TPPに対する蕨市内農業関係者の考え

さて、ココしばらく、会社の決算処理でバタバタしておりましたが、一通り落ち着きました(8月決算なのです)。11期終了であります。

 

先日、TPPが大筋合意したということですが、一消費者としては、様々な食品の関税がなくなって値段が安くなるのは、単純に嬉しいことです。

 

農業関係者は、業界全体としては、基本的にはTPP反対のようです。

4年前、蕨市議会2011年12月定例会において、TPP反対の立場の請願が出されたことがあり、市内の農家何軒かに、TPPについてどう思うか?ヒアリングして回ったことがあります。

蕨市議会 : 議請第6号 日本農業と地域経済、くらしと雇用をこわすTPP(環太平洋連携協定)に参加しないことを求める意見書の提出を求める請願 (2011/12/16 不採択として議決)

特に反対という意見はありませんでした。
逆に、積極的に賛成という意見もありませんでした。
率直に言うと、どっちでもいい、というか、ウチには直接はあまり関係ないかな、という感じでした。

まあ、確かに蕨農業には、直接はあまり関係ないと思います。
首都圏郊外ベッドタウンである蕨市内の農家は、高齢化も進み、息子・娘の代は普通の専業サラリーパーソンになっていて、後継者がいないところがほとんどです。昔は田んぼ・畑だった土地でうまくマンション等不動産賃貸経営をして成功していて、農業収益より不動産収益の方が多い、という家がほとんどだと思います。

 

日本国内全体でみると、短期的には、海外から安い農産品が入ってくるために壊滅的な打撃を受ける農家はあるかもしれませんが、どの産業でも同じですが、競争に晒されて、経営努力を重ねることで、産業は強くなっていくのです。
自由競争は苦しいものですが、結果として自分も相手も周りもハッピーになる、全体最適が実現される唯一の方法です。

日本の米もみかんも和牛も佐藤錦もとても美味しいし、海外から安く入ってくるインディカ米やオージー・ビーフやアメリカンチェリーより何倍か高かったとしても、売れなくなることはないでしょう。誰もが安い商品を求めているわけではなく、高くても美味しいものを食べたい、という人はいくらでもいます。海外でも十分に競争力があると思います。

そんなわけで、日本の農業の将来については、個人的にはかなり楽観的に考えています。