蕨高校で交通安全教室

先日、令和7年(2025年)7月4日、蕨高校において、蕨高校の生徒を対象とした、蕨市による交通安全教室がありました。

20250704 蕨市交通安全教室in蕨高校

スケアード・ストレイト手法による交通安全教室です。

 

スタントマンによって、目の前で交通事故のショッキングなシーンを見せることによって、交通ルールを守ることの大切さ、交通事故の恐ろしさを植え付ける、というものです。

 

20250704 蕨市交通安全教室in蕨高校

・歩行者がトラックの内輪差に巻き込まれる事故

・二人乗り、傘さし、スマホいじり、ノー・ヘルメットなどの違反だらけの自転車同士が正面衝突

・トラックの死角から出てきたベビーカーに、自転車が衝突して、赤ちゃんの人形が何メートルも投げ出される

など、衝撃的な交通事故の様子が、スタントマンによって次々と繰り広げられていきました。

 

 

「あ、次はこういう事故の実演が行われるのだな」と予測できていたとしても、やはり目の前で再現されるのは衝撃的で、高校生たちの間からは、悲鳴とどよめきが起こっていました。

 

一件でも不幸な交通事故がなくなることを祈ります。

 

20250704 蕨市交通安全教室in蕨高校

蕨高祭は、8月30-31日だそうです。


文教委員会視察 石川県加賀市の学校教育ビジョン

埼玉県議会 文教委員会にて、石川県加賀市へ、新しく意欲的な学校教育ビジョンの視察に行きました。

加賀市立東和中学校を訪れ、授業を見学し、校長先生と教育委員会事務局の方々から、話を聞きました。

20250528 文教委員会視察 加賀市立東和中学校

学校スローガンの「千紫万紅」は、せんしばんこう と読みます。

色とりどりの花が咲き乱れる様子を指し、転じて、様々な個性や才能が並び立つ様子を表しているようです。

田園の中を涼し気な風が吹き抜け、気持ちのいい学習環境でした。

東和中学校校歌

校歌の額。

 

尚、余談ですが、学校のすぐ近くに丸八製茶場の本社工場があります。昔、金沢駅のお土産屋でここの加賀棒茶を買って飲んで以来、とても気に入っていて、ネット通販で買って飲み続けています。

 

 

加賀市を巡る環境と、市民の間の危機感

加賀市といえば、山中温泉、山代温泉、片山津温泉の3つの温泉が有名で、観光都市として知られています。

3つの温泉の年間来訪者数は、ピーク時の400万人から減少し続け、今では1/4の100万人になっているそうです。

どこの有名温泉地も同じ事情を抱えているのですが、バブル期に宴会需要に支えられて積極投資を行い経営規模を拡大したものの、その後の「団体・宴会旅行 → 様々な目的の個人旅行へ」という需要の変化に乗り切れずに苦戦しているようです。宿泊業は装置産業なので、フレキシブルな方針転換は困難です。大規模投資にあたっては、十年、二十年先の未来を予測する視点が求められます。

 

人口減少も相まって、市全体に将来への不安、危機感が広がっています。

 

 

加賀市は、新しいことに挑戦する政治風土がある?

加賀市といえば、2015年2月、ふるさと納税の返礼品として、DMMポイント50%を打ち出して、多額のふるさと納税を集めた、ということがありました。

当時は、その自治体と無関係の商品でも返礼品に設定することができたり、返戻率も今のように30%と定められていなかったり、ルールが緩かった時代でした。

DMMポイントには換金性がありますし、DMMポイントで引き換えられる商品の中にはアダルトコンテンツも含まれるために(と言うよりも、今でこそDMMは多角化しましたが、2015年当時はメイン事業はアダルトコンテンツ配信・販売だったはずです)、批判を浴びました。

その後、総務省に怒られて、1ヶ月後には取り止めています。

 

 

加賀市は、チャレンジングな政治風土なのかもしれませんね。

尚、現市長は2013年10月から任期を務めており、DMMポイントキャンペーンも現市長の意思決定によるものです。

 

為念、一ヶ月で取り止めた試みなのではありますが、これは失敗事案ではありません。短期間で多額のふるさと納税を集め、全国的に話題となったということは、私は成功と評価します。

 

 

