産業労働委視察 その2 埼玉県産業団地 草加柿木フーズサイト

埼玉県議会、産業労働委員会にて、SAITEC 埼玉県産業技術総合センタを視察した後、草加市に移動して、埼玉県の産業団地の一つである 草加柿木フーズサイト へ。

 

 

埼玉県の産業団地

埼玉県企業局が分譲した産業団地は、高速道路、国道・県道などの幹線道路の近くに位置しています。

埼玉県では、昭和37年度から産業団地を造り始め、45箇所あり、約1,000社が立地しています。

45箇所全ての産業団地が、分譲率100%(完売)となっています。

産業団地は、蕨市にはありません。
市内に無いので、どんなところなのか、あまりイメージが湧きにくいかもしれませんね。

昔は、工業団地という名称を用いられたことが多く、平成に入ってから産業団地と名付けられるようになってきました。
昭和までは工場ばかりだったのでしょうが、平成以降は用途が多様化してきたものと思います。

埼玉県が、それぞれの地元の市町村と共同事業として、田畑を潰して、工場・物流センタ・データセンタ・研究施設としての用途として使うために民間企業に分譲するものです。

県が自ら行う目的は、
・県経済の成長のため
ということになります。

蕨市には、広い田畑、空き地はありませんので、今後も県によって産業団地が分譲されることはあり得ません。

 

 

草加柿木フーズサイト

草加市にあり、外環道からのアクセスがよく、また、イオンレイクタウンの近くに位置しています。

平成29年度から令和2年度にかけて開発されました。

総事業費は150億円です。
草加市の一般会計予算額は896億円ですので、市が単独でやるのは体力的になかなか難しいでしょうね。

工業用水の使用が可能であり、食品関連を対象として営業を行うため、「フーズサイト」という名称にしたものです。

あらかじめ分譲区画を区切って営業を行ったわけではなく、入居希望企業から、希望する面積、間口(出入り口の位置、道路と接する幅など)の希望を出してもらった上で区割りを決めていく、という方式を取りました。手堅いやり方ですね。

 

 

プロロジス社の物流施設

草加柿木フーズサイトに入居する企業の一つである、(株)プロロジスの物流施設 プロロジスパーク草加を見学しました。

同社は、外資系で、物流施設に特化した不動産開発会社です。
物流施設を造り、運営し、テナント企業に入居してもらって、収益を得ています。

プロロジスパーク草加は、同社が運営する物流施設の一つです。
この施設内に、複数の事業会社がテナントとして入居し、物流センタを運営しています。

20240905 県議会産業労働企業委員会視察 埼玉県産業団地草加柿木フーズサイト プロロジス様物流施設

建物ロビーで記念撮影。

 

施設内には、会議室や、スタッフ休憩室といった、共有エリアがあります。

 

20240905 県議会産業労働企業委員会視察 埼玉県産業団地草加柿木フーズサイト プロロジス様物流施設

スタッフ休憩室。

プロロジスパーク草加に入居している複数のテナント企業のスタッフが、自由に休憩できるしくみです。無人コンビニも備えられており、居心地よさそうでした。

 

20240905 県議会産業労働企業委員会視察 埼玉県産業団地草加柿木フーズサイト プロロジス様物流施設

スタッフ休憩室の窓より、川口駅東口の高層マンション群がよく見えました。

 

 

ヤオコー草加物流センター

プロロジスパーク草加に入居しているテナント企業の一つが食品スーパーのヤオコーです。スペースを賃借して、ヤオコー草加物流センターと言う名の物流センタを運営しています。

従来のヤオコーの物流センタでは、管理ソフトウェアをアウトソーシングしていましたが、草加では初めて自社開発したものを用いているとのことです。

 

20240905 県議会産業労働企業委員会視察 埼玉県産業団地草加柿木フーズサイト プロロジス様物流施設

商品の棚。

 

20240905 県議会産業労働企業委員会視察 埼玉県産業団地草加柿木フーズサイト プロロジス様物流施設

仕向け先の店舗ごとにまとめられた台車。

 

