まさかの、高市政権が公明党と連立解消して、維新と連立を組むことになろうとは、私も予測しきれていませんでした。
他の政党は存じませんが、自民党の場合は、党中央内部でのシークレットな情報が末端の地方組織に伝えられるということは一切ありません。私も報道でしか状況を知ることはできない中で、総裁選から高市政権誕生までの推移を固唾をのんで見守っていました。
自民と維新は、来年の通常国会で副首都構想の関連法案を成立させることで合意しました。
ここでは、今までよく知らなかった、維新の副首都構想について、調べながらまとめてみます。今までは、大阪圏以外の人にとっては、リアリティを感じられず、興味もない話題だったと思います。
大阪維新と日本維新の関係
これが、いまいちよく理解できない点なのですが、ざっくりまとめると、
- 日本維新は、全国政党
- 大阪維新は、大阪の地域政党であり、かつ、日本維新の大阪支部でもある
という理解でよいようです。
大阪維新は、大阪の地域政党ですので、大阪の利益を第一に考えています。
日本維新は、全国政党ですので、特定の地域に偏りなく、国全体のために政策を考えます。
そうすると、大阪維新が、大阪の地域政党でありながら、全国政党の大阪支部である、という点には、矛盾が生じてきます。この点は、はっきり整理されているようには見えません。
大阪維新の「大阪都構想」
大阪を副首都とすることを目指しています。
その前段階として、大阪市と大阪府の二重行政の解消を目指しています。
要するに、大阪市と大阪府の「合併」です。
M&Aでリストラした上で、副首都を持ってきて大阪を活性化させよう、という発想です。
日本維新の「副首都構想」
どこかに副首都を設けることを目指しています。
原則として、大阪にはこだわっていません。全国政党なんだから当然ですよね。
そもそも副首都を設ける目的は
首都移転構想、あるいは第二首都構想といったものは、維新が初めて言い出したものではなく、大昔から何度も現れては消えてきました。
目的は、
- 東京一極集中の是正
- 災害時のバックアップ
です。
災害時のバックアップに関して言うと、我が国において、極めて高い確率で発生が予測されており、甚大な被害をもたらすことが見込まれている南海トラフ地震においては、東京圏と大阪圏が同時に被災地域に含まれます。
合理的に考えて、災害時のバックアップという観点から言うと、南海トラフ地震における被災見込み地域である、名古屋圏、大阪圏が副首都の候補地に選ばれる可能性はありえません。
福岡市長がウォーミングアップを始めていますが、福岡圏でも南海トラフ地震における被害が見込まれています。
日本海側、東北地方、北海道が候補の適地ということになろうかと思います。
そもそも東京一極集中は是正されるべきか?
縮小フェーズに転換した我が国が、首都と副首都と、二重投資を行う余裕なんかあるのか?という素朴な疑問が湧いてきます。
国際的な都市間競争という観点から言うと、東京の競争力は削ぐべきではなく、もっともっと集中させるべきだ、という議論もあります。
東京で商内を行っていた立場から言うと、納得性が高く感じます。


