県土都市整備委員会視察 愛知国際アリーナ(IGアリーナ)

さて、本年 令和8年(2026年)の2月定例会より、私は県議会において県土都市整備委員会に所属しております。

この委員会は、行政における、
・県土整備部
・都市整備部
・下水道局
の3つの部局を担当しています。

 

この委員会メンバに加えて、執行部の方々と一緒に、愛知国際アリーナ(IGアリーナ)に視察に行ってまいりました。

IGアリーナというのは、ネーミングライツに基づく愛称です。

 

名古屋市の名城公園敷地内にて、老朽化した旧愛知県体育館に代わり、2025年7月にオープンしました。

PFI手法により、設計・建設から維持管理・企画運営までを一体的に民間事業者が担っています。

県もお金を出しますが、民間事業者が長期に渡って投資を行い運営リスクを負い、収益性を追求していくスキームとなっています。

20260525 県土都市整美委員会視察 愛知国際アリーナ

座席は、かなりの斜度の斜面に配置されています。
これは、近年のアリーナ建設の主流です。

このことによって、座席に座った時に、前の人の頭が邪魔になることなく、興行を見られるようになっています。

高所恐怖症の方は、それぞれの階の最前席に座るとちょっと怖く感じるほどだそうです。

急勾配型座席の方が、顧客満足度は上がり、その分、チケットを高く売れるようになるので、売上は増大します。

他方で、利用者の安全確保、導線設計などは複雑になり、建設コストは増大するようです。

イニシャルの建設費を抑えるよりも、長期的な収益性確保を狙う、というのが、近年のアリーナビジネスのやり方です。

 

 

他にも、近年のアリーナビジネスの潮流が取り入れられています。

  1. 大相撲、バスケットボール、音楽コンサートなど、スポーツ・エンタメ用途に明確に特化。
  2. プレミアム席や観覧しながらお酒を飲めるバーコーナーを重視し、年間販売も含めて高付加価値化。

単なる「大きな体育館」ではなく、観客体験そのものを商品化し、収益力を高める施設運営が最新のやり方です。

この点で、さいたまスーパーアリーナ(GMOアリーナさいたま)は、国内有数の大規模施設ですが、旧世代アリーナ施設に属します。

 

 

一方で、NTTドコモが中心的に関わる事業でありながら、現時点では本業とのシナジは、d払い・dカードを用いた決済・会員サービス面に留まります。

ジャパネットたかたがやっている長崎アリーナでは、ソフトバンクと組んで、公衆5G、wi-fi網を張り巡らし、専用アプリと連動した多視点観戦UX、モバイルオーダー、スマート入場・決済、人流最適化に取り組んでいますが、愛知国際アリーナではこの面は手薄であり、逆に言うと伸びしろは大きいですね。

 

 

20260525 県土都市整美委員会視察 愛知国際アリーナ

場所は、名城公園敷地内に位置しています。

名古屋城天守閣がよく見えました。

 

20260525 県土都市整美委員会視察 愛知国際アリーナ

有名な建築家のデザインが一部で取り入れられています。

木材を多用したデザインが特徴的で、ブランド価値が高いのですが、ライフサイクルコストが高く付きます。

 

20260525 県土都市整美委員会視察 愛知国際アリーナ

皆様、お疲れ様でした。

利根川水系連合・総合水防演習

本日、令和8年(2026年)5月16日、群馬県千代田町における利根川左岸におきまして、利根川水系連合・総合水防演習がございました。

20260516 利根川水系連合・総合防災演習

私は、今年度は、県議会 県土都市整備委員会に所属しております。
この委員会の委員として、出席しました。

 

「利根川水系連合」という団体が存在するわけではなく、これは、この水防演習の名称のようですね。

利根川水系は、一級河川であり、管理者は国土交通大臣ということになりますので、この水防演習の中心も国土交通省が担っているようでした。

それぞれの地域の水防活動(河川の氾濫を防ぐ、氾濫した場合は対応する活動)は、市町村が責任を持ち、消防署・消防団(水防団)が担当します。

陸上自衛隊、群馬県警なども参加する、とても大規模なものでした。

 

