仕事柄、モバイルキャリアや大手コンテンツプロバイダのIR資料には一通り目を通している。
KDDI(以下敬称略)の2010年3月期第1四半期決算説明会 (2009年7月23日)プレゼンテーション資料を見ていて見つけた面白い点のうちの一つ。
資料は、こちら(PDFファイル)です。
キャリア別契約純増数については、新聞でも話題になるほどの一般的なニュースで、ここ1~2年ほどは、
・ソフトバンク傘下に入ってからのソフトバンクモバイルの大躍進
・Eモバイルの「1円PC」プロモーション成功による躍進
・ドコモが粘る
・KDDIは一人負け
という状況だった。
2009年6月Qも基本的には同じなんだけど、KDDIが「IP接続ベースではKDDIがシェアトップ」と発表している。
「IP接続ベース」というのは聞き慣れない言葉だけど、この資料の中では、いわゆるi-modeとかEZwebとかYahoo!ケータイといったモバイルwebブラウジングサービスを指している。
そもそもケータイブラウジング端末はIPアドレスが付与されていないはずなんだけど、なぜ「IP接続ベース」という言葉が用いられているのかは不明。
この資料によると、「IP接続ベース」の契約純増数は、KDDIがトップになった、と。
キャリア個別に理由を考察すると、
・Eモバイルは、スマートフォンや音声電話よりもデータ通信カードが中心なので、ほとんどゼロに近い。これは当然。
・ソフトバンクモバイルは、新規契約のうち、かなりの部分がiPhoneであることが考えられる。
iPhone端末は、言うまでもなく、Yahoo!ケータイ契約は必要ない(使えない)ので、「IP接続ベース」にはカウントされない。
(iPhone販売数は、アップルとの契約上の理由から、ソフトバンクモバイルは発表していない。)
・「契約全体」では ドコモ > KDDI なのに、「IP接続ベース」だと ドコモ < KDDI なのはなぜか?
これはよく分からない。
ドコモでもAndroid端末が発売され、今後、i-mode契約を伴わない新規契約が増えていくことが予想されるけど、まだ微々たる比率だろうし。
弊社はKDDI公式サイト課金が売上利益の少なからぬ比率を占めていますので、KDDIさん頑張ってほしいです!頑張っていただかないと困ります!