加賀市の学校教育ビジョン

注目ポイントは、

  • STEAM教育による「課題発見→探究→解決」までの思考力・応用力の育成
  • 習熟度別授業による、一人ひとりの生徒への学びの個別最適化

STEAM教育も、学びの個別最適かも、試行錯誤する段階でもなく、既にある程度の方法論は確立しています。

つまり、「やるか、やらないか」ということです。

 

「良さそうなことは、迷わず、悩まず、やればいいじゃないか!」と思うかも知れませんが、これが難しいんですよ。

新しい教育手法には、不安や心配の声が必ず出てきます。

学校の授業時間は有限であるため、何か新しいことをやるためには、既存の何かを削らなくてはなりません。

平均的に成果が上がったとしても、個別に見ると、向き不向きがあり、「今までのやり方の方が良かった」という生徒も出てくるかも知れません。

 

 

加賀市の学校教育ビジョンの成功要因

おそらく反対意見も出たであろう中で、加賀市がいかにして新しい学校教育ビジョンを推進していったかと言うと、私が見たところ、その要因は、

  • 市民にある「街の将来への強い危機感」
  • 市長の確固たるリーダーシップと改革への決意
  • 若くて優秀な教育委員会事務局スタッフによる、学校現場を力強く支える体制

この3点であろうかと思います。

 

市民の危機感については、前述の通りです。

 

市長の改革意識についても、前述の通り。

実は、2015年7月に、蕨市議会 保守系会派:新生会(当時の自民党系会派の名称)にて、加賀市の議会改革に視察に来ているんですよ。その当時、現市長は、1期目で、2013年10月に就任して、まだ2年が経過していませんでした。その前の市長と戦って当選しており、2015年7月当時は、かなり市政は混乱していたようです。今だから書きますが、当時は、市職員が市長に対する敵意を隠さないくらいの状況でした。

今は、現市長の2期目、3期目は、他に立候補者はなく、無投票当選だったようです。3期目となり、もう政権は安定しているようですね。

 

 

「若くて優秀な教育委員会事務局スタッフによる、学校現場を力強く支える体制」については、視察を通じて私が受けた印象です。

 

 

成果はどうなのか?

気になるのは、生徒の成績が上がったのか?ということです。

明確な成績向上は見られない、とのことでした。

 

そもそも、成績向上をKPIとして設定すべきなのかどうか?

 

「何をもって教育の成果とするか?」という問いが、あらためて突きつけられているように感じました。

 

 

加賀市の温泉

再び余談ですが、加賀市の3温泉、全部入ったことがあります。

どこも、源泉温度がとても高くて、良いお湯です。

 

 

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2022年6月、山代温泉の総湯。

この北陸地方の温泉地には、中心地に「総湯」と呼ばれる公衆湯があります。観光客専用みたいな雰囲気の湯もあれば、地元の人たちが日常的に身体を洗いにくるような湯もあります。

山代温泉の総湯は、ばっちり観光客向けにリニューアルされています。朝イチの早い時間帯だったので、独り占めできました。上階にはくつろげる畳の部屋がありました。

 

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同じく、2022年6月、山中温泉の総湯。

OSJ山中温泉トレイルレースに参加しました。総湯前の広場が、レースのスタート・フィニッシュ会場になっています。

残念ながら56km地点にて時間切れでDNFだったのですが、レース後に、総湯に入りました。地元のおにーちゃんたちが仕事が終わってから連れ立ってやってきて、何を話すでもなく、隣り合って座ってぼーっとしているような、社交場でした。やたらと湯船が深いのが印象的でした。

 

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2020年7月、北陸をバイクツーリングした時に、片山津温泉に泊まりました。

当時はまだコロナ禍の最中だったので、いい宿に安く泊まれました。

このホテル、私が宿泊した直後から休業し、未だに再開していないみたいです。webサイトや楽天トラベルのページは閲覧可能ですが、電話番号は繋がりません。片山津温泉にもう一件あるグループホテルはやっているので、会社が廃業したわけではないようです。


文教委員会視察 福井県立恐竜博物館

埼玉県議会 文教委員会にて、福井県立 恐竜博物館に視察に行ってまいりました。

20250527 文教委員会視察 福井県立恐竜博物館

この博物館は、公立の博物館としては、全国屈指の成功例として知られています。

 

 

恐竜博物館の来館者数

年間の来館者数は、なんと、126万人です。

これがどのくらいスゴい数字なのか?