20260516 利根川水系連合・総合防災演習

堤防の上に土のうを積む。

地元の水防団(消防団)による作業です。

 

消防団と水防団は、制度上は別モノなのですが、事実上、一体となっていることが多いようです。

 

20260516 利根川水系連合・総合防災演習

水防工法のデモンストレーション。

釜段工

 

堤防が浸水して、水が染み出してきた時に、これを作ります。

水を逃がし、圧力を分散させることで、堤防決壊を防ぎます(あるいは時間稼ぎを行います)。

 

20260516 利根川水系連合・総合防災演習

五徳縫い

堤防にヒビが入ってきた時の工法だそうで、これは私も初めて見ました。

小規模な堤防において有用な工法だそうですが、近年はあまり使われることはないそうです。

 

20260516 利根川水系連合・総合防災演習

防災関連商品を開発・販売している企業も多く出店していました。

 

軽くて丈夫なウレタン製ボート。

要救助者を乗せて、避難所まで運ぶことを想定します。

 

江戸川区は、面積の7割がゼロメートル地帯であり、浸水時の対策に力を入れているそうです。

小中高校すべてにこのボートを配備しているとのこと。

その内の一部は、エンジン(船外機)付きに置き換えているそうです。このサイズのボートで、小さなエンジンだと、小型船舶免許は不要なんだそうです。

消防職員や消防団ではなく、区の職員が操作するとのことです。つまり、区の職員が日頃から訓練をしているということです。そのオペレーション設計力はすごいですね。

 

20260516 利根川水系連合・総合防災演習

災害派遣用トイレトレーラーです。

ぐんまちゃんがかわいらしいですね。

 

20260516 利根川水系連合・総合防災演習

陸上自衛隊による偵察。

カワサキのKLXです。

 

20260516 利根川水系連合・総合防災演習

排水ポンプ車による排水。

 

20260516 利根川水系連合・総合防災演習

ゴム製ボートが牽引されてきました。

この種の水防救助用のボートは、かつてはアルミパネルの状態で保管しておき、使う段階で組み立てるものもありましたが、今はゴム製ボートが主流のようです。

 

20260516 利根川水系連合・総合防災演習

川の中ほどに取り残された要救助者をゴム製ボートで救出してきました。

 

20260516 利根川水系連合・総合防災演習

群馬県防災航空センターのヘリコプターはるな による、要救助者を釣り上げて救助する訓練。

 

基本的な流れとして、

(1)隊員が吊り降ろされ、上陸する。

(2)隊員が、要救助者を固定する。
(この固定方法には、用いる器具の種類なども多様であり、要救助者の体調にもよるでしょうし、いろいろなやり方があるようです。担架を使う場合もあります)

(3)隊員と要救助者を一緒に釣り上げる。

という段階を踏みます。

 

20260516 利根川水系連合・総合防災演習

埋没車両に取り残された要救助者を救い出す訓練。

クルマは屋根を切り取られました。

 

20260516 利根川水系連合・総合防災演習

陸上自衛隊のヘリコプターUH-60JAによる、救助。

米国シコルスキー社のUH-60 ブラックホークを、三菱重工がライセンス生産しているものです。

 

20260516 利根川水系連合・総合防災演習

群馬県警のヘリコプター あかぎ。

 

20260516 利根川水系連合・総合防災演習

群馬県警が、ボートにより、浸水した孤立ビルに取り残された要救助者を救出しにいきます。

 

20260516 利根川水系連合・総合防災演習

陸上自衛隊の渡河ボートによる救出。

船外機もついていますが、櫓によって手漕ぎすることも出来るようです。

FRP製で、最大で(荷物が軽い場合は)26名が乗れるとのこと。

 

20260516 利根川水系連合・総合防災演習

陸上自衛隊の軽門橋。

車両を渡河させるためのボートです。

パジェロが運ばれていきました。

 

