蕨市議会 2016年12月定例会が終わりました。

本日、2016年12月16日(金)、蕨市議会2016年12月定例会が終わりました。

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この定例会におきまして、私は、以下の3題で一般質問を行いました。

 

  • 高齢者ドライバーによる、運転免許の自主返納を促そう

高齢者ドライバーが加害者となる、不幸な交通事故の報道が増えています。
自動運転などの科学技術の発展を期待しつつ、本質的には国レベルで対応するべき問題だと思いますが、国レベルの対策が不十分な現時点においては、市町村にできることもあります。

そもそも高齢者ドライバーがクルマを運転しないように、運転免許を自主返納をしてもらえばいいわけですが、これはなかなか進んでいません。その理由は2つあり、

  1. 運転免許がないと、公的に使える写真付き身分証明書がなくなってしまい、不便。
  2. (場所によっては、)クルマがないと生活が成り立たない。

蕨市においては、どちらの理由もクリアされています。

埼玉県においては、運転免許を返納すると、運転経歴証明書というものが発行されます。これは写真付きで、公的な身分証明書として使えるものですし、その後、引っ越したとしても、新しい住所で再交付を受けることが可能です。あまり認知度が高くないのですけど。

蕨市は、交通至便だし、平地ばかりですので、クルマがなくても行きていくことが出来ます。最寄りの公民館や図書館までクルマで峠を越えてクルマで30分、というような街ではありません。

そこで、自治体としては、敬老イベントや、敬老祝い金の支給などの、様々な高齢者との接触機会を捉えて、運転免許の自主返納を促すようにと主張しました。

 

 

  • 新築マンションの町会加入促進サポートをしてほしい。

町会・自治会といった組織は、日常的な、及び災害時などの非日常的な助け合いの場として、とても重要なものです。人付き合いがめんどくさい、出来るだけ近所とは関わりたくない、という人も増えているのかもしれませんが、このような人たちにも、出来るだけ町会には加入してもらった方がいいのです。

自治体としても、様々な加入率向上策を実施しています。

蕨市は、市内全域の平均町会加入率が7割弱で、これは全国的にみると、かなり高く、うまく町会組織が機能している方です。

よその市町村を見てみると、地域によっては加入率が2割を切っているとか、高齢化に伴い、役職の担い手・後継者がいなくて事実上壊滅状態になっているところなどもあります。

おそらく、私見ですが、
・加入率の低下
・役職の担い手・後継者不足
をクリアするためには、町会・自治組織の広域化・大規模化が必要だと思います。

とは言え、得てして、隣近所の町会・自治会というのは、お互いに張り合っていたり、びみょうにカルチャーが異なっていたりして統合は難しいケースも多いようで、よその市町村は苦慮しているようです。一つの解決策として、複数の町会・自治会+PTAや消防団などのテーマ別団体を束ねて、中間組織を作るケースがあるのですが、これは、ある意味、苦肉の策の、屋上屋を架す無駄と言えなくもありません。

今回は、新築の分譲・賃貸マンションに絞って、全戸加入を呼びかけて欲しい、全戸加入を求めて不動産デベロッパ・不動産オーナーと交渉をする町会の新規リクルーティング担当をサポートしてほしいと求めました。

 

 

  • 情報の公表の積極的拡大を求める

「行政府の情報公開」というと、良いことでどんどん進めればいいじゃん、と思うものですが、行政の現場の感覚としては、

・手間が掛かる。めんどう。
・やったところで、人事的・組織的に評価されるわけではない。
・細かい情報を公表しても、遅れたり変更したりする可能性もあり、クレームの原因になりがち。
(例えば、ある家の前の道路を今年度改修工事する計画だったものの、来年度に先送りになってしまった!なんでやねん!ふざけるな!等のクレームが発生するなど)
・クレーム対応に人手を取られれば、それは、結局のところ、税金を原資として、市民全体で広く薄く負担する、行政コストの一つとなってしまう。

という感じで、なかなか難しいことも実情かと。

具体的に不満なのは、(まああまり具体例は出したくないのですが、具体例を出さないと説明しにくいので、例えばの例として挙げるとしますと)、

・土木系
道路、公園、下水道、区画整理などの工事の予定。今年どこの工事をするのか、年度当初に計画を立てているはず。聞けば教えてくれる程度の情報なんだから、隠す必要もない。市のwebサイトにアップすればいいのに。

・市民の暮らしに密着している系
例えば、防犯灯のLED化工事をいつやるのか? 今年度に予算がついて、行政当局の強いアピールのおかげで、認知度は高いが、具体的に何月にやるの?もう年末だけど、ほんとに今年度内に出来るのかよ!?と、多くの人が疑問に思っているところ。当然ながら計画は立てているはずなのだから、この地域は何月頃、とかwebサイトにアップしておけばいいのに。

 

そもそも「情報の公表」というのは、従前は大きなコストがかかったはず。

昔ならば、情報の公表は、紙媒体を用いるしかなかった。
そうすると、紙に印刷・製本して、市内各地の公民館・図書館などの配送して、書棚に設置して・・・というコストが発生した。

今ならば、データをPDF化して、webサイトにアップするだけなんだから、追加的コストはほとんどかからない。

 

「情報の公表」は、考え方としては、民主政治の根幹を為す、必要で大切な絶対善である。
しかしながら、昔は、その実現のためには、大きな行政コストが掛かった。
ある程度のコストの発生はやむを得ないとしても、膨大なコストが掛かるのならば話は別で、どこかでバランスを考えて、諦めなくてはならなかった。

しかしながら、今は、もはや「情報の公表」そのもののコストは劇的に低くなった。

今後は、個人情報、契約情報などの秘密情報以外はフルオープンにする、と発想を転換してもらいたい。

この種の発送の転換は、組織のトップのマインドを変えることが必要だし、いずれは、具体的な組織上・人事上のインセンティブ設計もいじった方がいい。
(例えば、情報の公表の範囲・規模を拡大した組織・職員の人事評価に加点するなどの仕組みを設ける)

 

 

 

さて、ということで、今日を持って12月定例議会が閉会したので、蕨市議会の今年の活動はこれで終了となります。
まだまだ様々な地元イベントやら、日々の地回りの活動は続きますが、取り敢えず、良いお年を。

あと、どうでもいいですが、昨日、映画『海賊とよばれた男』見てきました。これ、むちゃおもろいです。原作も読みましたけど、粗筋はまったく変わってません。私は今はもう出光以外ではガソリン入れてません。冬休みにどうぞ。