二中と西小の卒業式がございました。

先日2017年3月15日(水)、蕨市立第二中学校の卒業式がございました。

また、本日2017年3月22日(水)は、蕨市立西小学校の卒業式がございました。
雨がやんで良かったですね。

ご卒業の皆様、保護者の皆様、先生方、おめでとうございます。

201703_蕨市立西小学校卒業式

 

どうでもいい話ですが、私は、大学を卒業して20年経ちますが、未だに卒論が書けなくて卒業できないかも、どうしょ~~~ヾ(・ω・`;)ノ という夢を、年に2回くらい見ます。

幾つかバリエーションがありまして、勘違いして取った単位が卒業必須科目として認められず、卒業資格を満たしていない  (((( ;゚д゚)))) という夢を見ることもあります。


【蕨市議会】2017年3月定例会一般質問(3) 今後の公共施設等マネジメントの推進体制について

3題のうちの3つ目。

過去にも何度か取り上げられてきた、ファシリティマネジメントについてです。

 

 

今後の公共施設等マネジメントの推進体制について

蕨市公共施設等総合管理計画(案)の内容は。
今後の公共施設等マネジメントの計画立案・実行スケジュール、組織体制、想定する政策決定過程は。


ファシリティマネジメント(公共施設等マネジメント)は、過去に何度も取り上げてきたテーマです。

 

ファシリティマネジメントとは何?

hoya_t blog 2016/3/29 : 蕨市議会 2016年3月定例会の一般質問(2) ファシリティマネジメント(公共施設等管理)について

ちょうど1年前のこの記事で解説した通りで、ファシティマネジメントとは、
庁舎・学校・公民館など全ての公共施設の建物、その建物の中にある各種設備(什器、水道管、ガス管、電気配線なども含む)、道路・橋などの都市インフラを、市全体を俯瞰した視点で、一元管理して、全体最適を目指して、建て替え・修繕更新・統廃合の計画を立てて実行していこう、という方法論のことです。

 

「市全体を俯瞰した視点で、一元管理して、全体最適を目指す」という点がポイントです。

従来のアプローチでは、各部署ごとに公共施設の建物・都市インフラを保守管理していました。
縦割り組織というのは、デメリットもそれなりにあり、悪いイメージで語られる事が多い言葉ですが、実際の処、規模の大きな組織をコントロールするには効率のいい方法論です。

教育委員会は学校のことだけを考えており、道路の部署は道路のことだけを考えています。
各部署がバラバラにその担当範囲のベストの仕事をすることを目指す訳です。
個別の部署が、個別管理して、部分最適を目指している訳です。

これはこれで、拡大成長フェーズでは有効なやり方です。インセンティブを付与して、個別部署間を競争させれば、更に効果は増します。

しかしながら、縮小撤退フェーズでは、このやり方は上手くいきません。

開戦して一度広げた戦線は、たとえ総理大臣でも簡単に縮小して講和を結ぶことは出来ないのです。鈴木貫太郎元首相が終戦内閣を引き受けるに当たっては、死を覚悟する必要がありました。
ましてや、担当部署が自らの業務範囲の縮小撤退の意思決定をすることは、絶対に不可能です。キスカ撤退は大成功した作戦ですが、キスカ島守備隊自身から撤退の方針案が出てくることはあり得ません。

 

現下の我が国の少子高齢化が進む状況は、まさに縮小撤退フェーズであり、従来型の個別部署が個別管理して部分最適を目指すアプローチではうまくいかないのです。
このフェーズでは、ファシリティマネジメントの方法論、すなわち市全体を俯瞰した視点で一元管理して全体最適を目指すアプローチを取らなくてはならないのです。

 

 

ファシリティマネジメントの進め方、組織論に関する私見

ということで、このファシリティマネジメントの進め方は、ボトムアップのコンセンサス重視型アプローチでは、絶対に上手くいきません

公共施設の廃止には、間違いなく反対意見が出ます

例えば、学校の統廃合なんていうものはもう、本当に大変です。
学校というものは、その地域に住む人達の甘酸っぱい思い出がたくさん詰まっていて、心の拠り所だからです。誰でも自分の母校が廃校になるかもしれない、と聞いたら、落ち着いた気分ではいられないはずです。絶対に反対するはずだし、何とか残したいと思うのが当然です。
そのような状況で、限られた時間の中で、一人残らず全員を説得し尽くすことは、不可能です。

