)はもはや贅沢品ではなく、生命を守るための必需品となりました。

県議会においては、以前から(私が当選する前から)エアコン費用負担の公費への切り替えが求められていたとのことです。

 

この令和5年12月定例会では、教育長より、

「学校設置者の県が負担することが望ましい」と答弁をし、公費負担への切り替えに向けて、各学校のエアコン設置状況や契約内容について調査を始めているとのことです。

時期については明言しませんでしたが、いずれ公費負担に切り替えられるものと思います。

 

 

尚、蕨市内の市立小中学校は、すべてエアコン設置済みですが、もちろん保護者が負担することはありません。


埼玉県の施設見学(9) 加須はなさき公園

さて、埼玉県内の、県営の施設については、行った経験がないどころか、そもそも存在すら知らなかったところがたくさんあります。
数限りなくありますので、全てを制覇することは難しそうですが、可能な限り多く訪れてみたいと思っております。
特に、所属している委員会の関連施設は、重点的に回ってみたいと思っております。

私は、この1年間は、
常任委員会は、総務・県民生活常任委員会
特別委員会は、危機管理・大規模災害対策特別委員会
に所属しております。
(常任委、特別委ともに、どれか一つずつに所属する仕組みとなっております)

 

本日は、東北道 加須IC近くの加須はなさき公園へ。

 

蕨あたりに住んでいると、まず行く機会はないでしょうし、そもそも存在も知らないでしょう。

「はなさき」というのは地名です。

 

元は「加須はなさき水上公園」という名前で、プールがメインの施設だったようです。

 

プールと言っても、ガチで泳ぐ人向けではなく、子どもやファミリー向けのレジャープールです。
かつての(今は亡き)上尾水上公園と同じようなターゲット設定ですね。

今は、ジョギングコースやサイクリングコースもあるし、広大な芝生の広場もあるし、レジャーボートもあるし、BBQコーナー(デイキャンプ)コーナーもあるし、複合的な施設となっています。

運営主体は、公益財団法人 埼玉県公園緑地協会になっており、これはおそらく指定管理でしょう。

 

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駐車場の並木。

駐車場は、平日の夕方なので閑散としていました。
近所の方が犬の散歩などをしていました。

 

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園内マップ

 

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プールへの入場は、有料です。
プールは屋内ではなく、屋外のものなので、夏以外はプールとしては営業していません。

その代わりに、夏以外は釣り堀として運営されています。
私が訪れたタイミングは、もう既に閉店しておりました。

蕨市営 塚越プールも、指定管理者による運営の下、夏以外は釣り堀として運営されているのですが、全国的にこのパターンが流行っているのでしょうか。

 

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設備工事を行っていました。年度末まで。

 

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フェンス内には入れませんでしたが、プール設備は、ガチでスイム練習する人向けではなく、ちびっこ向け、ファミリー向けですね。

 

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フェンス脇には、炭捨て場がありました。
後述の、BBQ広場の客向けです。

 

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広大な芝生の広場。
ここは、無料で入れるエリアです。

広場の上空を高圧電線が横切っているため、「凧揚げ禁止」という注書き看板が立っていました。

 

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BBQ広場。

ここは有料の施設です。

私が訪れた時は、落ち着いた静かな雰囲気でしたが、週末はちびっこたちの歓声や酔って浮かれ騒ぐ若者たちの奇声で賑やかになるのかもしれません。

 

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有料のスワンボート。

 

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自然っぽい趣のクリークがありますが、人造のものでしょう。

 

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これは、ランナー向けのコイン温水シャワーです。
コインロッカーも併設されています。

自宅から走ってきた(走り続けてきた人)向けではなく、
クルマや公共交通機関でこの公園にやってきて、着替えた上で公園内をランニングして、再び普段着に着替えて家に帰る、という人をターゲットとしたサービスです。

 

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なんと、ロッカーは無料、シャワーは3分でたったの100円です。
安っ!