20260516 利根川水系連合・総合防災演習

警察のジムニーシエラ。

可愛らしい色ですね。

 

 

 

関係諸機関の皆様が日頃から訓練を積み重ね、いざという時に迅速に動ける体制を整えてくださっていることに、改めて深く敬意を表します。

 

 

これから本格的な出水期を迎えます。

各家庭、各地域においても、ハザードマップの確認、避難先・避難経路の確認、備蓄品の点検など、できる備えを進めておくことが大切です。

 

 

 

20260516 利根川水系連合・総合防災演習

様々な民間企業、民間団体もブース出店していました。

NPO法人防災レジリエンス二輪協会という団体があり、トライアル車が展示されています。

 

20260516 利根川水系連合・総合防災演習

なんと!ダカールラリー2026をバイクにて完走した、藤原慎也選手!

このNPO法人の理事長を務めておられます。

今年のダカールでは、序盤にクラッシュして左鎖骨を骨折しましたが、気力で見事に完走なさいました。

大感激して一緒に写真を撮らせていただきました。

東京23区が家庭ゴミ収集有料化を検討

本日付けの読売新聞の記事より。

 

 

目的は、税収増ではありません

ゴミの減量です。

指定ごみ袋の料金を1リットル当たり1円にすれば、排出量は約1割減ると試算

既に多くの自治体で先行導入されており、東京23区が初めてではありません。

指定ごみ袋以外のゴミ収集を受け付けないこととして、指定ごみ袋を有料で販売する、というやり方が一般的です。

 

環境省の資料によると、

愛知県知多市では、家庭系ごみ有料化導入後に家庭系ごみ排出量が前年度比約16%減とのことです。

 

 

これらの試算や先行事例が示すように、SDGsの観点から、ゴミ減量のための手段として、家庭ごみ有料化はとても有効です。

 

 

低所得者対策(低所得者の負担を軽減する施策)としては、例えば、低所得者には「有料ゴミ袋」を年間◯枚無料で配布する、などの方法が考えられます。

 

 

もちろん、反対意見もたくさん出てくるでしょう。

どんなに素晴らしい効果が確実に得られる政策だとしても、たとえ1円でも自らの負担が増えるのであれば、反対する人は必ず出てきます。

反対意見を封じ込めるために、戸別ゴミ回収制度(各家庭は、ごみ収集所にゴミを持っていく必要ななくなり、家の前に置いておけばいい)を同時に導入し、バーターとする、という手法が取られることもあります。もちろん、戸別ゴミ回収制度を導入するためには、膨大なコスト増となります。

 

 

 

 

 

 

私個人的には、蕨市において、家庭ごみ回収有料化には、賛成ですね。

料金体系や、低所得者対策など、細部は詰めなくてはなりませんが、概ね、方向性としては賛成です。

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しかしながら、いろいろなご意見があろうかと思います。

是非とも、皆様のご意見をお聞かせください。

蕨市総合防災演習

令和7年(2025年)11月16日(日)に、中央小学校において開催されました。

 

 

「毎年同じことやっているんだな」と感じる方もいるかもしれませんが、少しずつ変化・進化している部分もあります。

 

私は、市議会議員時代から、この14年間、毎年参加しております。

毎年参加しているからこそ、少しずつ変化している様子もよく分かります。

 

他方で、十年一日の惰性の如く、無駄で無意味なことを繰り返している部分もあります。

各方面から繰り返し批判して改善提案をしても変わりませんね。

 

20251116 蕨市総合防災演習

市内の各自主防災団体(事実上、=町会です)が、会場に避難してくるという訓練。

これが無駄の最たるものです。

 

地震、火災、水害などの災害時に、自主防災団体ごとに集合した上で、市内に一箇所しかない避難場所に集団で移動して避難する、という状況は、あり得ません。

そもそもそのような状況は、全く想定されていません。

避難場所は、市内各地区に存在し、それぞれ個人ごと、家族ごとに、任意の避難場所(その場の状況に応じて、自分たちが行きたい避難場所)に避難することになっています。

 