 

ファシリティマネジメントは、トップダウンで、首長が血を流すことを覚悟の上で、リーダーシップを発揮してずばずば進めていかなくてはならないのです。

もちろん、反対を含めた多様な意見を聞くことは必要で、その労を惜しむべきではありません。様々な意見を聞いた上で、首長が、孤独に判断するしかないのです。

 

公共施設の廃止、学校の統廃合というのは極端な例ですが、限られたリソースの下で優先順位をつける、というのは、同じことです。

 

ということで、ファシリティマネジメントをやるなら、市長直轄でやるしかないですね。担当者を設けるならば、部長・室長クラスをアサインしないと。

 

 

市による蕨市公共施設等総合管理計画(案)

先日の記事に紹介した通りで、つい先日、これが発表になりました。あくまでも今の段階では「案」であり、既に締め切ったパブリック・コメントの反応を受けて修正を入れた上で確定することになります。

hoya_t blog 2017/2/10 : 蕨市公共施設等総合管理計画(案)が出ています。

上記記事で指摘した通りで、バチッとした行程表(ロードマップ)が発表になるものと想像したいたのですが、それは含まれていませんでした。

今後の担当組織体制については、

公共施設等マネジメントの担当部署の設置の検討を進めます・・・(中略)・・・個別施設計画の策定については、各施設の書簡部門が担当し、本計画に基づき、マネジメント担当と連携しながら策定します

ということになっています。

上記で述べたように、ファシリティマネジメントはトップダウンで進めないとならないので、正直、この組織体制だと、さっぱり上手くいくイメージが湧きません。残念。

 

 

(書き途中です。)

 

 

 


【蕨市議会】2017年3月定例会一般質問(2) 定住外国人実態調査について

3題のうちの2つ目です。

 

この件は、取り扱いが若干デリケートです。

外国人差別やらヘイトやら、偏狭な排外主義やらではなく、純粋な政策論議のために取り上げるものです。

 

 

定住外国人実態調査について

定住外国人の実態の把握状況は。
各種行政サービスにおける外国人の利用実態は。

来年度予算案における拡充事業「日本語特別支援教育支援員設置」の、内容と背景、期待される効果は。
小中学校の現場における、外国人児童・生徒の教育、保護者対応の悩み、実態は。

定住外国人の生活支援・災害対策等の政策立案に資するため、実態調査を行ってはどうか。


来年度(2017年度)拡充予算 — 日本語特別支援教育支援員の設置

この2017年3月定例議会に上程されている、2017年度予算案において、既存サービスの拡充分として、

教育センターへの、日本語特別支援教育支援員の配置

が入っております。

「急増する在住外国人児童・生徒、並びのその保護者対応の支援として」ということで、金額は人件費2,340千円+備品代が計上されています。
正規の市職員ではないようです。この程度の金額なので、フルタイムではなく、週の何日か勤務といったパートタイムだと思います。

 

 

市内に定住外国人が増えている

体感値として、市内に定住している外国人が増えたな~と感じる方は多いかと思います。

 

統計データを見てみると、

蕨市webサイト : 蕨市の人口推移(外国人の推移)(PDF)

2015年1月1日時点で、定住外国人は3,851人で5.3%です。
このページの折れ線グラフをみると、漸増トレンドであることが分かります。

 

 

外国人比率の市区(町村)別のランキングは、

日本☆地域番付 : 全国・全地域の外国人比率番付

↑このwebサイトによると、2010年の数字で、外国人数2,605人、外国人比率3.64%で全国42位(市区町村の中で)ということになっています。
(このサイトは、運営者は匿名だし、データの信頼性は不明なのであくまでも参考情報ということで。人数は上記蕨市webサイトの数値と異なっており、どこから引用したものか不明。)

また、別のサイトでは、

生活ガイド : 蕨市の行政情報

↑こちらでは、2015年の数字で、外国人数4,543人、計算すると外国人比率は6.20%で、全国93位(市区のみの中で)ということになっています。
(こちらは運営会社が旧SBIグループの企業なので、比較的信頼出来るデータかと。しかしながら、こちらもまた人数は上記蕨市webサイトの数値と異なっております。)

 

 

