willは失敗だった?

異業種横断ブランド企画のwillが、7月末で正式に終了したそうです。

will shopのオフィシャルサイトも正式に閉じている

どんなブランドにも寿命があるのかもしれないが、それにしても立上げから終了まで5年間というのは短く、やはり企画としては失敗だったと考えるべきなのだろうか。当初の目的をよく知らないので、何とも評価不能だけど。


上記リンクのNIKKEI NETの記事によると、
willがターゲットと設定していたは、団塊ジュニア世代だったとのこと。団塊ジュニアが30代に入ったことが企画終了の理由として発表されているが、そもそも最初から、期間限定の企画だったのだろうか?

私は もろ団塊ジュニア世代だが、個人的には、全然心ときめく商品はなかった。
社会人1,2年目くらいのOLとかの女性層が想定ターゲットなのかと勝手に思い込んでいました。
確か、博報堂(?)だったか、広告代理店が音頭を取ってスタートした企画なんですよね?

Y!ニュースの記事(出典:産経)によると、参加各社の評価コメントとしては、

【ポジティブ】
近畿日本ツーリスト :秋ごろ新しいパック旅行を企画する予定で、ブランド継続に意欲的。
コクヨ:「これまで弱かった個人客への食い込みができた。」今後も文房具の新商品を発売する。

【ネガティブ】
江崎グリコ:willブランド商品の販売は今秋で終了。
トヨタ:「爆発的ヒットというわけにはいかなかった。」
松下電器産業:当面は現行商品の販売は続けるが「今後は対応を検討する」
当初は、アサヒビールと花王が入ってたけど、この二社は既に途中で抜けている。

各社の評価は、それぞれ様々、ということらしい。当たり前か。

事後評価すらも一定でないと言うことは、実際にブランド政策を立案して実行していくプロセスでも、足並みが揃ってなかったことが予想される。

どこの分野でも、強力なブランドを作り上げるためには、(少なくとも)体制面では、そのブランドを愛し、そのブランドと自分自身をイコールの存在であると考えられるぐらいに、寝ても覚めてもその仕事に没頭している、ブランドマネージャの存在が必要なのだと思う。
漏れもがんがりまつ。


willは失敗だった?」への5件のフィードバック

  1. ブランド×プロジェクト

    トヨタ、アサヒビール、花王、コクヨ、松下電器、近畿日本ツーリストなどの各業界の大手が集まって始めた、異業種での統一ブランド展開という今までにない試みであったWiLLの終結宣言がありました。

    終結の理由について、「団塊ジュニアが30代になったから」というコメ

  2. ぶっちゃけ、広告代理店の人たち(僕が会ったことのある某社役員の人たち)はWiLLのようなことをもっとやりたいと思っています。

    理由はいろいろあると思いますが、ま新しい系の試みとして面白いというのと(結構こういう理由がでかくてイケイケどんどんでやろうとする人が多い。良く言えば夢。)、あとこれまで商品・サービスオリエンテッドで施策を決めていたのがターゲットユーザーオリエンテッドで全て進められることが本質的な理由だと思います。

    ユーザーオリエンテッドになると広告代理店としては、かなり効率的な仕事ができ、且つレベニューは据え置きというおいしい状況が生まれます。任意のAというターゲットを完全分析さえすれば、そこに向けて複数社分の大量のマーケティングコストを投下できるわけです。

    ここまで論じながら僕的にはこれは幻想であると思っています。まったくの個人的な結論ですが、スティーブン・ブラウン(ウルスター大学教授)が言っている通り、広告の本質は「どれだけ大勢の人の注目を得ることのできるセンセーショナルなことができるかだ」と思うので、この文脈においてターゲット層の分析なんて詳細まで行うことに意味はないと思っています。すべてはコトラーの作り出した幻想だと思っています。またマスをリテンションするなんてことも同じ文脈で不可能なことだと思っています。

    最終結論的には「WiLLみたいなことやってもいいけど結局は他の広告と同じでどれだけ面白いことができるかが勝負だ」です。ブランドと広告をオーバーラップさせた少し暴力的な論旨ですが、緻密な話はまた後日したいと思います。

  3. ことらーって、結構好きなんだけどな・・・w

    広告代理店的には、この手のものはじゃんじゃんやりたいんでしょうね。あくまでも広告媒体フィーが収益の柱である以上、共同ブランドの商品が売れようが売れまいが収益には関係ないわけですし。

  4. 真性団塊ジュニア世代

    真性団塊ジュニア世代三浦展は「出生数の過半数が団塊世代の子どもによって占められる世代こそが本当の団塊ジュニア世代だ」として1972年(昭和47年)から1981年(昭和56年)に生まれた世代を「真性団塊ジュニア世代」と呼んでいる。1975年以降に生まれたポスト団塊ジュニア

  5. 団塊ジュニアの有名人

    団塊ジュニアの有名人1971-74年生まれ1971年生まれ・川原亜矢子(スーパーモデル) ・小久保裕紀(福岡ソフトバンクホークス内野手) ・坂本昌行(V6) ・貴ノ浪貞博(元大関) ・千秋(タレント) ・豊田清(読売ジャイアンツ投手) ・仁志敏久(横浜ベイスターズ内野

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