訓練の中では、すべての自主防災団体が、演台に立つ市長に向かって敬礼をして、「●◯自主防災会、◯名、無事に避難しました―っ!」と報告するという趣向になっています。

クッソくだらないですね。

災害に備えることではなく、市長に向かって挨拶させることが目的となっております。

長年に渡り「くだらないので、止めましょう」という改善提案がなされていますが、一向に改まる気配がありません。

 

 

20251116 蕨市総合防災演習

中央1丁目旭町町会長の須賀敬史 前県議。

 

 

20251116 蕨市総合防災演習

校舎にて火災が発生したという想定で、蕨市消防本部の消防車が登場しました。

 

 

20251116 蕨市総合防災演習

指揮本部が設置されます。

 

 

20251116 蕨市総合防災演習

燃え盛る校舎内に、要救助者が取り残されています(という想定)。

ハシゴを設置して、消防士が建物の二階に乗り込んでいきます。

 

 

20251116 蕨市総合防災演習

消防士がロープからぶら下がっています。

 

 

20251116 蕨市総合防災演習

放水が始まりました。

 

 

20251116 蕨市総合防災演習

消化器による初期消火訓練。

プロの消防士がレクチャーしてくれます。

 

 

20251116 蕨市総合防災演習

初期消火訓練を行うのは、市内の中学生有志による災害対策チーム、WSS(蕨supporting students)の皆さんです。

 

「消火器の使い方なんて知ってるよ」という人も多いかもしれませんが、繰り返し何度も訓練を行い、いざという時に慌てずに自ずと身体が動くようにしておくことが肝要です。

 

私も、市内の南町において、放火された自転車に出くわして、初期消火したことがあります。

マンション玄関前の歩道に止めたママチャリのサドルが燃え始めていました。

マンションロビー内の消火器が設置されていたため、それを用いて火を消し止めました。

 

 

20251116 蕨市総合防災演習

地震によって倒れた家具の下敷きになってしまった人がいます(という想定)。

クルマのジャッキを利用して、家具をジャッキアップし、救い出します。

 

 

20251116 蕨市総合防災演習

陸上自衛隊第32普通科連隊(大宮駐屯地)による土のう構築訓練です。

 

「こんなの簡単だよ!」と思う人もいるかもしれませんが、いざという時に備えて、訓練をしておきましょう。

 

 

20251116 蕨市総合防災演習

東京ガス、東京電力パワーグリッド、市内各水道工事会社などのインフラ系事業者も参加しています。

 

上記写真に写っているのは、東京ガスのエンジニアです。

 

地面に鉄の棒を挿します。この鉄棒は、パイプ状になっております。

ガス検知器をこのパイプに装着して、地中に漏れているガスを調べます。

 

 

20251116 蕨市総合防災演習

偵察用ドローン。

2022年の回から導入された偵察用ドローンは、今年も富士測地(株)さんへの外部委託体制で運用されていました。

一方で、蕨市消防本部はドローン内製化を進めており、今年度、機体を購入し、操縦士を訓練中です。

 

来年、2026年の蕨市総合防災演習においては初登場することと思います。

 

 

20251116 蕨市総合防災演習

消防団による放水訓練。

 

 

今回、登場しなかったものの、市内消防団において進められているのが、水害対応ボートの導入です。

今年度、消防団に救助用ボート4艇が新規導入されました。

現場の消防団員の方からは、

「分団倉庫にボートを入れるスペースが足りない。」という切実な話も聞きました。

 

尚、この水害救助ボートの市内配備は、私が平成27年(2015年)12月定例会の一般質問で要望していたもので、“10年越しの実現”となりました。

 

 

20251116 蕨市総合防災演習

関係者の皆様、お疲れ様でした。

 

 

【追記】

追加でもう一点、この「蕨市総合防災演習」の課題を記します。

 