定住外国人の対応で、行政サービスの現場はとてもたいへん

過去に議会で答弁された話を抜き出してみると、

・小中学校
日本語が話せない児童・生徒が編入してくる。
体調が悪くても日本語で説明できない。保護者をお呼びして面談しようとしても、保護者も日本語でのコミュニケーションが出来ない。

・病院
例えば産婦人科の分娩においては、外国人比率が高まっている。
平成26年度 分娩 全体数 536件 内、外国人 136件(25.4%)
平成27年度 分娩 全体数 525件 内、外国人 131件(25.0%)
平成28年度(11月末まで速報値) 分娩 全体数 260件 内、外国人 105件(29.2%)
学校と同様に、日本語でのコミュニケーションが取れないケースが増えており、タブレットを介して(翻訳・通訳アプリ?)コミュニケートしている。

・消防(救急を含む)
外国人からの通報により出動することもあるが、日本語でコミュニケーションしにくい場合は、「近くに日本語が分かる方はいますか?」と通訳を通報者自ら手配してもらってしのいでいる。

 

これらは断片的なエピソードですが、他にもおそらく、市民課の窓口や、ごみ処理関連、災害対策などでも多数の、大変な状況が生じていることが想像できます。

これらの苦労のほとんどは、対象となる定住外国人の日本語によるコミュニケーション力の欠如が原因であろうかと思います。それ以外の、例えば生活習慣・宗教・食生活などが原因となるケースはほとんど無かろうかと思います。

 

私が把握している限りでは、このような、定住外国人の日本語によるコミュニケーション力の欠如が原因となる、行政サービスの現場の苦労を、組織的・体系的にフォローしていく仕組みはなく、現場の頑張りでどうにかやり繰りしているのが現状だと思います。
(せいぜい、タブレットを買って翻訳・通訳アプリを使うくらいか)

 

 

合法的な定住者以外にも、非合法的な外国人滞在者もいる?

この種の外国人に関する法律・制度には詳しくないが、オーバーステイ、ビザの在留資格違反(留学生なのにバイトをしていたり等)、といった類の外国人も少なからず市内に事実上住んでいるのではないかと思います。
某国人向けのタコ部屋ビジネスが市内で問題になったこともあります(実態はよく分からない)。

これらは、非合法であるが故に、行政も議会も基本的には把握していない(把握する術がない)し、各種統計にもまったく現れてきません。

非合法滞在が良いか悪いかといういうと、もちろんダメなのですが、だからと言って、いざ自然災害が発生したときに、助けないわけにはいきません。
人数・実態を把握しておく必要があります。

 

おそらくこの辺りの実態を最も正確に把握しているのは警察のはずで、行政としても議会としても情報交換が必要ですね。

 

また、世間一般に、何故か蕨市にクルド人が多いというイメージが広まっていますが、クルド人は国民国家を持っておらず、国籍でいうと、トルコ、シリア、イラクに分かれているために、クルド人コミュニティの実態はおろか、クルディの合法的定住者の人数を把握することすら出来ていません。

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2014年12月、トルコのセルチュクでたまたま入ったクルド料理屋のメシ。
一見すると、普通のトルコ料理のピデと同じようだが、本当にこれがクルド料理なのか、たまたまメニュの中から選んでしまった普通のトルコ料理なのかどうかは不明(笑)。

 

 

狭い蕨市内でも定住外国人の人数・居住実態には地域差がある

具体的な統計データに基いて述べるわけではないのですが、印象論で言うと、

・蕨駅東口エリア(塚越)
・蕨駅西口エリア(中央・南町)
・埼京線エリア(錦町)

では、まったく異なるようです。
人口比の人数が多いのは、蕨駅東口エリアですね。

 

 

定住外国人の実態は、実はあまりよく分かっていない。そこで体系的な調査をしよう

以上述べてきたように、非合法滞在者を含む、定住外国人については実態も正確な人数も、実はあまりよく分かっていないのです。

そこで、
今後、定住外国人(合法的滞在者、非合法的滞在者の両方)とどのように向き合っていくのか、政策立案の資料とするために、体系的な実態調査をやってみるべきだと考えました。