20240905 県議会産業労働企業委員会視察 埼玉県産業団地草加柿木フーズサイト プロロジス様物流施設

ピッキング作業の様子。

 

20240905 県議会産業労働企業委員会視察 埼玉県産業団地草加柿木フーズサイト プロロジス様物流施設

飲み物、酒類は重く、量も多いため、台車を複数繋ぎ合わせ、このロボットで牽引するとのことです。


産業労働委視察 その1 SAITEC 埼玉県産業技術総合センタ

私は今年度、埼玉県議会において産業労働企業常任委員会に所属しております。

埼玉県議会の常任委員会は年に2回程度、委員全員で視察に行きます。
このたび、日帰りで、2箇所の県内施設の視察を行ってきました。

 

その1つ目が、SAITEC 埼玉県産業技術総合センタです。

埼玉県が運営している施設です。

川口市のSKIPシティの中に位置しています。
SKIPシティは、蕨市民としてはあまり縁が無い場所ですが、かつては、NHK中波ラジオの送信所がありました。4年後に、NHKの番組制作スタジオが渋谷から移転してくる予定とのことで、建物の建設工事が進められていました。

20240905 県議会産業労働企業委員会視察 埼玉県産業技術総合センター

記念撮影ぱちり。

 

 

こちらでは、金属、機械、科学、電気、電子、食品、バイオの先端技術を持ったエンジニアと研究設備を有しており、民間企業に対して無償で提供しています。

対象は県内企業が多いのですが、県外企業からの相談にものっております。他都県の同様の技術センタとは、それぞれ得意分野が異なることもあるため、お互いにユーザ企業を紹介し合うこともあるそうです。

 

無償というのがびっくりなのですが、県内企業への支援の一環ということです。

 

20240905 県議会産業労働企業委員会視察 埼玉県産業技術総合センター

3Dプリンタによるプロトタイプ製作の支援。

プラ素材のみならず、金属でも製作できます。また、カラー化も可能です。

 

20240905 県議会産業労働企業委員会視察 埼玉県産業技術総合センター

AIのディープラーニングを用いた不良品識別プロセス開発。

 

20240905 県議会産業労働企業委員会視察 埼玉県産業技術総合センター

ナットの不良品識別プロセスについて説明を受けました。

ナットの良品1,000、不良品1,000をカメラで読み取ります。ディープラーニングさせて、不良品識別が出来るようになります。

とはいえ、不良品はすぐに廃棄してしまうことが多いでしょうし、なかなか手元に1,000も用意できないでしょうから、わざわざ不良品を製作して学習させることもあるとのことでした。

 

20240905 県議会産業労働企業委員会視察 埼玉県産業技術総合センター

Raspberry Pi(ラズベリーパイ)を用いた簡易なIoT化。

ラズベリーパイというのは、Linuxベースで動く簡易、単純なコンピュータハードウェアです。コンピュータと言っても、手のひらに乗る程度の大きさの基板です。価格は数万円程度です。

これをサーバとし、何らかのセンサを接続することにより、IoT化が実現します。

 

20240905 県議会産業労働企業委員会視察 埼玉県産業技術総合センター

導入企業が元々持っていたスタンドアロンの機械における作業プロセスにおいて、作業数を計測する仕組みを、ラズベリーパイを用いて作ったデモ環境です。インターネット経由で、別の場所からブラウジングすることが可能となります。

例えば、部品をAからBに動かすみたいな単純な動作をする機械があったと仮定します。古い機械であり、回数を計測する機能はついておらず、スタンドアロンである(ネット接続されておらず)と仮定します。
機械のあるその場に見に行かないと、作業個数は分かりませんでした。
常に機械の横に人を貼り付けておくわけに行かず、別の部屋に人がいる場合は、時々見に行ってカウントする作業が必要でした。
上記デモのような仕組みをアドオンすることにより、別の部屋のオペレータが、直接機械を見に行かなくても、リアルタイムに作業個数を把握することが出来るようになります。

 

