開城工業団地、韓国人全員撤収へ 北朝鮮が対話拒否
http://www.asahi.com/international/update/0427/TKY201304260470.html
北朝鮮による恫喝外交は毎度のことだが、ケソンの閉鎖は未だかつて一度も切ったことがない外交カードである。
コリア研究家による解説は概ね「毎度のことなので、緊張が特段に高まっているわけではない。戦争が起こる可能性は無い」ということで一致しているが、ケソン閉鎖はいかなる意味を持つのだろうか?
北朝鮮がケソン閉鎖という新しい外交カードを切ったことで、南北間関係は新しい段階に入ったということは出来ないのだろうか?
この点についてコリア研究家の合理的な説明は為されていないので、ちょっと聞いてみたいところ。
コリアンペニンシュラの緊張が高まる(?)中、先週、板門店に行って来た。
都羅山の第三トンネル(北朝鮮が掘った南侵用のトンネル)は行ったことあるけど、板門店は初めて。外国人しか行くことが出来ない(外国の永住権を持つ韓国人はOKらしい)。一人では行けないので、ソウルからのガイド付き日帰りツアーに参加した。
烏頭山統一展望台
http://www.jmd.co.kr/
まずはここで、北朝鮮の貧しい暮らしを描いたプロパガンダ映画を見せられる。
脱北者による北朝鮮の暮らしの解説。
(家族がまだ北朝鮮にいるので、顔にモザイクをかけてある)
軍で総務系の仕事をしていた女性の方で、仕事上の権限を使ってフランスからの中古車の輸入をして個人利得を得たことがバレてしまい、脱北を決意したとのこと。
ブローカーに金を払った上で、中共→ラオス→タイ経由で1年かけて韓国にたどり着いたとのこと。
北朝鮮に残してきた家族には、地下銀行を通じて送金しているとのこと。
(そういうサービスは北朝鮮の中でも成立しているとのこと)
北朝鮮ではインターネットは国内のwebしか見れないとのこと。
展望台から臨津江を挟んで北朝鮮を望む。
手前の施設は軍の監視所。
板門店。
手前は国連軍。
水色の建物が、南北境界線上に建つ、会談小屋。
向こう側のくすんだ色の建物が、北朝鮮。
テコンドースタイルで不測の事態に備える兵士。
ここに配属される兵士は、軍の中でもエリートらしい。
手前の韓国側は玉砂利で、向こう側の北朝鮮側は砂敷き。
会談小屋の中。
シンプルだな。
テコンドースタイルの韓国軍の兵士と記念撮影するツアー客。
捕虜交換用の橋。Bridge of no return。
今は会談小屋の中で捕虜交換をするため、この橋は使われていないらしい。
ということで、ソウル市内は平常通りで、現地で仕事している友人(駐在というか現地で就職している人)や、その友人が連れてきてくれた教え子の方とメシを食ったのだが、緊張が高まっている様子はまったくないとのこと。
円安ウォン高のおかげで日本人ツーリストは減っているらしく、免税店や明洞は中国語だらけ。