毎年継続的にやる必要は(取り敢えず今のところは)無いと思いますが、まずは一回やってみたいところです。

アンケート調査+インタビュ調査のハイブリッドでやった方が良さそうですね。

調べたい項目は、ざっくり以下のような感じです。

  • 属性 地域、性別、年齢、家族状況、在留資格の有無・種類、国籍、民族
  • 我が国にやってきた目的・理由
  • 蕨市にやってきた理由
  • 就労状況
  • 生活実態(居住環境、地域への満足度)
  • 子供の就学状況
  • 日本語の能力、学習状況・意欲
  • 日本人住民との交流状況・意欲、町会加入状況、地域の行事・祭りへの参加状況
  • 定住意向

(ところで、エスニシティを問うのって、ポリティカル・コレクトなんだろうか?? どなたか教えて下さい。)

 

他地方自治体の事例としては、ざっと探してみたところ、以下のようなものが見つかりました。どこも、外国人が多いとされている自治体です。

川崎市
川崎市webサイト : 外国人市民意識実態調査報告書

新宿区
新宿区webサイト : 平成27年度新宿区多文化共生実態調査

群馬県
群馬県webサイト : 定住外国人実態調査概要
(平成22年とかなり古い)


【蕨市議会】2017年3月定例会一般質問(1) 自転車防犯対策について

ただ今開かれている蕨市議会2017年3月定例会において、以下の3題で一般質問の発言通告をしております。

  • 自転車防犯対策について
  • 定住外国人実態調査について
  • 今後の公共施設等マネジメントの推進体制について

 

私の出番は、2017年3月21日(火)の、おそらく午後一番13時頃の見込みです。

以下に、考えをまとめながら、一題ずつ解説していきます。


自転車防犯対策について

本市内における、近年の犯罪の種類・場所・時間帯・被害者・加害者などの傾向は。
そのうち、自転車盗の場所・時間帯・被害者・加害者などの傾向は。
近年の刑法犯認知件数・犯罪率は。
行政当局における認識は。

防犯対策としてどのようなことを行っているか。
そのうち、自転車防犯対策としてどのようなことを行っているか。

来年度予算案における新規事業「街なか防犯カメラ設置」の内容は。期待される効果は。
現行事業の自転車盗難対策、放置自転車対策の内容と、得られた効果は。

本市は統計上の犯罪率は高いが、刑法犯認知件数のうち大多数は自転車盗である。自転車盗を減少させることで本市の評判を効率よく向上させることが可能と考えるがどうか。

公共施設・民間商業施設・集合住宅等の駐輪場において、地球ロック用アンカー・フック・パイプ類の普及を促す施策を行ってはどうか。


蕨市は治安が悪い?

「蕨は治安が悪い」
「蕨は犯罪が多い」
と、よく耳にします。

マンション情報コミュニティサイトや、街コミュニティサイトでも、よくこの話題が出ます。誰かが「蕨は治安が悪くて~~」と言い出すと、「私は蕨に住んでいるけど、そんなことはない!」と反論する人がいて、だいたいこの話題が出ると場が荒れます。

 

それでは、本当に蕨は治安が悪いのだろうか?

 

蕨市に住んでいる人で、治安の悪さを実感したことがある方はいますか?
人殺しにあったり、強盗にあったりしたことがある人は??
私は、去年の夏に某国サンクトペテルブルクに行った折りに、超厳重に注意していたにも関わらず、バスの中で「地球の歩き方」に書いてあったのと同じ手口でカバンの奥のサイフをスられるという酷い目に遭いましたが(パスポートともう一つ別のサイフが無事でラッキーでした)、街なかでサイフをスられたことがある人は???

 

 

警察が発表してる統計上の数値として、刑法犯認知件数というものがあります。

刑法犯とは、殺人・強盗・放火・強姦・暴行・傷害・窃盗・詐欺などです。交通違反は含みません。
一般的に日常会話で言うところの「犯罪」とほぼ同義です。

埼玉県警webサイト : 埼玉県の刑法犯認知・検挙状況

この埼玉県警のページによると、平成28年の1年間、県内全体で69,456件の刑法犯がありました。

埼玉県webサイト : 県内の犯罪情勢(平成27年)

経年でみると、この刑法犯認知件数は、大きく減少トレンドにあります。平成16年と比べると平成27年は、6割減になっています。

そして、このページ内で、件数別の内訳を見てみると、30.3%が自転車盗で、最大となっています。

市町村(さいたま市は区)別の刑法犯認知件数は、

埼玉県警webサイト : 市区町村別犯罪等認知件数 犯罪認知件数一覧(平成28年確定値)(PDF)

