情報の真偽を確認するコストの増大化

何だかびっくりするようなニュースに接し、暗澹たる気持ちになりました。

今年もまた九州全域で大雨が発生し、たいへんな被害が発生しているのですが、

 

福岡市内を流れる香椎川の氾濫の様子の動画とともに、注意を喚起するtwitter投稿に対して、福岡市長 が、偽情報であると断定し、非難するとともに、「偽情報に騙されないで」と呼びかけた、というものです。

最終的には、香椎川は氾濫していたことが確認され、最初のtwitter投稿は真実であったと判定されました。

 

福岡市長は、自らの過ちを認めて謝罪をしました。

福岡市長は、前職は九州朝日放送(テレビ朝日系列)のアナウンサーという、マスメディア出身であり、当然ながら、高度なメディアリテラシを持っているはずの方です。

そのような方ですら、思い込みに基づいて「これは偽情報に違いない」と誤った判断をしてしまった、ということです。市長の呼びかけには、権威がありますから、多くの方は、これを信じたことでしょう。

 

 

もはや、何が真で、何が偽であるか、判断するのが極めて難しい時代になりました。

 

かつては、マスメディアの情報は、偏向しており、間違っている可能性があるのに対して、ソーシャルメディアの情報は、評価経済に基づいて真実の情報だけが生き残る、とされていました。

 

それが今日では、ソーシャルメディア上の情報の真実性に疑問符が付けられるようになってきています。

写真や動画が添付されていても、それが正しいことの証明にはなりません。

素人が簡単に、いくらでもフェイク写真・動画が作成できる時代になりました。

 

 

ソーシャルメディア情報の信頼性が低下することによって、相対的に、マスメディアの情報が頼られるようになってきています。

しかしながらこれは、マスメディア情報の信頼性が上がったというわけではなく、「相対的にマシ」という程度の話です。

 

 

情報の真偽を確かめるためには、自ら膨大なコストを支払い、相互に独立した複数のソーシャルメディア・マスメディアを参照する作業を行わなくてはならなくなりました。

繰り返しますけど、昔は、2000年代初頭は、そうじゃなかったんですよ。
今の若者には信じられないかもしれないけど、ソーシャルメディアは正しい、と思われていたのです。


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