本日、令和8年(2026年)3月13日午前、蕨市内各地の3つの中学校におきまして、卒業式がございました。
私は、蕨市立第二中学校の卒業式に出席させていただきました。
今年は5クラス190人の生徒が卒業しました。
ご卒業おめでとうございます。
これまで支えてこられた保護者の皆様にも、心よりお祝い申し上げます。
それぞれの進路で、新しい挑戦が始まります。
未来は皆さんのものです。
蕨から羽ばたく皆さんの活躍を心から応援しています。
自民党県議団 一期生の会として、福岡県へ視察に伺いました。
福岡県立大学が開発した「長期欠席予測シート」を活用し、直近の欠席状況から不登校リスクのある子どもを早期に把握する取り組みを行っていました。
教師個人の勘や経験に頼るのではなく、蓄積された教育データを基に判断するEBPM(エビデンスに基づく政策立案)の手法が、教育分野でも現実に機能している点に大きな可能性を感じました。
福岡県福祉労働部内に設置された、県レベルのいじめ対応専門組織です。
教育部局内ではなく、首長部局内にあります。
つまり、トップは教育長ではなく、知事ということになります。
中学校長経験者をセンター長とし、精神保健福祉士、社会福祉士、弁護士などの専門職がチームで被害者の相談に応じ、学校現場と向き合っています。
市町村レベルでの首長部局内いじめ専門部署の設置例はありますが、都道府県としての取り組みは非常に珍しく、先進的です。一方で、法令に基づく調査権を持たないことによる限界も感じました。
いじめ・不登校対策は、個々の教師・学校任せにすべき課題ではありません。
制度設計と専門性、そしてデータに基づくアプローチの重要性を、改めて認識しました。
文教委員会視察の2箇所目は、小山市立 絹義務教育学校を訪れました。
この学校は、小山市内の、農業エリアにあります。
児童生徒の減少に伴い、複数の小学校と中学校が、それぞれ統廃合の必要性に迫られました。
その際、複数の小学校、複数の中学校をそれぞれ統廃合した上で、さらに小中学校を合併して、「義務教育学校」としました。
小学校と中学校を一体化した 9年制の学校制度です。
校長も1人で、学びが切れ目なく続くのが大きな特徴です。
いわゆる「小中一貫校」は、制度上は小学校と中学校は別々に経営されており、便宜上、あたかも一体的に運営されているかのように連携しているものです。
制度上は別々なので、小学校と中学校のそれぞれに校長が存在します。
中1ギャップという言葉があります。小学校を卒業して、中学校に進学するに当たり、人間関係、勉強内容はガラッと変わるし、初めて制服を着るようになったり、部活が始まったりと環境変化が大きく、これに対応しきれずにメンタル的に不安定になってしまう生徒が出現することを言います。
9年間一貫制の義務教育学校は、中1ギャップ解消策として注目されているのですが、実際のところはどんなもんでしょうか?
感想を先に書きますが、9年間一貫制にはメリットとデメリットの両方がありますね。個人的には、従来型の小中学校分離型を、敢えて9年間一貫制に変更する必要性は感じません。
社会に出たら、人生ってギャップだらけじゃないですか。
就職、転職、結婚、出産、転勤、親の介護など。
成人になる前に、段階的に小さなギャップを経験し、「打たれ強さ」や「変化への適応力」を身につけておくことは、実はとても大切です。
絹義務学校においては、一学年当たり一クラスの規模であるために、クラス内の人間関係が固定してしまうことのデメリットも大きいとのことでした。
絹義務学校においては、義務教育学校のメリット・デメリットを踏まえながら、敢えて「節目つくり」、「意図的な小さなギャップづくり」を行い、児童生徒が環境の変化を体験できるよう工夫しているとのことでした。
定量的な評価は難しく、学力・体力・情操面などの分析は行っていないとのこと。
教育学の学界においても、従来型の小中学校別々制と9ヶ年一貫制の良し悪しについて比較分析した研究はないようです。
児童生徒を対象にアンケート調査を行うと、満足度は高い、との結果が出ています。
小中学校の統廃合に当たり、地元コミュニティ・保護者・卒業生ネットワークとの合意形成が、最も困難な仕事となります。
地元に小中学校統廃合を納得してもらうために、「義務教育学校という、新しくて素晴らしい仕組みにアップグレードします!だから統廃合を受入れてください!」と、交渉するためのツールとして利用されているだけに過ぎない、という側面が大きいのではないかと思います。
熊谷市選出の鈴木まさひろ議員(右)と。
養蚕業が盛んなエリアで、学年ごとに養蚕、織物を体験するようになっています。