川口市が最大で6,148件、蕨市は986件なのですが、もちろん面積や人口が違うので、件数だけ比べても意味がありません。

そこで、人口当たりに置き直した数字ということで、人口1,000人当たりの刑法犯認知件数を犯罪率と言います、それが、

埼玉県警webサイト : 市区町村別犯罪率 犯罪率一覧 平成28年確定値(PDF)

県内平均9.6に対して、
1位 さいたま市大宮区 19.6
2位 蕨市 13.6
3位 越谷市 13.2
4位 東松山市 11.8
5位 さいたま市岩槻区 11.6
となっており、蕨市は県内市町村第2位となっています。
尚、お隣りの戸田市は11.0、川口市は10.6ですね。

たしかに、この統計上の数字だけを見ると、蕨市の犯罪率は高い = 蕨は治安が悪い、と言うことが出来そうです。

 

しかし、逆に考えてみると、犯罪率を大幅に減らす事が出来れば、蕨市に貼られた「治安が悪い街」というラベリングを剥がし、「蕨市は犯罪が少ない、治安がいい街です」と堂々とアピールすることが出来るようになる訳です。

 

上記の 市区町村別犯罪等認知件数 犯罪認知件数一覧(平成28年確定値) を再度見直してみると、

平成28年 蕨市 刑法犯認知件数

実に41.7%が自転車盗であることが分かります。

 

ふーむ、自転車盗って、何だろう?
まあ、いろいろな種類の自転車盗があるでしょうね。

ドンキで1万円弱で売っているようなママチャリを中高生がちゃちゃっとパチっていくのも自転車盗1件です。
もちろん、許されるわけではありません。

組織的なプロフェッショナル窃盗団が盗んでいくケースもあるでしょう。
海外の観光地でレンタ自転車・バイクを借りると、日本国内の販売店のシールが貼ってあることがありますが、実際のところ、正規に中古品として輸出されたものか、窃盗品かどうかは分かりません。

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2009年1月、アンコールワットの遺跡巡りに訪れた時のシェムリアップのレンタ自転車屋さん。

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レンタルのママチャリには、警視庁の防犯登録シールが貼ってありました。

 

また、私は、自転車好きなので、ちょっと高いロードバイクとかマウンテンバイクとかに乗っているのですが、だいたいスポーツ自転車に乗っている人は、家の中に保管していますが、ちょっとコンビニに立ち寄ったときなどに盗まれてしまうことがあります。これらを盗むのも自転車盗1件です。こういうスポーツ自転車は、盗まれたら、バラされてパーツ単位でヤフオクで売りさばかれるケースが多いようです。

 

 

「蕨市は治安が悪い」というイメージを、手っ取り早く消す方法

「蕨市は治安が悪い」というイメージが、あくまでも犯罪率の高さを根拠にしたものと、何となくのイメージに過ぎないものである以上、刑法犯認知件数を下げれば、手っ取り早くイメージ向上を図ることができます。

そのためには、件数が最も多い、自転車盗を少なくすればいい、と考えました。

 

平成28年の数字で言うと、自転車盗は411件で、
25%削減したら、犯罪率は12.2となり、3位(←それほど変わらない)
50%削減したら、犯罪率は10.7となり、10位(←まあまあかな?)
となります。

 

うーむ、改めてこうして数字をいじってみると、けっこうハードル高いですね。
自転車盗411件/年を半減させるとすると、件数ベースで205件。
政策的な努力で何とかなるものだろうか?

 

ちょっと視点を変えて、お隣りのさいたま市南区を見てみましょう。
人口 181,142
刑法犯認知件数 1,347件
そのうち、自転車盗 592件
犯罪率 7.4
県内犯罪率順位 49位

何だか、さいたま市南区は、ずいぶん治安がいい街のようです。数字だけ見ると。

人口千人当たりの自転車盗難件数が、
蕨市は、5.7
さいたま市南区は、3.3
です。
尚、参考までに
戸田市 4.0
川口市 3.6

蕨市は、人口当たりの自転車盗難件数が劇的に高いですね。

さいたま市南区は、区域内に南浦和駅、武蔵浦和駅、中浦和駅を抱えているので、決して自転車利用者・駐輪場が少ないわけではないと思われます。

さいたま市南区並みに3.3まで下げる事が出来れば、自転車盗件数は240件になるので、犯罪率は11.2となり、県内順位は8位となります。

まだまだ満足出来るレベルではありませんが、このくらいなら目標としては、現実的かも。

尚、首都圏内の東京、神奈川、千葉の各区市とも比較してみたかったのですが、ちょっと今はそこまで手が回らず。

 

 

現状、自転車盗難対策として何をやっているか?