このイベントには、在住外国人が参加していません。

蕨市内の在住外国人比率は14%に達せんとする勢いです。その良し悪し、我が国全体の今後の在住外国人受入方針をどうするかといった議論はさておき、現実的に市内在住者の14%が外国人であり、災害時には彼らも等しく被災します。

在住外国人にも演習への参加を求めるべきでしょうし、災害時に、言語コミュニティケーションが不可能な方々を相手にコミュニケーションを行う訓練を行っておくべきでしょう。

伊東市の市議選の費用

伊東市長の学歴詐称問題については、驚き、呆れる展開なのですが、まあ、それはこの場ではおいといて、

報道によると、

伊東市の市議選で発生する費用は「4500万円」とのことです。

 

 

これは、公営選挙を行うに当たっての、諸々の費用のことを挿しているのだと思います。

(前回の市議選があった年の伊東市一般会計決算書を見れば確認できますが、ちょっと面倒なので、そこまでやるのは止めておきましょう。)

 

 

掲示板の設置、ポスター・ビラの印刷、宣伝カーのレンタル、など、選挙を運営するに当たっての費用は、公費でまかなうルールです。

「お金持ちが当選し、お金がない人が当選できない」という状況を作らないために、選挙の運営費は公費でまかなうことになっているわけですね。

市議会議員選挙の費用は、その市の市民が全額を負担します。

県や国からお金が下りてくることはありません。

予定していなかった突然の選挙なので、基金(災害対応などの緊急の出費に備えたりするための、市の貯金箱のようなもの)を取り崩することになろうかと思います。

 

 

実際には、もっとかかっていますよ。選挙って、社会全体にとっては大きなコストがかかるのです。

選挙立候補者にとっては、公営費用として受け取るお金だけでは選挙は戦えません。

細かいことを書くと、選挙事務所を借りたり(家賃と水道光熱費))、写真スタジオで写真を撮影したり、webサイトを作ったり、のぼり旗を制作したり、様々な印刷物を制作したり、運動員が着るジャンパー・帽子などを買い揃えたり・・・詳しいことは、大人の事情で説明を省きますけど。

 

 

多くの人が候補者を手伝ってくれます。

それらは、もちろん無償の奉仕です。
(お礼としてお金をあげたり、報酬を支払ってしまうと、買収となってしまう)

一人の市議会議員候補者を当選させるためには、何十人もの人が選挙活動を応援して、手伝ってくれます。無償の奉仕活動を行うに当たっては、仕事や家事を休んでいます。

一人だけで活動する人もいるでしょうが、それでは当選はなかなか難しいです。

 

 

また、選挙を終わるまでに、議会活動はほぼストップします。

今は年度当初予算を決める時期ではありませんが、9月定例会で補正予算を成立させようと思っていた案件は、12月定例会以降に遅れることとなります。

 

 

ということで、冒頭で紹介した記事における選挙費用「4500万円」以外にもたくさんかかりますし、金額に換算しにくいコストというものもたくさんあります。

荒川左岸水害予防組合の水防演習

本日、令和7年(2025年)6月21日、川口市内の荒川河川敷 三領運動場において、荒川左岸水害予防組合水防演習が行われました。

20250621 荒川左岸水害予防組合 水防演習

荒川左岸水害予防組合

蕨市、戸田市、川口市の3市によって組成されています。

それぞれの消防本部、消防団、市長部局(土木系の部署など)が参加しています。

水害には、外水氾濫(大きな河川が氾濫すること)と内水氾濫(街の中が冠水・浸水する都市型水害)の2種類がありますが、この組合は、荒川の氾濫に備えたものです。

 

 

 

水防演習

埼玉県防災航空隊や、国土交通省 関東地方整備局 荒川下流河川事務所なども参加しての、大規模な公開練習です。

3市持ち回りで開催しており、今年は川口市の当番回でした。

 

 

伝統的な3つの水防工法

本演習の中心となったのは、江戸時代から伝承され、今なお実効性の高い三種の水防工法の実地訓練です。科学的で、最小限のコストで最大限の効果を狙った工法です。

 

