先週の2013年7月9~11日、北海道は旭川市にて開催された、全国市議会議長会研究フォーラムに行って来ました。
全国の市議会議員を集めた、大きな講演会フォーラムです。
蕨市議会からは、会派単位で参加するところと参加しないところがありますが、私が所属している保守系会派 新生会では、毎年全員参加しています。
今年のテーマは議会改革でした。
・行政学者の西尾勝氏の「地方議会改革」と題した基調講演
・学者によるパネルディスカッション「住民自治の実現と地方議会への期待」
・政務活動費に関して先進的な取り組みをしている自治体の議長によるパネルディスカッション「政務活動費を考える」
西尾勝氏の講演は、まさに学者の授業のような感じで、現実的に政策面ですぐに役に立つような話ではなかった。
例えば、「有権者が政治家に対して相談/陳情を持ち掛けて役所への仲介斡旋を求めるのは日本独自の政治カルチャーである」との指摘があった。街灯が切れてるとか蚊が発生してるのでなんとかして欲しいとか、いわゆる御用聞き業務。どんな議員でも大かかれ少なかれこういう作業に手間暇を割いているはず。これが日本独自であるというのは知らなかった。
西尾氏は、このような御用聞き業務について否定的な立場を取りつつも「議論を要する、避けて通れない長期の課題である」と述べるに留めている。
もちろんその通りなのだろうが、このような話を聞いても、日々の市議会議員としての職務に当たる上では何の役にも立たない。
私見ですが、
議員自身が議会を改革することは無理もしくは極めて困難だと思います。
理由は、議員自身が個人的な利害関係を有しているからです。
身も蓋も無い言い方、かつ、人ごとみたいな言い方で恐縮ですが、蕨市議として議席をいただいて2年間それなりに活動してきつつ、の、偽らざる本音であります。
それでは、議会改革をするにはどうすればいいのか?
ビジネスの世界では、先進的な大企業の間では、新しいガバナンスの手法として、ボードに社外取締役を増やしたり、取締役・監査役の人選や報酬額の決定にあたって社外の人物からなる指名委員会・報酬委員会を設置する流れがある。
議会改革を真に進めるなら、このやり方がヒントになる。
遠隔地に住んでいて、まったくその自治体に利害関係を有しないメンバーから成る議会改革委員会のようなものを設け、権限を付与して、議会改革を進めてもらう。
実際にコレをやろうと思ったら、そもそもそのメンバーはどうやって選ぶのか?権限を付与する以上は民主的なプロセスを経ることは必須であるので、選挙を行うのか?などいろいろな課題がある。
しかしながら、例えば、市長が指名する諮問委員会のような形式を取って、予め「議会はこの諮問委員会の結論を尊重する」という事前の合意をしておくなど、現行法制度下でも実現するやり方はあろうかと思う。
おまけの写真。
会場に隣接していた旭川市役所内の、ゴミ箱。
分別の種類がとても多い!ですね。