市の予算の中でも、様々な科目に分かれているのですが、代表的なものは、

自転車盗難等防犯対策委託料 2,592千円
駅前自転車等対策 51,191千円

等。
これ意外にも、広義には、防犯灯や防犯カメラなども自転車盗難対策の一部に含まれます。

 

この辺りの内訳が今ひとつ不明確なので、詳細を明らかにした上で、自転車盗のトレンド変化に対応しておらず昔ながらのやり方をしている部分がないかどうか、非効率な部分がないかどうかを探っていきたいと思います。

 

 

新たに自転車盗難対策として何ができるか

これは、他市の成功事例を調べて真似をすればいいのです。
本来ならば、首都圏全域で、そこそこ自転車利用度が高そうであるにもかかわらず、人口当たりの自転車盗が少ない区市を抽出して、そこがどんな自転車盗難対策を行っているかを調べればいいのです。
まずは、さいたま市南区が何をやっているのか調べてみればいいのです。

何をすればいいのかは分かっているのですが、正直、時間切れでそこまで手が回らない。
今回は、深く調べた上での有意義な自転車盗難対策案が提案出来ずに残念ですが、取り敢えず私が思いついたところで、地球ロック用のアンカー・フック・パイプ類を駐輪場に設置することを促進する政策を打ってはどうかと提案します。

出来ればコスト感も調べておきたかったのですが、時間切れで間に合わず。

P_20170311_131029

2017年某月 香港の郊外住宅団地にて。
これは地球ロック用のパイプですね。

ワイヤ式鍵を、自転車のフレームとパイプをくくりつけるようにしてロックします。
プロが工具を使って鍵を壊そうと思えばいくらでも出来てしまいますが、出来心による寸借盗は防げるはずです。

パイプの設置には費用がかかりますし、パイプの幅の分、駐輪台数は少なくなります。

DSCN3325

2016年5月、UKのランカスター駅構内の駐輪場。
こちらも、地面から生えたパイプ式。

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2016年8月、中共の広州市内。
歩道上に駐輪スタンドがあります。
これだと、フロントホイールを地球ロックすることは可能ですが、構造上、フレームごとチェーンロックするのは無理ですね。

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2016年7月、シンガポール市内。
このように、駐輪場でも何でもない場所で、電柱・ポール・フェンス類に勝手に地球ロックされるのは、迷惑であります。

DSCN4335

2016年12月、スペインのマラガ市内。
地球ロックしておいても、盗まれる時はパーツを外して盗まれます(笑)


【蕨市議会 2017年3月定例会】政局的状況の出現は回避されました。

ただ今、蕨市議会2017年3月定例会が開かれています。

先の記事にて、政局的な状況が生まれるかもしれない、と解説しました。

hoya_t blog 2017/3/1 : 政策と政局
hoya_t blog 2017/2/28: 【蕨市議会】2017年3月定例議会が始まっております。

 

トリガーとなりそうだったのは、この3月定例議会に上程されていた、
議案 第35号 副市長の選任の同意について
でした。

蕨市議会 webサイト : 議案第35号 副市長の選任の同意について(平成29年3月2日撤回)

 

上記ページに記載の通りで、採決を行う直前になって市長によって議案は撤回され、政局的状況が出現することは回避されました。

毎日新聞 2017/3/4 : 蕨市 副市長人事案、採決直前に撤回 頼高市長/埼玉

蕨市の頼高英雄市長は2日、市議会に提出した「副市長の選任同意」の議案を採決直前に撤回した。議会の同意が得られないと判断したためとみられるが、頼高市長は撤回理由について「諸般の状況を総合的に勘案した」とコメントするにとどめた。

 

市長側が一度上程した議案を撤回することは、恥ずかしいことだと評する向きもありますが、私は、そうは思いません。
頼高市長(日本共産党)の賢明な判断に敬意を表したいと存じます。


【蕨市内】見沼代用水の近況

さて、ここしばらく、さっぱり雨が降っておりません。
年が明けてから、おそらく数えるほどしか降っていないのではないかな?

