蕨市議会7月臨時会にて、私は、
蕨戸田衛生センター組合議会 → 戸田ボートレース企業団議会
と、出向先が変更になっております。
・蕨戸田衛生センター組合
(蕨市と戸田市の1:1の一部事務組合。ごみ処理、リサイクル、し尿処理を共同で行う。)
・戸田ボートレース企業団
(蕨市:戸田市:川口市の1:2:1の一部事務組合。戸田競艇の経営を共同で行う。)
蕨市は、この2つの一部事務組合を抱えております。
一部事務組合というのは、複数の市町村が共同で何らかのサービス提供を行うジョイントベンチャーのことです。
連結決算にはなりません。地方自治体の決算には、連結という概念はありません。
一部事務組合には、議会が存在し、その議員は、出資元の市町村議会の議員が出向(兼任)しています。
戸田ボート(戸田競艇)に蕨市も出資しているって、知らない人も多いんじゃないですかね?
戸田市が単体でやっていると思っていた人は多いのではないでしょうか?
上述のように、蕨市:戸田市:川口市の1:2:1のJVなのです。
従って、利益が出た場合の配当金は、上記3市に1:2:1の比率で配分されます。
本日は、戸田ボートレース企業団議会が開会されました。
昨年度、令和3年度の決算認定が行われております。
まだ議会の中で承認されていないので、あくまでも「案」の段階ではあるのですが、大きなポイントを下記します。
- 全国のモーターボート競争の売上は、30年ぶりに過去最高を更新
30年前と言えば、バブル末期ですね。
バブル崩壊以降、公営ギャンブルの売上は長期低迷していたのですが、当時の数字を更新するなんてすごい伸びです。
- 戸田ボートの売上も、平成15年(2003年)以来の500億超を達成
19年ぶりということになります。
令和元年度 | 令和2年度 | 令和3年度 | |
総売上 | 298億 | 387億 | 507億 |
すごい伸びですね。
それでは、何故伸びたのか?何が伸びたのか?
- 売上増に貢献したのは、電話投票(=ネット舟券購入)
競艇場や場外舟券場でのリアル購入ではなく、ネット購入が伸びの中心です。
なお、統計上は「電話投票」という名目になっており、古くからある音声電話購入と、PC向けweb購入、モバイルweb購入、アプリ購入などの内訳は示されていません。
令和元年度 | 令和2年度 | 令和3年度 | |
電話投票売上 | 141億 | 265億 | 329億 |
総売上に占める、電話投票売上の比率も上がっています。
- 「電話投票」売上増が、一過性のものか長期的トレンドかは不明
どう考えても、コロナ禍による巣ごもり増による影響が大きいはずで、コロナ禍が収まってくれば元に戻るのか?長期的なトレンドとして定着するのか?は未だ分かりません。
蕨市近辺でも、パチンコ屋が続々と閉店している状況を鑑みると、
・既存リアル競艇ヘビーファン→ネット移行
・パチンコなどのファン→競艇ネット投票への移行
とざっくり2パターンあるはずです。
この辺は、深掘りして分析してみると面白そうですね。
一人当たり購買金額(令和3年度)を見ると、
場内(リアル) | 17,700円 |
電話投票(ネット) | 5,900円 |
この、「一人当たり購買金額」というのが、一日当たりを指すのか、年間累計を指すのか、手元の統計データを読むだけでは不明なのですが、3倍ほども違いがあります。
電話投票の顧客単価を増やす余地は大いにありそうな気がしますね。