20240905 県議会産業労働企業委員会視察 埼玉県産業技術総合センター

SAITECでは、様々な試験機器を有償で時間貸ししております。

ここは、稼ぎ柱である、電波暗室。

あらゆる外部からの電磁波がシールドされています。

 

 

コンシューマ向け製品(例えばパソコンとか)を開発するに当たり、製品の回路から様々な電磁波が発出されることがあるそうです。これらは、電磁波が出ないようにしないと商品化出来ません。

開発段階において、この電波暗室を用いて、製品のどこの部分から、どの角度で、どのくらい電磁波が発せられているのか、少しずつ位置、角度をずらしながら測定するのだそうです。

測定結果をフィードバックして回路を設計し直すのだそうです。

 

20240905 県議会産業労働企業委員会視察 埼玉県産業技術総合センター

エンジニアとして豊かなキャリアをお持ちのセンター長の体験談はとてもおもしろいものでした。


県議会常任委員会、新年度は産業労働委員会へ

埼玉県議会では、配属先の委員会は、毎年変わります。

(蕨市議会では、2年毎でした)

 

先の2月定例会にて、配属先が入れ替わりまして、私は、

  • 常任委員会:総務県民生活常任委員会 → 産業労働企業常任委員会
  • 特別委員会:危機管理・大規模災害対策特別委員会 → 自然再生・循環社会対策特別委員会

となりました。

 

 

令和6年度(2024年度)の1年間は、産業労働政策に力を入れていきます。

 

 

令和6年度の予算で行われる新規事業のうち、産業労働政策に関わるものを、2つほどピックアップしてご紹介します。

 

 

渋沢栄一起業家サロン

08_産業労働部_ページ_10

渋沢栄一翁は、埼玉県が輩出した、偉大なシリアル・アントレプレナーです。

人名を冠したがゆえに、何をやるのか分かりにくくなってしまっていますが、要するに自治体運営型の創業支援施設です。

今のところは、「そのような名前の施設を造る」ということしか決まっておらず、ハコモノの域を出ていません。

ただ今、5月10日を提出期限として、プロポーザル方式で業務委託先を募集しています。

提案内容によって、この渋沢栄一サロンが何をやるかが決まります。

 

 

弊社 株式会社ブレード・コミュニケーションズは、2004年創業当初より数年間、荒川区が運営する、まさに自治体運営型のインキュベーション施設に入居していたことがあります。

あの時の体験や、周りに入居していた企業・事業者を観察した経験から言うと・・・うーん、荒川区に対して多大な恩がありながら、極めて言いづらいのですが・・・もう20年も経ったからまあいいか!
私個人的には、自治体運営型インキュベーション施設の存在意義には否定的です。

血を吐き、泥水をすすり、将来への不安と仲間の裏切りへの怒りで眠れない夜を過ごしながら創業した経験がある人にしか、創業支援なんかできないんじゃないですかねw

 

 

あー、いやいや、そんなことはない。

予算がついて、やる以上は、県としては頑張って結果を出すしかないです。

 

 

スタートアップだけではなく老舗事業者も利用できるようですので、機会があれば、ご活用ください。

 

 

価格転嫁支援

08_産業労働部 (1)_ページ_06

埼玉県、及び埼玉県議会としては、前提条件として、

・概ね2%前後のマイルドで抑制された物価上昇は望ましい
・全ての事業者において賃上げが行われ、継続されることが望ましい

という考え方に立っています。

 

 

その上で、現状認識として、

・概ね2%前後のマイルドで抑制された物価上昇が、実現している。
・大企業において、賃上げが行われている。
・次なる課題は、県内 中小企業・小規模事業者の賃上げである。

という考えです。

 

 

県内 中小企業・小規模事業者が賃上げを実現するために、

下請の中小企業・小規模事業者が、原材料高・人件費高の価格転嫁を行うに当たり、元請けの大企業との交渉をサポートするために、埼玉県は、

・伴走型支援
・価格転嫁交渉ツールの提供

を行います。

 

 

実効性については、これからチェックし続けていきます。