文教委員会一同で記念撮影しました。
さて、ただ今、私は、県議会において文教常任委員会に所属し、副委員長を務めております。
この度、栃木県内の学校を2箇所、視察してまいりました。
1箇所目は、栃木県立 学悠館高校です。
全日制・定時制・通信制をシームレスに行き来できる「フレックス制」+単位制を採用した学校で、多様な教育ニーズに応える柔軟な体制が特徴です。
定時制、通信制というと、一昔前のイメージだと、「勤労学生が、昼間は働き、夜や休日に勉強している」という感じがしますが、今はそのようなことはありません。
昼間にフルタイム正社員として働いている学生は、ほとんどいないそうです。但し、バイトしている学生はたくさんいます。
全日制、定時制、通信制と、区分はあるのですが、学校と相談の上、変更することが可能です。
多様な学びのスタイルに対応することで、「学びのセーフティネット」として機能しているとのことです。
全国的に小・中学校段階の不登校が増加傾向にあります。
かつては「登校させる」ことを目指す教育指導・施策が取られていましたが、今は「不登校も一つの多様性」と捉える価値観へと変わりつつあります。
不登校が、悪いこと、ネガティブなもの、と捉える考え方は、すっかり過去のものになりました。
学悠館高校では、初等教育段階で不登校経験のある生徒も多く在籍しております。
柔軟な受け入れ体制の下、学び直し・やり直しの場としての役割を果たしていました。
管理教育全盛期に学生生活を過ごした私としては、頭では理解していた「学びのセーフティネット」の、リアルな現場で肌で感じられる貴重な機会でした。
今後もますます不登校児童・生徒が増えていくのであれば、フレックス制への教育需要も増えていくことになります。
校長、教育委員会から説明をお聞きしました。
校舎の様子。
廊下にて。
文教委員会一同で、記念撮影しました。
先日、令和7年(2025年)7月4日、蕨高校において、蕨高校の生徒を対象とした、蕨市による交通安全教室がありました。
スケアード・ストレイト手法による交通安全教室です。
スタントマンによって、目の前で交通事故のショッキングなシーンを見せることによって、交通ルールを守ることの大切さ、交通事故の恐ろしさを植え付ける、というものです。
・歩行者がトラックの内輪差に巻き込まれる事故
・二人乗り、傘さし、スマホいじり、ノー・ヘルメットなどの違反だらけの自転車同士が正面衝突
・トラックの死角から出てきたベビーカーに、自転車が衝突して、赤ちゃんの人形が何メートルも投げ出される
など、衝撃的な交通事故の様子が、スタントマンによって次々と繰り広げられていきました。
「あ、次はこういう事故の実演が行われるのだな」と予測できていたとしても、やはり目の前で再現されるのは衝撃的で、高校生たちの間からは、悲鳴とどよめきが起こっていました。
一件でも不幸な交通事故がなくなることを祈ります。
蕨高祭は、8月30-31日だそうです。
埼玉県議会 文教委員会にて、石川県加賀市へ、新しく意欲的な学校教育ビジョンの視察に行きました。
加賀市立東和中学校を訪れ、授業を見学し、校長先生と教育委員会事務局の方々から、話を聞きました。
学校スローガンの「千紫万紅」は、せんしばんこう と読みます。
色とりどりの花が咲き乱れる様子を指し、転じて、様々な個性や才能が並び立つ様子を表しているようです。
田園の中を涼し気な風が吹き抜け、気持ちのいい学習環境でした。
校歌の額。
尚、余談ですが、学校のすぐ近くに丸八製茶場の本社工場があります。昔、金沢駅のお土産屋でここの加賀棒茶を買って飲んで以来、とても気に入っていて、ネット通販で買って飲み続けています。
加賀市といえば、山中温泉、山代温泉、片山津温泉の3つの温泉が有名で、観光都市として知られています。
3つの温泉の年間来訪者数は、ピーク時の400万人から減少し続け、今では1/4の100万人になっているそうです。
どこの有名温泉地も同じ事情を抱えているのですが、バブル期に宴会需要に支えられて積極投資を行い経営規模を拡大したものの、その後の「団体・宴会旅行 → 様々な目的の個人旅行へ」という需要の変化に乗り切れずに苦戦しているようです。宿泊業は装置産業なので、フレキシブルな方針転換は困難です。大規模投資にあたっては、十年、二十年先の未来を予測する視点が求められます。
人口減少も相まって、市全体に将来への不安、危機感が広がっています。
加賀市といえば、2015年2月、ふるさと納税の返礼品として、DMMポイント50%を打ち出して、多額のふるさと納税を集めた、ということがありました。