埼玉県の県立博物館と比べてみましょう。

埼玉県立博物館の概要

(c)埼玉県教育委員会

 

埼玉県立博物館は、6館あり、令和6年度の年間来館者数は、

歴史と民俗の博物館(さいたま市) 13万人
さいたま史跡の博物館(行田市) 11万人
嵐山史跡の博物館(嵐山町) 6万人
近代美術館(さいたま市) 21万人
自然の博物館(長瀞町) 9万人
川の博物館(寄居町) 26万人

 

6館合計で85万人です。

 

福井県立恐竜博物館の来館者数が、いかにダイナソー級に大きいかということが分かります。恐竜だけに。

 

もちろん全国の都道府県立博物館の中で、来館者数は圧倒的な1位です。

体系的な最新の来館者数のデータは入手できなかったのですが、おそらく2位は滋賀県立琵琶湖博物館で、53万人です。

 

 

恐竜博物館の成功の秘訣は?

まず、入館者数の年度別推移を見てみましょう。

福井県立恐竜博物館入館者数年度別推移

(c)福井県立恐竜博物館

 

平成12年度(2000年度)にオープンしました。

オープン初年度は別として、オープン後数年間は、20万人台で横這いでした。

 

ターニングポイントとなったのが、平成21年度(2009年度)で、この年に、教育委員会から、観光系を管轄する交流文化部に所管替えになっています。

この前後の年から、躍進が始まっています。

研究・教育機関という位置付けだったものから、ガッツリ観光客を集めて稼いでいこう、地域と連携して経済効果を高めていこう、というマインドに切り替わったようです。

今の館長は、産業労働部にて企業誘致に携わっていた県職員の方で、営業マインドを持った方です。

帰ってきてからプロフィールを調べていて気がついたのですが、学類違いですが、大学の先輩でした。先輩のご活躍を嬉しく頼もしく感じます。

 

 

 

令和2年から数年間のコロナ禍において激減しましたが、コロナ禍からの回復期における増加トレンドは、異常なほどです。

令和6年(2024年)3月に北陸新幹線が福井駅に延伸しましたが、その前から始まっていた、観光業界を挙げての北陸キャンペーンのポジティブインパクトは大きいでしょう。

 

 

 

次に、館内の写真を見ていきます。

20250527 文教委員会視察 福井県立恐竜博物館

館内に入ると、長いエレベータで地下に潜って行くプロローグ空間があります。

現代から、恐竜の時代へ、という気持ちの切り替えを促す演出となっています。

 

20250527 文教委員会視察 福井県立恐竜博物館

これらの実物大恐竜たちは、レプリカもあれば、本物の化石を組んだものもあります。

 

20250527 文教委員会視察 福井県立恐竜博物館

こちらは、本物の恐竜のミイラの化石。

 

 

20250527 文教委員会視察 福井県立恐竜博物館

発掘現場のレプリカ。

 

大型予算を投じていることもさることながら、この福井の地では多数の恐竜の化石が発掘されており、それらを展示しているという唯一無二のコンテンツ力が、競争力の源泉でもあります。

規模は大きく、とてもとても1時間程度で見きれるものではありません。

次回は、1泊2日で個人的に見学に訪れたいと思います。

 

また、これらの展示された化石たちは、県予算を投じて発掘調査を行い、見事に恐竜の化石を掘り当てた、という経緯があるそうです。

果たして化石が出てくるかどうか、当たるも八卦、当たらぬも八卦というバクチ感覚で県予算を投じてチャレンジした化石発掘調査が、めでたく当たった、ということです。よく議会が認めましたね。副館長は「山師と同じですわ」と言っていました。

 

恐竜は、誰もが好きですし、ロマンを感じますね。

「恐竜」という唯一無二のコンテンツ力、これも成功要因の一つです。

 

 

そして、次の要素が、アカデミズムとの連携の重視です。

前述のように館長は文系で営業経験を持った県職員なのですが、副館長は理学博士の学者の方で、2000年の開館当時から恐竜博物館に携わっています。他にも多くの学者が、恐竜博物館に所属して研究を進めています。

学芸員ではなく、研究者です。

研究を行いながら、福井県立大学に恐竜大学を立ち上げたり、東京都内のデパートに出張して子供向け恐竜教室を開催したりしています。

20250527 文教委員会視察 福井県立恐竜博物館

恐竜の発掘現場体験コーナー。

このコーナーは、事前予約制で、有料です。

 

掘り出したばかりの状態とか仮定した、レプリカの化石を、クリーニングする発掘作業を体験することができます。

 