今回は炎天下での演習となりましたが、実際の現場では、大雨が降る中で行われることになるでしょう。横殴りの風が吹いていたり、夜間の場合もあり得ます。

どの工法も、基本的には文字通りの人海戦術であり、3市の消防本部職員、消防団員によって行われました。

 

 

土のうを作る

20250621 荒川左岸水害予防組合 水防演習

土のう作りが、全ての水防工法の基本です。

土のう袋に土砂を入れて、袋の口を縛ります。

 

 

(1)越水防止工法

川の水が市街地へ流れ込むのを防ぎます。

浸水被害の“第一防衛線”であり、堤防の機能を補完するものです。

20250621 荒川左岸水害予防組合 水防演習

こちらは、せき板工

板に沿って土のうを積んでいきます。

 

20250621 荒川左岸水害予防組合 水防演習

これが完成形。積んだ土のうの上から土をふりかけて、隙間を塞いでいます。

 

20250621 荒川左岸水害予防組合 水防演習

こちらは、シート張り式の改良積み土のう工

ただ土のうを積み上げるだけではなく、シートを張った上から積み上げることによって、隙間が生じるのを防ぐものです。

 

 

(2)漏水防止工法

堤防は、土を固めて作ってあります。土なので、中に水が染み込みます。

堤防の中に水が浸み込んで空洞化・崩壊を招くのを防がなくてはなりません。

チョロチョロと堤防の横腹から水が漏れ出てきた時に、このような漏水防止工法を用いて、水圧を逃がし、土砂が流出するのを防ぎます。

堤防が決壊するまでの時間稼ぎをするものです。

20250621 荒川左岸水害予防組合 水防演習

こちらは釜段工の、作業途中の様子。

ただ円形に積み上げているわけではなく、高度な技術と経験を要するものです。積み上げの指示と作業は、川口市消防局の消防士が行っていました。

 

20250621 荒川左岸水害予防組合 水防演習

こちらは、月の輪工の完成形。

 

ところで、「そもそも、堤防が土で出来ているから漏水が起きるのでは? 堤防をコンクリートでがちがちに固めてしまえば漏水しないんじゃね?」と思う方もいるかもしれません。

しかしながら、コンクリート製堤防は、

・お金がかかる。

・コンクリートで固めたところで、水の力はとても強く、漏水は完全には防げない。

・環境や生態系に悪影響を及ぼす。

・地震や地盤沈下・隆起に対して、剛構造のコンクリートは弱く、柔構造の土砂の方が対応しやすい。

という理由から、堤防をコンクリートで固めることは好ましくありません。

 

 

(3)洗掘防止工法

越水した水が堤防を削り取る「洗掘(せんくつ)」を防止するものです。

堤防は土で出来ているので、大きな水の流れに晒されると、やがて表面が削り取られてしまい、やがて決壊に至ってしまいます。

20250621 荒川左岸水害予防組合 水防演習

これは、シート張り工の完成形。

ブルーシートを貼り、竹の棒、ロープ、土のうを上に配置してあります。最小限の道具と労力で、最大限の効果を狙った工法だと思います。

 

 

このような3種類の伝統的な水防工法に加えて、

20250621 荒川左岸水害予防組合 水防演習

国土交通省 関東地方整備局の排水ポンプ車、などを用いて、堤防を守ります。

 

 

水難救助訓練

あわせて、川口市消防本部と埼玉県防災航空隊によって、溺れた人を助ける、水難救助訓練も行われました。

20250621 荒川左岸水害予防組合 水防演習

埼玉県防災航空隊のヘリコプターが下降してきました。

 

20250621 荒川左岸水害予防組合 水防演習

溺れた人を、懸垂上昇して救出しました。

 

 