当時は、その自治体と無関係の商品でも返礼品に設定することができたり、返戻率も今のように30%と定められていなかったり、ルールが緩かった時代でした。
DMMポイントには換金性がありますし、DMMポイントで引き換えられる商品の中にはアダルトコンテンツも含まれるために(と言うよりも、今でこそDMMは多角化しましたが、2015年当時はメイン事業はアダルトコンテンツ配信・販売だったはずです)、批判を浴びました。
その後、総務省に怒られて、1ヶ月後には取り止めています。
加賀市は、チャレンジングな政治風土なのかもしれませんね。
尚、現市長は2013年10月から任期を務めており、DMMポイントキャンペーンも現市長の意思決定によるものです。
為念、一ヶ月で取り止めた試みなのではありますが、これは失敗事案ではありません。短期間で多額のふるさと納税を集め、全国的に話題となったということは、私は成功と評価します。
注目ポイントは、
STEAM教育も、学びの個別最適かも、試行錯誤する段階でもなく、既にある程度の方法論は確立しています。
つまり、「やるか、やらないか」ということです。
「良さそうなことは、迷わず、悩まず、やればいいじゃないか!」と思うかも知れませんが、これが難しいんですよ。
新しい教育手法には、不安や心配の声が必ず出てきます。
学校の授業時間は有限であるため、何か新しいことをやるためには、既存の何かを削らなくてはなりません。
平均的に成果が上がったとしても、個別に見ると、向き不向きがあり、「今までのやり方の方が良かった」という生徒も出てくるかも知れません。
おそらく反対意見も出たであろう中で、加賀市がいかにして新しい学校教育ビジョンを推進していったかと言うと、私が見たところ、その要因は、
この3点であろうかと思います。
市民の危機感については、前述の通りです。
市長の改革意識についても、前述の通り。
実は、2015年7月に、蕨市議会 保守系会派:新生会(当時の自民党系会派の名称)にて、加賀市の議会改革に視察に来ているんですよ。その当時、現市長は、1期目で、2013年10月に就任して、まだ2年が経過していませんでした。その前の市長と戦って当選しており、2015年7月当時は、かなり市政は混乱していたようです。今だから書きますが、当時は、市職員が市長に対する敵意を隠さないくらいの状況でした。
今は、現市長の2期目、3期目は、他に立候補者はなく、無投票当選だったようです。3期目となり、もう政権は安定しているようですね。
「若くて優秀な教育委員会事務局スタッフによる、学校現場を力強く支える体制」については、視察を通じて私が受けた印象です。
気になるのは、生徒の成績が上がったのか?ということです。
明確な成績向上は見られない、とのことでした。
そもそも、成績向上をKPIとして設定すべきなのかどうか?
「何をもって教育の成果とするか?」という問いが、あらためて突きつけられているように感じました。
再び余談ですが、加賀市の3温泉、全部入ったことがあります。
どこも、源泉温度がとても高くて、良いお湯です。
2022年6月、山代温泉の総湯。
この北陸地方の温泉地には、中心地に「総湯」と呼ばれる公衆湯があります。観光客専用みたいな雰囲気の湯もあれば、地元の人たちが日常的に身体を洗いにくるような湯もあります。
山代温泉の総湯は、ばっちり観光客向けにリニューアルされています。朝イチの早い時間帯だったので、独り占めできました。上階にはくつろげる畳の部屋がありました。
同じく、2022年6月、山中温泉の総湯。
OSJ山中温泉トレイルレースに参加しました。総湯前の広場が、レースのスタート・フィニッシュ会場になっています。
残念ながら56km地点にて時間切れでDNFだったのですが、レース後に、総湯に入りました。地元のおにーちゃんたちが仕事が終わってから連れ立ってやってきて、何を話すでもなく、隣り合って座ってぼーっとしているような、社交場でした。やたらと湯船が深いのが印象的でした。
2020年7月、北陸をバイクツーリングした時に、片山津温泉に泊まりました。
当時はまだコロナ禍の最中だったので、いい宿に安く泊まれました。
このホテル、私が宿泊した直後から休業し、未だに再開していないみたいです。webサイトや楽天トラベルのページは閲覧可能ですが、電話番号は繋がりません。片山津温泉にもう一件あるグループホテルはやっているので、会社が廃業したわけではないようです。
埼玉県議会 文教委員会にて、福井県立 恐竜博物館に視察に行ってまいりました。
この博物館は、公立の博物館としては、全国屈指の成功例として知られています。
年間の来館者数は、なんと、126万人です。
これがどのくらいスゴい数字なのか?
