蕨市が(行政が)、将来ビジョン「コンパクトシティ蕨」というものを策定しています。
今後10年間の市政のゆるやかな方向性を定めるものです。
様々な対象者から調査を行い、議論を経て、出来上がった素案がこちらに載っています。
蕨市webサイト:「コンパクトシティ蕨」将来ビジョン蕨市将来構想(素案)に対する意見を募集中です(パブリック・コメント)
http://www.city.warabi.saitama.jp/hp/menu000008600/hpg000008533.htm
わずか10ページほどのものなので、ちょっと読んでみてください。
何だか当たり前過ぎるくらい当たり前のことが書いてあるな~というのが第一印象。
しかし、よく考えて見れば、具体的なことを書いて将来を縛るわけにはいかないし、特定の領域に注力するわけにもいかないし、誰もが反対しないような全方位的なことを書かなくてはならないので、どうしてもこのような結論に着地してしまうものなのんだと思います。
個人的に違和感がちょっとあったのは、錦町・北町・中央・南町・塚越の5地区に分けてそれぞれコミュニティ活動を行っていこうというところです。
少なくとも私の地元である錦町に関して言えば、埼京線戸田駅・北戸田駅生活圏の一部として、隣接する戸田市とゆるやかな連携を行っていくような方向性を模索すべきところかと思っています(蕨・戸田の合併とか、錦町が分離独立して戸田に併合させるといった意味ではなく)。
但し、現在はこの5地区ごとに公民館などのハードウェアやコミュニティ組織などが分かれていますので、引き続きこのまま5地区に分けてやっていくのは、現実的でもあります。
また、この素案の中では、人口は現在の7.2万人のまま、10年後に至るまで横ばい維持を目指す、ということになっていますが、これでいいのかどうか、人口増を目指すべきではないか、という点については、私自身の中ではまだ考え中で、結論が出ていません。
という訳で、この結論自体は、可もなく不可もなし、おそらくこのまま決定してしまっていいものと個人的には思いますが、面白いのは、各種調査結果です。
http://www.city.warabi.saitama.jp/hp/menu000007800/hpg000007773.htm
このページから各種調査レポートのリンクが貼ってあります。
この中でも特に面白いのが、職員意識調査。
市の職員のアンケート結果です。
記名式か無記名式かは、書いてないので不明。
蕨の未来を見据えた新計画策定のための職員意識調査結果報告書
http://www.city.warabi.saitama.jp/ct/other000010800/h24_staff_survey_final.pdf
現場をよく知るプロの意見が率直に買いてあります。
重点施策-重要度(17ページ)
をみると、大まかに以下のように考えている職員が多いことが読み取れます。
・都市インフラは既に一通り揃っている。
・福祉・医療・保険、教育、市民生活・環境に力を入れ、ベッドタウン、生活・暮らしの拠点としての整備に力を入れていくべき。
・商業の活性化についてはあまり・・・(自主規制)
蕨市が優れている点または劣っている点とその理由(概要)(28ページ)
自由入力形式で、政策分野ごとに近隣市と比べて優れている点、劣っている点について赤裸々なコメントが買いてあります。
優れているという評価は、職員の方にとっては自らの仕事の自画自賛であり、劣っているという評価は、悔しさや不満(あるいは諦め?)の吐露であろうかと思います。