私個人的にも、また、所属している蕨市議会の会派:新生会(自民党系)としても、市内北部(北町~錦町)を流れる見沼代用水の環境美化対策を主張しているところです。

見沼代用水は、元々は農業用水ですが、浦和~蕨~戸田を流れる部分は、支流に当たり、現在はこの地域では水稲耕作用水としてはまったく使われておりません。

江戸時代から続く用水であるために、権利関係が複雑である上に(正直、厳密にどうなっているのかは私もよく分からない)、管轄している見沼代用水土地改良区(という組織)も、支流の支流であるために完全な放置状態です。

蕨市としては、この見沼代用水土地改良区に環境美化をするように訴えているのですが、全然進んでおりません。

水が流れていないために、ヘドロの堆積がひどく、夏は悪臭を放っています。

 

しばらく雨が降っていないので、どうなっているものかと様子を見に行ってみました。

 

20170306_見沼代用水_蕨市錦町付近

春日公園の裏。

近年まれに見る汚さ。
藻と混ざったヘドロが堆積しているのみならず、空き缶などの不法投棄されたゴミも浮いていました。

20170306_見沼代用水_蕨市錦町付近

リンテックの研究所・工場から道路をはさんで南側。

ここも同じような状況。

尚、この辺の見沼代用水は、素掘りのままの状態です。

20170306_見沼代用水_蕨市錦町

さいたま市との境の近く。

この辺は、通年、水が多少は流れているので、上記2つの写真の場所ほどは汚くはないのですが、それでもここしばらく雨が降っていないために、けっこうヘドロが溜まっています。

 

 

参考:

hoya_t blog 2013/6/7 : 【蕨市議会】6月定例会の一般質問発言通告をしました。#見沼代用水の本市錦町地内部分の埋め立て構想について

hoya_t blog 2015/1/20 : 見沼代用水の環境整備もろもろ

hoya_t blog 2015/3/10 : 蕨市議会 2015年3月定例会の一般質問通告しました。#見沼代用水の環境整備について

 

 

DSC_0484

ところで、私が好きでよく行く彩湖ですが、今日訪れたところ、この写真のような感じで、かなり水位が下がっていました。

ここ15年ほどで、こんなに水位が下がっているのを見たのは初めてです。


政策と政局

政策と政局

議会・政界において、あるいは、様々な組織内において、対立する相手方・敵方、状況に対する態度・方針を示す言葉として、政策政局というものがあります。
学問的な定義はともかくとして、私個人的には、ざっくり以下のように捉えています。

政策
国民なり市民なり、その組織なりの利益の極大化のために、誠にベストの施策、方針、予算を考え、その実現に向けて行動すること。

政局
自ら(個人あるいは、組織内の小グループ)の勢力の拡大、あるいは対立する相手方・敵方の勢力の縮小のために、行動すること。

政策と政局は、対立する概念にようにも見えますが、必ずしもそうでもありません。
重複する場合もあり、対立する場合もあり、状況によってまちまちだと思います。

政策と政局の関係

概念図として、ざっくり↑こんな感じでしょうか。

各プレーヤは、政策と政局の間で、状況に応じてバランスを取りながら行動していくのが実情だと思います。

 

政局って何だ?

政局というものは、どうもよく分かりにくい。
議会における例を挙げると、審議拒否、牛歩戦術、(少数派による)不信任決議案、議会での暴力、スキャンダルの追及などがあります。

審議拒否は、例えば「反対する議案に対して審議拒否!」など、本質的な議論を行わずに、議会を空転させることで、国会ではよく見られます。

牛歩戦術は、最近はめったに見られるものではありませんが、議会における投票の際に、わざとノロノロと歩いて時間をかけることです。少数派がアピールするために用いる戦術ですが、多数決で投票が行われる時点で、多数派の勝ちは確定しているために、採決の結果に影響を及ぼすことはあり得ません。

少数派による不信任決議案は、少数派が出すものである以上、否決されることは必定です。出す側もそれを分かっていて、敢えてアピールするために出すわけです。

議会での暴力は、地方議会ではめったに見られるものではありませんが、TV中継が行われる国会では、野党が委員長席に詰め寄って服をひっぱたりというシーンは、たまに見られます。

 

政局は、弱者の悪あがき?