20250527 文教委員会視察 福井県立恐竜博物館

化石のレプリカを用いた、恐竜の頭骨復元作業の体験。

骨組みに、化石のレプリカをパズルのように組み合わせていきます。

家族連れがここにやって来ると、子どもたちよりも大人の方が夢中になっている、とのことでした。

 

 

ところで、福井駅までは北陸新幹線で訪れたのですが、駅を降りたときから、あちこち恐竜だらけなんですよ。

20250527 文教委員会視察 福井県立恐竜博物館

北陸新幹線の福井延伸に伴い、新しくなった福井駅構内。

恐竜の化石のレプリカが展示してあります。

 

20250527 文教委員会視察 福井県立恐竜博物館

恐竜博物館に行く途中、道端に突如として見かけた恐竜の模型。

 

他にも、橋の欄干に恐竜が立っていたり、恐竜の足跡をデザインしたランドセルの看板があったり、交番の外壁は制服を着た恐竜のゆるキャラが描かれていたり、あちこち恐竜だらけです。

 

20250527 文教委員会視察 福井県立恐竜博物館

宿泊した福井市内のホテルにて。

 

20250527 文教委員会視察 福井県立恐竜博物館

ホテルお勧めの「福井県のお土産」は、もちろん恐竜グッズで決まりですね。

 

地域を挙げて恐竜コンテンツを誇りとする気運の醸成がなされています。

 

 

福井県立恐竜博物館の成功要因まとめ

ということで、まとめると、

  • 北陸新幹線の福井延伸(2024年3月)
  • 恐竜という唯一無二のコンテンツ力
  • アカデミズムとの連携の重視
  • 教育委員会から観光部門へ所管替えしての、営業体制の強化
  • 地域を挙げての恐竜コンテンツを誇りとする機運の醸成

と言ったところかと思います。

 

いやはや、簡単に真似できるものではありません。

しかしながら、

  • 埼玉県(732万人)と福井県(73万人)の人口差(奇しくも10倍)
  • 首都圏に位置しインバウンドツーリストを取り込みやすいという地の利

を活かせば、埼玉県の県立博物館もまだまだ伸びしろが大きい、とも言えると思います。

 

埼玉の県立博物館をもっと魅力的に、もっと多くの方に届けるために、政策提案を続けてまいります。


市内小中学校の入学式

昨日、令和7年(2025年)、蕨市内のすべての小中学校において、入学式が行われました。

 

新入生の皆さん、おめでとうございます。

勉強も、スポーツも、友達との遊びも、すべて全力で楽しんでください。

皆さんを応援しています。

 

 

私は、西小と二中の入学式に出席させていただきました。

 

20250408 蕨市立西小学校入学式

西小にて。

 

20250408 蕨市立第二中学校入学式

二中にて。

 

小中学校の入学式や卒業式には、市議、県議、地元の町会長、民生児童委員、その他の地域コミュニティ団体の長なども来賓としてご招待いただきます。

とある、新任の町会長の方は、「自分の入学式以来、◯十年ぶりに入学式に参加したよ~」と大喜びしていました。

 

20250408 蕨市立第二中学校入学式

ドキドキのクラス発表が掲示されていました。


ご卒業おめでとうございます。蕨市立東中学校の卒業式

令和7年(2025年)3月14日(金)、蕨市内では、中学校3校の卒業式が行われました。

 

「三寒四温」とはよく言ったもので、暖かくなったり、寒くなったり、気候の変化が目まぐるしい今日この頃です。しかし、卒業式当日は、コートを着なくても外を歩けるほどぽかぽかと暖かく、空もまた、彼らの未来を祝福しているかのようでした。

 

 

市内3中学校の卒業式は、同日同時に行われます。

私は、今年は東中学校の卒業式に出席させていただきました。

(昨年は、予算特別委員会が開かれていたため、出席できませんでした)

 

 

3クラス、113名の卒業生たちが、堂々と卒業証書を受け取る立派な姿に、とても頼もしく感じました。

彼らの瞳には、未来への希望と、少しの不安、そして何よりも、これから始まる新たな進路への期待がキラキラと輝いているかのようでした。

 

 

卒業生の皆さん、これからもしっかり勉強やスポーツに励み、遊んで、そして働き、世界を舞台に活躍してください。

皆さんの未来が、希望と喜びに満ち溢れたものであることを、心から願っています。

 