 

この手のランナー向けの、ロッカー + シャワー施設は、ランステ(ランナーズ・ステーション)などと呼ばれ、都心のランナー御用達コースの近く、例えば皇居や駒沢公園の周辺にはたくさんあります。近隣の銭湯や日帰り温泉施設がランステビジネスを展開している場合もあります。

都心であれば、仕事帰りに走ったり、週末に関東近県に散らばる仲間がわざわざ集ってきて一緒に走ったり、といった需要が見込めるかもしれませんが、この加須の立地ではこのモデルは厳しいかもしれませんね。

ここの、この設備も、あまり使われている気配はありませんでした。

 

 

ゆったりした静かな公園で、素晴らしい。
家の近所にこんな素晴らしい公園があったら、人生が豊かになるだろうなあ、と思う。
しかし、ここにしかないオンリーワン要素があるわけではないので、わざわざ遠くから高速道路を乗り継いで(蕨からだと外環・東北道を用いて1時間弱)訪れるほどでは無いかも。


蕨市新庁舎の落成式がございました

昨日、令和5年(2023年)9月18日、蕨市新庁舎の落成式、合わせて建物内部・設備の内覧会がございました。

 

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テープ切断をさせていただきました。

 

 

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1階ホールにて式典が行われました。

1階中央部は、広々としたホールのようになっており、ガラス張りの5階天井まで吹き抜けとなっています。

 

 

こちらの埼玉新聞の記事内の写真にある通り、外壁には、木材のようなものが巻き付けられています。

建築業界では、テラコッタ・ルーバーと呼ぶそうですが、要するに、

テラコッタ = 素焼き

ルーバー = 目隠し板

です。

本物の木ではなく、素焼きの陶器なのです。

年月が経つうちに黒ずんできて味が出てくるのはないでしょうか。

 

 

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いざ災害発生時には、災害対応の拠点となります。

地震に強い、免震構造です。

蕨市内は外水氾濫の折には、市内全域が浸水・冠水することになりますが、床上浸水しても機能し続けるように、受電設備、非常用電源設備は、屋上に設けられています。

非常用電源設備の燃料は軽油で、72時間分を備蓄しているとのこと。

尚、地下階はありません。
(地下には免震設備があり、人が入ることはできる)
地上5階建てです。

 

 

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市内公共施設への公衆無線LAN設置については要望し続けてきたところです。

ようやくフリーWi-Fiが導入されていました。

 

 

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執務フロア。

大部屋形式です。
最新の建物のわりには、何だか天井が低めな感じがしますね。
白色ベースで、虚飾を排した質実剛健な印象。

 

 

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市議会の議場。

 

最上階である5階が議会フロアとなっています。

どこの都道府県庁、市町村の役所でも、一般的には、(別棟になっていない場合は、)議会フロアは最上階です。最上階の一つ下のフロアが、市長室などの幹部フロアとなります。

 

議員は市民の代表であり、議会は市民の代表が市政について話し合う場です。
行政は市民に仕える存在であり、行政 対 市民という構図で考えた場合、行政よりも市民が上位に位置しているべき、という考え方に基づいています。

 

 

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議会事務局の部屋より、南方面を望む。

天気が良く、スカイツリーが見えました。

 

 

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新庁舎開庁に合わせて、幾つかの組織名が変更になります。

組織変更(分離統合・改変、業務内容の変更など)ではなく、あくまでも組織の名称のみの変更ですね。

組織名は、組織の進むべき方向性、仕事に取り組む姿勢を示しています。
たかが組織名、されど組織名ですね。

 

 

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待合スペース脇の子供の遊び場。

 

 

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相談室。

旧庁舎では、このような個室形式の相談室はありませんでした。
プライバシに配慮して話し合いができる部屋です。

 

 

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内側から鍵がかけられる個室の、赤ちゃん世話室。

「mamaro」と書いてあるのは、この据え置き型個室ボックスの商品名です。

https://mamaro.greatestday.co.jp/

導入価格300万円とのこと。

 

 

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内部はこんな感じ。

 

 

このように、子育て支援系の設備は、充実しておりました。

 

 

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銀行ATM設置ブース。

これは珍しいですね。

 

 

駐車場の広さは、80台分です。

たったのこれだけ?少ないのでは?狭いのでは?というご意見をいただきました。

私もメンバとして出席していた、平成30年度に開かれた蕨市新庁舎建設基本構想・基本計画審議会でも、そのような意見を出しました。コンサル業者曰く、蕨市の行政規模からすると、公共施設建設業界の経験から編み出した公式に当てはめて算出すると、この台数が適正であるとのことでした。