20250621 荒川左岸水害予防組合 水防演習

溺れた人。

「助けてー!」

実際には、ウェットスーツを着込んだ、よく日焼けした屈強な消防士さんです。

本当に溺れてしまった時には、手を振ると身体が沈み込んでしまいます。既に発見されているならば、それ以上は合図をする必要はありませんので、救助隊を信じてください。じっと動かずに体力を温存するのが良いでしょう。とにかく、落ち着いて、冷静に行動しましょう。

 

20250621 荒川左岸水害予防組合 水防演習

川口市消防局が運用するジェットスキーによって救出しました。

 

 

演習を通じ、技術の継承、防災意識の啓発、組織間連携の強化と、複合的な成果が得られました。

現場で活動されたすべての関係者の皆様に、深く敬意と感謝を申し上げます。

ゴミゼロ 今年の緑川ゴミ浚い

令和7年(2025年)6月1日(日)、蕨市内各町会において、ゴミゼロさわやか環境の日・クリーンわらび市民運動が行われました。

前夜に雨が降り、もしかしたら中止かも?とガッカリした(ホッとした?)方もいたかも知れませんが、払暁には朝には上がり、ゴミゼロ活動が始まる8時ころには路面もドライになっていました。

 

私は、昨年に引き続き、今年も、塚越5丁目町会の緑川ゴミ浚いに参加させていただきました。

 

緑川は県の管理河川なので、本来ならこうした保守作業は県の仕事なのですが、不法投棄の多さに町会の皆さんがゴミゼロの日に自発的にゴミ浚いを行っているのが現状です。頭が下がります。

 

↑ 昨年の様子

 

↓ そして、今年の様子

塚越ポンプ場横から、川に入り、上流に遡っていきます。

20250601 ごみゼロ 塚越5丁目町会

ここにはゴミをせき止める鉄網ゲートが設置されています。

ペットボトル、空き缶、タバコの吸殻、服、発泡スチロール製食品トレー、ビニール袋入りの謎のゴミなど、大量のゴミが溜まっていました。

これらを熊手でかき出して、カゴに入れ、引き上げます。

 

上記の写真は、下流から上流に向けて撮影したものなのですが、鉄網ゲートが、楕円形にたわんでいるように見えます。下流から上流に向けて、大きな力がかかったような感じです。

一体、どういうことですかね?

 

20250601 ごみゼロ 塚越5丁目町会

雨上がりゆえか、それなりに水は黒ずんで濁っていますが、水量が目立って多いわけではありませんでした。

(そもそも、緑川には、雨水が流れ込む仕組みにはなっていません)

また、意外にも臭いはそれほどありません。

 

20250601 ごみゼロ 塚越5丁目町会

川の側壁には、ところどころ穴が空いており、水が流入しています。

緑川は、生活排水・雨水が流れ込む仕様にはなっていませんが、土の中に染み込んだ水分を逃がすための小さな排水口が設置されているのです。

カルシウム成分が白く固まっています。

 

20250601 ごみゼロ 塚越5丁目町会

ところどころ、藻が発生していました。

 

この後、お隣りの塚越7丁目町会との境界である、稲荷橋付近で、川から上がりました。

上記写真のように、道路と川を隔てる緑色の金網フェンスが張ってあるのですが、これをよじ登りました。

金網フェンスには、ところどころ、フェンスがドア形状になっていて、人の出入りができる仕組みなっているのですが、鍵がかかっています。塚越5丁目町会の皆さんからは、ゴミ浚い作業のために、鍵を貸与してほしい、という要望をいただきました。後ほど、さいたま県土整備事務所にリクエストしたいと思います。

 

 

なお、昨年は、現金の抜き取られた財布や、大量の預金通帳・キャッシュカード入りポーチなど、明らかに犯罪の臭いがする怪しい投棄物もあり、警察官をお呼びしたものです。

今年はクレジットカード、キャッシュカードが数枚回収された程度でした。

ネタ的には、もっと意外なモノが出てくると面白いんですけどね(笑)

 

 

塚越5丁目町会の皆さん、早朝から本当にお疲れ様でした。

緑川の環境整備、災害対策については、私の持ち場で尽力してまいります。