長瀞射撃場の概要と課題
平成6年(1994年)にオープンした、埼玉県立の射撃場です。
銃を扱い、危険でもあるため、街の中ではなく、長瀞の山の中腹を開かれて設置されています。
当初は、社団法人埼玉県猟友会からの請願によって設置された経緯があります。
狩猟者の育成・練習や、スポーツ競技射撃(ライフル)練習・大会運営に活用されてきましたが、利用者数減少と施設老朽化により、厳しい運営状況が続いています。
令和6年度より、県では「長瀞射撃場あり方検討委員会」で今後の方向性を検討中です。
↑こちらのwebサイト上に開催概要が掲載されていますが、議事録は非公開なので、どんな議論が行われているのかは不明です。
県議会でも、競技振興・地域活性・狩猟者育成など、様々な視点で議論が行われています。複数の議員が一般質問で取り上げていますが、おおむね、「廃止すべし」という方向性ではなく、「施設をリニューアルして、再建すべし」という方向性の主張が多いですね。
平成18年より指定管理者制度が導入されましたが、当時から一貫して(株)秩父開発機構が受託し続けています。
(株)秩父開発機構は、埼玉県や地元市町村も出資する第三セクターで、長瀞射撃場の他には、秩父ミューズパークの運営も受託しています。
視察してきました — 施設の様子

長瀞射撃場に、自民党県議団一期生有志にて、視察してまいりました。
左から、
長峰秀和氏(鶴ヶ島市)
東山徹氏(狭山市)
わたくし
栄寛美氏(春日部市)

長瀞射撃場クラブハウスの受付にて。
標的などの射撃に必要な消耗品のほか、Tシャツ、タオルなどのグッズ販売にも力を入れ、収益源の多角化を図っています。

秩父盆地の町並み、武甲山から続く秩父、奥武蔵の山々がよく見えます。

射程300mの大口径ライフル射場。
この方は、スポーツ射撃です。
平日ゆえか利用者数は数名程度でした。

ビームライフルの体験をさせてもらいました。
上記写真の射場は、屋内施設であるにもかかわらず冷房がありません。
また、古い施設であるため、バリアフリー化が行われておりません。
射撃の分類と課題・将来の見通し
ざっくりまとめると、射撃の種類には、
の2種類があります。
クレー射撃は、散弾銃を用いて、動く標的を打つものです。スポーツ競技でもありますが、狩猟者の練習向けという性格もあります。
ライフル射撃は、ライフル銃を用いて、一発だけの弾丸を打つものです。オリンピック種目にも採用されているスポーツ競技です。ごく一部の高校、大学では部活動として射撃部も存在するとのことです。
射撃を目的別に分類すると、
があるわけです。
スポーツ射撃の競技者も、狩猟者も、高齢化が進み、減少し続けています。
狩猟のための射撃に関して言うと、温暖化の影響でシカ・イノシシ・クマなどの被害が拡大している今、狩猟者の計画的な育成が必要です。
「狩猟女子」をテーマにした漫画や、狩猟系Youtuberの活動もあり、影響を受けて始める人もいるようですが、長期的な狩猟者減少トレンドを転回させるほどには至っていません。

また、実は、長瀞射撃場は、散弾の成分である鉛による環境汚染のおそれを指摘され、平成13年(2001年)からクレー射撃場を廃止してしまっています。
既にクレー射撃場があった土地は、太陽光発電施設として貸し出しをしてしまっており、復活することは現実的ではありません。
また、吉見町に百穴射撃場という民間経営のクレー射撃場があり、県内の需要をカバーしているようです。
蕨市民としてはあまり馴染みがないテーマですが、県議会議員としてしっかり議論を深めていきたいと思います。