蕨市議会 3月定例会 一般質問 その2 生活保護の不正受給等①国全体レベルの問題

生活保護の不正受給が、全国的に問題になっています。

まず、生活保護を、
・国全体レベルの問題
・蕨市レベルの問題
に分けて考えます。
【国全体レベルの問題】
生活保護の仕組み
そもそも、生活保護は、どういう制度かというと、
生活保護 = 機会に恵まれない人を、社会全体で助ける制度
です。
人は誰でも、健康で文化的な生活を営む権利があるし、機会に恵まれない人を助けることが社会全体の安定に繋がる、という考え方が根本にあります。
機会に恵まれない人のパターンとしては、以下に分類されます。
(厚生労働省による、被保護世帯類型)
・高齢者
・母子
・障害者
・傷病者
・その他
「その他」以外については、内容はだいたい想像出来るでしょう。
国の制度(市町村の制度ではない)
生活保護は、国の制度です。地方自治体の制度ではありません。
つまり、
・国から受託して、市町村が実施している(法定受託事務)。
・お金は本来は、国から出ているものです。
しかしながら、現実的には、市町村も負担をしています。
扶助費(保護者への支払い分)は、国:市町村 =75:25
保護総務費(管理コスト)は、国:市町村=10:90
蕨市においては、国から地方交付税交付金を受け取っていますが、これは「扶助費、保護総務費のうち、市町村負担分をもらう」という考え方によるものではなく、まったく異なる計算式(地方交付税交付金 = 基準財政需要額 – 基準財政収入額)で金額が導き出されるものです。
例えば、お隣りの戸田市は財政が豊かなので、地方交付税交付金は一切受け取っていませんので、扶助費、保護総務費の全額分は戸田市負担となります。
また、国の制度ですので、申請は、どこの市町村に対しても出来ることになっています。
住民票がない市町村でも構いません。
受給額 — 幾らもらえるのか
個人単位ではなく、世帯に対して支給されます。
年齢によっても、既存の収入の額によっても、単身世帯か複数世帯かによっても、居住市町村によっても(家賃相場が異なるから)異なります。
蕨市のケースで言うと、
・20~40歳の無収入の単身者 → 131,400円
・70歳以上の無収入(年金不払いのために年金受取なし)の単身者 → 123,600円
・70歳以上の無収入(年金不払いのために年金受取なし)の夫婦(2人合計で) → 174,750円
尚、これらの金額には税金はかかりません。年金と健康保険の支払いも無し。
医者に掛かる場合は、全額無料。
不正受給問題
ナマポの不正受給として、近年、メディアで取り上げられるのは、
健康で働ける身体も能力も持っているのに(=機会に恵まれている人なのに)、生活保護を受給している、というケースです。
使い道をチェックしていないので、保護費を受け取るやいなやパチ屋に直行!というケースもあります。
いわゆる貧困ビジネスと言われる、生活保護の制度の隙間をうまく利用して収益を上げる商売もあります。
不正受給じゃないけど、おかしな問題
前述のように、保護が決まると、市内単身者で12,3万円もらえます。
これは、場合によっては、国民年金の受給額より大きい。
コツコツ年金を真面目に支払ってきた人よりも、年金を支払わずに貯金もせずに年を取った人の方がたくさんお金をもらえるなんて、おかしいじゃないか!という矛盾があります。
【私見】根本的な問題の原因
制度がそもそもおかしいので、直すべきと思います。
1950年代に制度が作られたのですが、人口増、経済成長の時代を前提に制度設計されています。当時は、「いくらでも稼ぎのいい仕事があった」、「働けば働くほど暮らしが良くなっていった」という時代ですので、「働かずにナマポを受け取った方がトク」という状況はありえませんでした。
現今の人口減時代、経済状況にあわせて制度を作り直すべきと思います。
セーフティネットをもっと多層化すべきで、「生活保護の手前の制度」、「暮らしがちょっと厳しくなった時に、もっとカジュアルに短期間利用できる制度(=国や自治体の負担も小さい制度)」を作るべきと思います。
まあこの辺りは、蕨市政とは関係ないし、細かく企画提案できるほど調べた訳でもないので、このくらいにしておきます。
次に、蕨市レベルの話に移ります。
長くなったので、別エントリにて。

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