【蕨市議会】3月定例会一般質問(3) 小・中学校への民間人校長の試験登用について

通告内容
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(1)現状の小・中学校長に就任するための要件・選定方針・基準・手続きはどのようになっているか
(2)民間人校長採用制度の導入を検討したことはあるか
(3)本市小・中学校教育の強化のために、民間人校長採用制度を試験的に導入してはどうか
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教育における、近隣市との競争という視点

教育政策を考えるに当たっては、「近隣市との競争」という視点を意識すべきだ考えます。
国全体での人口減少が進む中で、今後ますます「自治体間での住人の取り合い」競争が激しくなります。
そうすると、自治体経営における全分野が競争のフィールドになる訳ですが、以下の理由により、その中でも特に教育は、自治体間競争の主戦場となるのです。
・ライフタイムの中で、子育て時期が最も移動(引越し)しやすい時期であり、この時期に居住した地域にその後も住み続ける可能性が高い。
(独身~結婚して子育て前の時期も移動しやすいが、ホッピングしやすいので投資効率が悪い)
・小中学校の経営においては、市町村の裁量が大きい。独自の政策を行える。
・お金がかかるハード面ではなく、お金をかけずに知恵を絞るソフト面でいろいろな取り組みが出来る。

尚、もう一つの主戦場はアクティブシニア向けサービス分野ですね。これは別の機会に議会で取り上げることになると思います。

更に蛇足ですが、住人の取り合いといっても、生活保護被保護者(受給者)ばかりがよそから蕨市に集まってきても困る訳ですw
バリューの高い住民がよそから引っ越してきて欲しいのです。
自治体にとっての「住人のバリュー」とは何か、というのも色々な考え方があると思いますけど。

 

教育における、ソフト面での独自性、強み/話題性を打ち出すための施策

試行錯誤も必要ですし、ソフト面であれば概ねそれほど大きな初期投資も必要ないので、いろいろな施策をチャレンジしてみるのがいいと思います。
また、独自性というのはもちろん近隣市との比較という視点でいうと重要なのですが、その点ばかりに拘る必要もなく、よそがやっていて上手くいっているものがあれば、上手くパクるのもいいと思います。

平成25年度から、蕨市においては、学校土曜塾というものが始まります。
これは、頼高英雄市長 2期目の公約「新あったかプラン」に掲げられていた新企画で、この3月定例会で予算が可決されたものです。
このような新しい試みをやろうとすると、必ず反対する人が現れるもので、ましてや良好な成果が得られないと一斉に批判を浴びたりするものです。しかしながら、チャレンジすることが大切で、どんどんやればいいと思います。たいしてコストも掛からないし、仮に失敗したとしても損害が発生する訳ではないのですから。
私は保守主義者←→頼高市長は共産主義者と、立場は真逆でありますが、この新企画については、応援したいと思います。

やたらめったらといろいろな施策をチャレンジして行く中で、具体的な方向性が絞れてくるものかと。

 

新しい施策の一つとして「民間人校長の試験登用」を提案

以前視察した以下の2校のケースでは、民間人校長が強力なリーダーシップを発揮して独自の教育施策を打ち出していましたので、一つのキッカケ作りとして有用かと考えました。
(当たり前ですが、民間人校長を置けばスグに何かが良くなる訳でなく、あくまでも一つのキッカケです)

民間人校長 事例(1) 杉並区立和田中学校
・ドテラ(土曜寺子屋)、夜スペといった有料制課外補習授業の充実。
・「世の中課」社会で活躍する著名人を連れて来て講演。
批判もあるが、越境入学が増えるなど、成功事例とされる。
2013/1/26 杉並区立和田中学校視察 教室案内板。

民間人校長 事例(2) 守口市立橋波(はしば)小学校
コンピュータとインターネットを活用して、自ら調べる力、プレゼンする力を鍛えている。
私見だが、10年後、20年後に社会で活躍するような人材が出てくるのではないかと思う。 2012/11/6 大阪府守口市立橋波小学校のICTを活用した教育を視察

民間人校長という制度は、平成10年に制度が始まり、以下が期待されていました。
・民間ならではのマネジメント手法、コスト管理意識、カイゼン意識を取り入れられる。
・目標設定して、計画を立てて、実行して、評価する、PDCAをぐるぐる回していくという仕事の進め方(教育界に馴染みがないもの)を取り入れられる。
・組織の中に異分子が入ってくることによる活性化。

他方で、以下の様なマイナス面もあります。
・現場経験がないので使い物にならない(場合によっては)。
・教職人事ローテーションの中から校長ポストが一つ減ってしまう。

実際の導入事例が爆発的に増えている訳ではないし、教育会の評価も、世間一般の評価も賛否両論といったところが実情です。

KFSは何か?というと、身も蓋もないのですが、結局は誰を民間人校長として連れてくるか、という人次第、ということになります。

上記視察先2校で、副校長・教頭の方が、偶然にも同じことを言っていました。
学校というのは校長次第だ。校長次第で、学校はいくらでも変わるんだ、と。

 

実際に蕨市が民間人校長制度を導入できるのか

成功するか否かのポイントが「人次第」ですので、誰を選ぶか、人選を蕨市自身がやることが絶対条件となりますが、これは制度的に無理のようです。

小中学校の先生は、県費採用です。
県が採用して、人件費は県が負担します。

市町村は、何の権限も持たないのです。
(政令指定都市の場合は、市が採用し、県が人件費を負担します)

 

ということで、いろいろ調べたのですが、結局、そもそも無理!ということでした。
何だか中途半端な提案になってしまいました。

教育領域に関しては、いろいろな市独自施策を考えて行きたいと思います。


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