 

保護者の皆様、お子様のご卒業おめでとうございます。

お子様を支え、成長を見守って来られた日々は、喜びと感動、そして時には苦労もあったことでしょう。お子様の晴れ姿は、何よりも誇らしいものだったのではないでしょうか。

 

 

教職員の皆様、未来を担う蕨市の子どもたちのために日々の教育活動にご尽力いただき、感謝申し上げます。皆様の熱意と愛情が、子どもたちの成長を大きく支えていることは間違いありません。

 

20250314 蕨市立東中学校卒業式

蕨の未来を担う若者たちの門出を祝福し、今後のさらなる活躍を期待致します。


2024年7月 東日本大震災被災地巡り(5) 多賀城高校災害科学科の生徒とのグループワーク

自民党青年局の被災地巡りツアーは、自民党宮城県連のアレンジにより、県立多賀城高校へ。

2024年7月 東日本大震災被災地巡り(1) 田老
2024年7月 東日本大震災被災地巡り(2) 陸前高田
2024年7月 東日本大震災被災地巡り(3) 大川小学校
2024年7月 東日本大震災被災地巡り(4) 南三陸病院・伝承館・旧防災庁舎
2024年7月 東日本大震災被災地巡り(5) 多賀城高校災害科学科の生徒とのグループワーク ←この記事
2024年7月 東日本大震災被災地巡り(6) 福島第一原子力発電所
2024年7月 東日本大震災被災地巡り(7) 中間貯蔵施設

 

この高校には、大震災を契機に、災害対策の人材を養成するための災害科学科という学科が設けられています。

「災害対策の人材」といっても、パッと思いつく進路は、消防士、自衛官、公務員、といったところですが、卒業後の進路は、進学する生徒が多いようです。

そもそも「災害科学」という学問領域が確立されているわけでもなく、高校レベルで災害科学教育といっても、教える側も試行錯誤といったところなのではないかと思います。在校生の皆様におかれましては、将来再び起こり得る災害にの被害を軽減するべく有為な人材となられることを期待します。

 

 

グループワーク

夏休みにも関わらず多くの生徒が学校に集まってくれました。
7,8人のグループに分かれてグループワークを行いました。

なかなか面白い試みであります。

 

一般的には、初等教育・中等教育の教育機関、特に公立の学校は、政党のイベントに参加したり、政党とタイアップした企画を行うことには、基本的には及び腰であるものです。

私達、自民党青年局とのタイアップしてのグループワークの機会を設けてくださった多賀城高校の先生方、生徒さんたちには感謝申し上げます。

 

202407 多賀城高校災害化学科の生徒たちとグループワーク

グループワークの様子。

 

202407 多賀城高校災害化学科の生徒たちとグループワーク

グループごとのディスカッションの成果物を発表しているところ。
(フルモザイク化したので、この写真では何が何だか分かりませんね)

左端の青いビブを着ているのが私です。

 

 

グループごとに、

高校生が、
・防災に関して現状の課題を一つ
・その課題に対する、自分なりの解決策のタタキ台案

を提示し、タタキ台を皆でもみもみ話し合ってブラッシュアップし、発表する、というものでした。

 

私達のグループでは、冒頭、高校生の一人より、

・課題:災害の伝承が、うまく行われていない
・解決策のタタキ台案:国が伝承館を造って運営する

と提示し、これを元にディスカッションを行いました。

 

「おっと!いきなり、国にやってくれ!って国頼みかよ!」

と私は驚愕してしまいました。

 

 

「伝承がうまくいっていない」これは分かります。

年月が経つにつれて、記憶も危機感も薄れていくのは、世の常です。

だからこそ、何とかしなくてはならない、危機感を醸成し、教訓を継承していかなくてはならない、という課題認識は、どこの地方自治体・地方議会でも共通して抱えているものです。

件の高校生は、「現状うまくいっていないのだから、国がやればいい!」とシンプルに考えてしまったようです。

 

「自助 – 共助 – 公助」のうち、公助を当てにしてはいけない、行政は頼りにならないし、頼ってはいけない、自分たちのことは自分たちで何とかするしか無い、あなたの家族を守れるのはあなただけなのだ、というのが、日頃、私が蕨市内の防災系のイベントなどでスピーチする機会がある度に口を酸っぱくして言っている話です。