蕨市の水道の長期的な課題

蕨市水道ビジョン」という、10ヶ年計画があり、これがちょうど今年度(令和4年度)で終わりになります。

そして、今、令和5年度から始まる、次なる10ヶ年計画の策定が進められています。

この計画は、議会に諮られるものではなく、行政当局の内部で策定されるものです。
(= 議決事件ではない、ということです)

正式に策定される前に、先日、蕨市議会の各会派に対して、事前説明がありました。

 

 

内容については、上記で述べたように、正式策定前なので、解説することは控えますが、蕨市の水道の長期的な課題については、ここでメモとしてまとめておきます。

 

 

  • 当面は安定的に黒字

蕨市は、古くから住宅都市として発展し、インフラは一通り整っています。
当面は大規模な投資は必要ありません。
管路の耐震化率は、全国平均よりもかなり高めです。

県水(県が荒川から取水し、浄水場を通じて市町村に供給している水):井戸水の比率のうち、井戸水比率が高いのが蕨市の特徴で、このため、製造原価が安く済んでいます。
地下水の供給量についても、変化ありません。

 

 

  • 10年後くらいから、管路・施設が順次更新時期を迎える

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12年後の令和17年から、毎年2~9億円規模の更新(管路を既存の古いものから、新しいものに交換する工事)が必要になります。

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また、中央浄水場の施設は、耐震面で問題があり、老朽化も迎え、令和14年ころに更新(建て替えの工事)が必要になります。

これは、4.5億円規模です。

 

 

  • 令和27年に単年度ベースで赤転

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上記のように、管路・施設の更新需要と、人口減少を迎えるため、現行の料金水準のままでは、令和27年度からは単年度ベースで赤字が常態化します。
この段階では、内部留保を取り崩していくことになります。

景気・為替・物価の動向、ファッション・音楽の流行など、世の中には先を見通せないものだらけですが、社会科学においては、人口統計だけは、唯一ほとんど外れることはなく、かなり高い確度で将来が予測できるものとされています。

この収益シミュレーションも、蕨市の人口将来予測をベースに組み立てられたものですので、かなり確度は高いものです。

 

赤転するのは22年後の話ですが、どこかのタイミングで、料金値上げするか否かの判断を迫られることになるでしょうね。


市営住宅 錦町2丁目第2住宅の解体工事が完了

蕨市 市営住宅 錦町2丁目第2住宅の解体工事が終了

この付近は、ほぼ毎日通りかかっておりますが、

市営住宅 錦町2丁目第2住宅の解体工事が、ほぼ完了しております。

上記写真においては、右側の白い建物が、給食センタ。中央のネットで囲まれた広場が、錦町スポーツ広場です。

 

解体工事は、昨年 令和4年(2022年)7月から行われ、本年 令和5年(2023年)3月末までの予定でしたが、早めに終わったようですね。

 

 

元々、この建物は、昭和47年(1972年)築の民間企業の社宅であったものを、昭和55年度(1980年度)に蕨市が買収して特別市営住宅としたものです。

平成30年度(2018年度)に耐震診断を行った結果、不合格でした。

耐震診断が不合格だった場合に取り得る選択肢としては、
・耐震工事を行い、使い続ける。
・取り壊す。
の2択なのですが、この建物に関しては、古く、老朽化が進んでいたという事情もあり、「取り壊す」という判断となったものです。

 

 

跡地の使い道について

一切、未定。

いつまでに決定するかも、未定。

 

当面は、下水道工事の機材、資材置場として使われる予定です。

 

 

蕨市のファイシティ・マネジメント方針の私案について

ところで、自治体が保有する土地・建物を、組織ごとの縦割りではなく、全てを一元的に管理していこう、という手法のことを、ファシリティ・マネジメント、略してFMと呼んだりするのですが、

 

私は、平成28年(2016年)に、

存在感大きな街 ビッグシティ蕨を目指すための、ファシリティ・マネジメント大方針 保谷私案

として、11項目を発表しております。

基本的には、ほとんど全項目が今でも通用する考え方だと思っております。

 

この大方針に基づいていうと、人口減少が進み、空き家が増え続けていく(住宅ストックが過剰になりつつある)中で、今後、市営住宅は減らしていくべきだと思います。

住宅ストックが過少だった時代においては、公共セクタが公営住宅を供給する意義があったものと思いますが、もうこれからは、そのような時代ではありません。

住宅の供給は民間セクタに任せるべきであり、低所得者層への支援策は、住宅政策としてではなく、他の福祉政策に任せるべきだと考えます。