埼玉県の県立博物館と比べてみましょう。
(c)埼玉県教育委員会
埼玉県立博物館は、6館あり、令和6年度の年間来館者数は、
| 歴史と民俗の博物館(さいたま市) | 13万人 |
| さいたま史跡の博物館(行田市) | 11万人 |
| 嵐山史跡の博物館(嵐山町) | 6万人 |
| 近代美術館(さいたま市) | 21万人 |
| 自然の博物館(長瀞町) | 9万人 |
| 川の博物館(寄居町) | 26万人 |
6館合計で85万人です。
福井県立恐竜博物館の来館者数が、いかにダイナソー級に大きいかということが分かります。恐竜だけに。
もちろん全国の都道府県立博物館の中で、来館者数は圧倒的な1位です。
体系的な最新の来館者数のデータは入手できなかったのですが、おそらく2位は滋賀県立琵琶湖博物館で、53万人です。
まず、入館者数の年度別推移を見てみましょう。
(c)福井県立恐竜博物館
平成12年度(2000年度)にオープンしました。
オープン初年度は別として、オープン後数年間は、20万人台で横這いでした。
ターニングポイントとなったのが、平成21年度(2009年度)で、この年に、教育委員会から、観光系を管轄する交流文化部に所管替えになっています。
この前後の年から、躍進が始まっています。
研究・教育機関という位置付けだったものから、ガッツリ観光客を集めて稼いでいこう、地域と連携して経済効果を高めていこう、というマインドに切り替わったようです。
今の館長は、産業労働部にて企業誘致に携わっていた県職員の方で、営業マインドを持った方です。
帰ってきてからプロフィールを調べていて気がついたのですが、学類違いですが、大学の先輩でした。先輩のご活躍を嬉しく頼もしく感じます。
令和2年から数年間のコロナ禍において激減しましたが、コロナ禍からの回復期における増加トレンドは、異常なほどです。
令和6年(2024年)3月に北陸新幹線が福井駅に延伸しましたが、その前から始まっていた、観光業界を挙げての北陸キャンペーンのポジティブインパクトは大きいでしょう。
次に、館内の写真を見ていきます。
館内に入ると、長いエレベータで地下に潜って行くプロローグ空間があります。
現代から、恐竜の時代へ、という気持ちの切り替えを促す演出となっています。
これらの実物大恐竜たちは、レプリカもあれば、本物の化石を組んだものもあります。
こちらは、本物の恐竜のミイラの化石。
発掘現場のレプリカ。
大型予算を投じていることもさることながら、この福井の地では多数の恐竜の化石が発掘されており、それらを展示しているという唯一無二のコンテンツ力が、競争力の源泉でもあります。
規模は大きく、とてもとても1時間程度で見きれるものではありません。
次回は、1泊2日で個人的に見学に訪れたいと思います。
また、これらの展示された化石たちは、県予算を投じて発掘調査を行い、見事に恐竜の化石を掘り当てた、という経緯があるそうです。
果たして化石が出てくるかどうか、当たるも八卦、当たらぬも八卦というバクチ感覚で県予算を投じてチャレンジした化石発掘調査が、めでたく当たった、ということです。よく議会が認めましたね。副館長は「山師と同じですわ」と言っていました。
恐竜は、誰もが好きですし、ロマンを感じますね。
「恐竜」という唯一無二のコンテンツ力、これも成功要因の一つです。
そして、次の要素が、アカデミズムとの連携の重視です。
前述のように館長は文系で営業経験を持った県職員なのですが、副館長は理学博士の学者の方で、2000年の開館当時から恐竜博物館に携わっています。他にも多くの学者が、恐竜博物館に所属して研究を進めています。
学芸員ではなく、研究者です。
研究を行いながら、福井県立大学に恐竜大学を立ち上げたり、東京都内のデパートに出張して子供向け恐竜教室を開催したりしています。
恐竜の発掘現場体験コーナー。
このコーナーは、事前予約制で、有料です。
掘り出したばかりの状態とか仮定した、レプリカの化石を、クリーニングする発掘作業を体験することができます。
化石のレプリカを用いた、恐竜の頭骨復元作業の体験。
骨組みに、化石のレプリカをパズルのように組み合わせていきます。
家族連れがここにやって来ると、子どもたちよりも大人の方が夢中になっている、とのことでした。
ところで、福井駅までは北陸新幹線で訪れたのですが、駅を降りたときから、あちこち恐竜だらけなんですよ。
北陸新幹線の福井延伸に伴い、新しくなった福井駅構内。
恐竜の化石のレプリカが展示してあります。
恐竜博物館に行く途中、道端に突如として見かけた恐竜の模型。
他にも、橋の欄干に恐竜が立っていたり、恐竜の足跡をデザインしたランドセルの看板があったり、交番の外壁は制服を着た恐竜のゆるキャラが描かれていたり、あちこち恐竜だらけです。
宿泊した福井市内のホテルにて。
ホテルお勧めの「福井県のお土産」は、もちろん恐竜グッズで決まりですね。
地域を挙げて恐竜コンテンツを誇りとする気運の醸成がなされています。
ということで、まとめると、
と言ったところかと思います。
いやはや、簡単に真似できるものではありません。
しかしながら、
を活かせば、埼玉県の県立博物館もまだまだ伸びしろが大きい、とも言えると思います。
埼玉の県立博物館をもっと魅力的に、もっと多くの方に届けるために、政策提案を続けてまいります。