今回の自民党青年局のツアーで訪れた一連の被災地、伝承館の類でも、最もぐっと胸に迫る思いがしたのは、家族や仲間を失いつつ、かろうじて生き残った被災体験者の方の生の体験談でした。お金をかけて作ったムービーや展示物ではありませんでした。

国がお金をかけて大々的なハコモノを作って運営するよりも、その土地の人達が頑張って、自分たちで考えて、生の体験談を話し聞かせる機会をたくさん作った方がいい、というのが、参加した地方議員の概ね共通の感覚なのですが、高校生たちとは根本的にずれているようでした。

 

私は、国に頼ってはダメだ、その土地の地元の人達が自分たちで頑張るしかないんだ、と強く話をしたのですが、高校生たちにどの程度伝わったか、ちょっと心もとなく感じます。

 

202407 多賀城高校災害化学科の生徒たちとグループワーク

最後に皆で記念撮影。

いやはや、高校生の生の感覚を知ることが出来たのは、とても有意義でありました。

 

 

過去の東日本大震災被災地視察のレポート

2012年4月 私費で個人視察

2012年4月 津波の被災地に行ってきた。(1)仙台 貞山堀付近
2012年4月 津波の被災地に行ってきた。(2)野蒜
2012年4月 津波の被災地に行ってきた。(3)石巻
2012年4月 津波の被災地に行ってきた。(4)牡鹿半島
2012年4月 津波の被災地に行ってきた。(5)女川原発
2012年4月 津波の被災地に行ってきた。(6)女川~北上
2012年4月 津波の被災地に行ってきた。(7)南三陸
2012年4月 津波の被災地に行ってきた。(8)気仙沼~陸前高田
2012年4月 津波の被災地に行ってきた。(9)釜石

 

2012年7月 私費で個人視察

福島第一の近くに行ってみました。

 

2014年4月 私費で個人視察

東北被災地巡り その1 仙台荒浜
東北被災地巡り その2 野蒜
東北被災地巡り その3 石巻
東北被災地巡り その4 牡鹿半島
東北被災地巡り その5 女川~北上
東北被災地巡り その6 南三陸~気仙沼~陸前高田
東北被災地巡り その7 釜石
東北被災地巡り その8 大槌町
東北被災地巡り その9 山元町~南相馬市 フクイチ近く

 

2014年7月 蕨市議会の政務活動費で、当時の蕨市議会保守系会派での視察

陸前高田視察レポート

 

2017年5月 私費で個人視察

2017年 東北被災地巡り(1) 仙台 荒浜
2017年 東北被災地巡り(2) 奥松島
2017年 東北被災地巡り(3) 石巻
2017年 東北被災地巡り(4) 牡鹿半島
2017年 東北被災地巡り(5) 雄勝~河北~南三陸
2017年 東北被災地巡り(6) 気仙沼~陸前高田
2017年 東北被災地巡り(7) 釜石~大槌
2017年 東北被災地巡り(8) 山元町~フクイチ

 

2023年11月 県議会の政務活動費で個人視察

東日本大震災の被災地:名取市閖上を訪問


埼玉県立高校のエアコン代は、今は保護者負担

これ、知っていましたか?
私は、知りませんでした。

埼玉県内の県立高校のエアコン代は、イニシャル/ランニングともに学校負担ではなく、保護者負担とのことです。

金額は学校によってまちまちなのでしょうが、ある県立高校の事例では、月額1,000円程度とのことでした。

先の県議会定例会(令和5年12月定例会)の一般質問で取り上げられたテーマの一つでした。

 

 

県外に目を向けてみると、全国的には公費負担への切り替えが進んでおり、今日においては公費負担をしていないのは、埼玉県の他、鹿児島県、岡山県、北海道の4道県のみとのことです。

 

 

近年の温暖化、夏の猛暑化によって、エアコン(冷房)はもはや贅沢品ではなく、生命を守るための必需品となりました。

県議会においては、以前から(私が当選する前から)エアコン費用負担の公費への切り替えが求められていたとのことです。

 

この令和5年12月定例会では、教育長より、

「学校設置者の県が負担することが望ましい」と答弁をし、公費負担への切り替えに向けて、各学校のエアコン設置状況や契約内容について調査を始めているとのことです。

時期については明言しませんでしたが、いずれ公費負担に切り替えられるものと思います。

 

 

尚、蕨市内の市立小中学校は、すべてエアコン設置済みですが、もちろん保護者が負担することはありません。