2012年4月 津波の被災地に行ってきた。(1)仙台 貞山堀付近

ぽかっと4日半休みが出来たので、2012年4月13日(金)~17日(火)午前、東北の海沿い(仙台から宮古まで)を回ってきました。

視察(公費視察)ではなく、ボランティアでもなく、私費の旅行です。
何気に、被災地に入るのは初めてでございます。
以下、幾つかのエントリに分けて、写真を中心に所見を含めて時系列でレポートします。
(すべての写真は、クリックすると拡大します)
尚、写真だけ手っ取り早く見たい方は、↓こちらをどうぞ。
仙台へ
新幹線で仙台へ。
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実は、仙台にはガキの頃住んでいたことがあります。
更に言うと、実は中学入学前後の頃は鉄ヲタでした。
当時は、国鉄分割民営化直前の駆け込み製造で「ジョイフルトレイン」と称するお座敷列車のブームでして、華やかな車両が仙台に来るたびに写真を撮りに仙台駅に通っていました。
仙台でレンタカーを借りて、出発。
仙台荒浜~南蒲生浄化センターまでの貞山堀付近
貞山堀というのは、仙台藩初代の伊達政宗公が掘った、太平洋岸沿い運河です。
平地がずっと広がっていて、基本的には田んぼが多く、人家は少ない地域でした。
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田んぼは、ほぼすべて波で洗われてしまったようで、見渡す限りの砂地となっていました。
写真の手前のくにゅっと左に折れ曲がっている鉄の柱は、ガードレールかフェンスか何かのものだと思われます。
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コスモ石油のガソリンスタンド。
フェンスで囲って閉鎖してあります。
今後、再建するのか、撤退するのか。
大学時代にガススタでバイトしていたことがありますが、ガススタは地下に油のタンクがあるので、撤去するのに普通のビルよりも多くお金がかかります。
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荒浜交差点から、海方向を望む。
電柱と交通信号機はだいたい再建されてます。
左奥に見えるのは、荒浜小学校
小学校の辺りは人家の密集した集落だったようですが、今は何もなし。
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荒浜小学校
体育館は、1階は壁の全て、2階は壁の一部が壊れています。
外装の破損は、地震ではなく津波の被害によるものと推測します。
今は無人で、使われていません。
この学校のwebサイトによると、今は東宮城野小学校(宮城球場の辺
り)に間借りしているようです。
ということは、この荒浜地区の住人は、宮城野辺りに仮設住宅を建てて、そこに住んでいる、ということなのでしょうか。
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学校の敷地は、立入禁止になっています。
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正門前のスペースは、破壊されたバイク置き場になっていました。
車体には、回収した場所が書いてあります。
レアな旧車ならともかく、原チャリくらいであればレストアして乗るようなものではないし、元の所有者が引き取りにくることもないでしょう。
バイクの車体は、このままの状態だと、燃やすわけにも埋立地に埋めるわけにもいきません。
分解して、ゴム、金属、プラスチックなど素材ごとに仕訳しなくてはならない。
ガソリンやオイルが残っている場合は、それも然るべき方法で処理しなくてはならない。
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荒浜地区の住居跡
建物の上物はすべて撤去されており、土台だけが残っています。
この土台は、家を再建するにあたっては再利用できるものなのかな?
そもそも、住人は、再びこの地に戻ってくるつもりはあるのかな?
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「荒浜の再生を心から願う
移転を希望する者も、荒浜に住み続けることを希望する者も、ふるさと荒浜が大好きです
どちらも生きていける道を求めて探しております」
と買いてあります。
移転希望者と、最居住希望者とに分かれるようですね。
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学校前のガードレール
ぐにゅぐにゅになっています。
この付近では、ガードレールの撤去工事をしているのを見かけました。
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河川の河口付近
橋が崩壊しています。
地盤沈下もあるようです。
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幹線道路沿いの、元コンビニ風の建物。
白い外装からして、ファミマか。
この後背の集落は、建物がけっこう残っています。
工事をしているのか、掃除をしているのか、人の姿もたくさん見かけました。
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しかし、家に近づいてみると、廃墟になっていて、住んでいるわけではなさそうです。
これから壊すのを順番待ちしているのか、それとも修理して再び住むつもりなのか。
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おおむね、1階はガラスは割れてドアは吹っ飛び、そのままになっていますが、2階は無事であるようです。

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「2階が無事なら、かろうじて住めるかも・・・?」
という気もしますが、鍵もかからないし、(おそらく)電気、ガス、水道が通っている訳でないので、実際には無理でしょう。
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空き巣狙い防止のためか、壊れたドア、窓は、板やトタンを打ち付けている家が多いです。
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家財道具一切がない(もしくは運び出した後なのか)家を覗いてみると、こんな感じでした。
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用水路の水門
門扉を開閉するためのハンドルと軸部分がぐにゅっと曲がっています。
このままではもはや開くことも閉じることも出来ません。
この、ハンドルと軸部分だけを交換すれば、再使用することは可能か。
右側は、コンクリート製の法面が崩れたようです。
黒いビニール製の大きな土のうを積んで応急処置を施してあります。

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