これらは全て、野党・少数派の悪あがきであり、非論理的・非合理的な無駄な行動のようにも見えます。

マスメディアでの報道がほとんどなされない地方議会では見かけず、マスメディアで注目される国会でよく見られる点で、世論へのアピールを目的としたものである、とも言えます。

概ね、上記の例のような、一見するとバカバカしい手段を取って行われるために、時間稼ぎ以外の効果があるのかどうか疑問にも思いますが、身内の支援者に対するアピールになり、賛否が揺れている層に対する働き掛けとしては効果があるのかもしれません。

上手くやれば、マスメディア・ソーシャルメディアに取り上げられて注目を浴び、市民世論を引き寄せ、自らに有利なように局面を打開することも出来るかもしれません。
また、スキャンダルを材料にして、対立する相手方・敵方を辞任に追い込むことが出来たら、相手方・敵方の力を大きく削ぐことが出来ます。

 

強者と弱者

また、上記のように強者と弱者に分けて考えた場合、概ね、弱者側が戦術として用いる例が多いのですが、強者側が戦略的に用いることもあります。

例えば、昨今の東京都政における、
小池都知事が、自らの勢力拡大のために、都議会自民党を敢えて悪者に仕立て上げ、マスメディアを使って都民にアピールしつつ、市場移転問題・オリンピック会場選定問題などで対立構造を煽っていくのは、その例に当たります。

但し、上記の強者-弱者の対立構造の概念図で言うと、小池都知事は首長ゆえに強者であると同時に、都議会においては支援勢力は少数派なので弱者であるともいえます。要するに、対立構造がねじれ現象を起こしているわけです。

 

政局は、悪か?

政局は、時に、子供のケンカのような下らない手段を取って行われます。
また、政策的な視点で考えれば賛成できるような議案・法案・条例案に対しても、敢えて「反対のための反対」を行うような場合もあろうかと思います。

では、政局は、悪なのか?

否、政局は決して悪いものでないのです。

 

政治家は、自らの考えを持ち、これを正しいと信じ、その実現のためにあらゆる努力を払います。

自らが正しいと信じる考えを実現するためには、多くの支援者・支持者を得て、多数派となり、与党となり、長となって、権力を握らなくてはならないのです。
弱者側ではなく、強者側にならなくてはならないのです。
そのためには、選挙の投票結果も、世論調査の支持率も、全ての状況は相対的なものであるゆえに、対立する相手方・敵方の力を弱め、あるいは排除することを目指さなくてはならないのです。

「権力を獲らなくてはならない」というのは、決して、権勢を思いのままにして好き放題やりたい、利権を悪用して特権を貪りたい、カネが欲しい、大きい家に住んでメルセデスに乗りたい、隔日でキャバクラに通って愛人を3人囲いたい、有名になりたい、尊敬されたい、モテたい、というような、卑賤な権力欲のことではありません。

自らが正しいと信じる考えを実現するために必要だからこそ、たとえバカバカしい手段を使ってでも、嫌われてでも、(あるいは、一時的に信念を曲げてでも、)権力を欲するのです。

 

まあ、ちょっと考えてみると、まともな正常な、普通の神経の持ち主ならば出来ないことではありますが、その種の、明確な使命感と意志を持った人が歴史を作ってきたのも事実であります。
(私個人的には、他人に悪意・敵意を向けられるとむちゃくちゃ凹むし、流れに乗って要領よく泳いで、好きなようにほどほどにマイペースで生きていきたい派なので、あまり向いていないようですが)

 

政策を追求することが、王道であるならば、
政局を追求するは、覇道と言えるかもしれません。

私利私欲のために権力を求めるのは、邪道です。

状況に応じて、政策と政局をバランス良く使い分けるのが、多くの政治家の現実的な実態であり、清濁併せ呑む賢者の姿だと思います。

 

現状の蕨市政における、ねじれ現象

蕨市政におけるねじれ現象

蕨市政においては、先に例に挙げた、東京都政における、都議会自民党-小池知事の対立構造と同じように、ねじれ現象が発生しています。

私が所属している新生会(自民党系会派)は、定数:18の議会において9議席を有する最大会派です。他方で、予算編成権を持ち、蕨市の人事・情報を含めた絶大な力を持つ市長は、私達とは歴史観・国家観が真逆の日本共産党籍を持つ頼高市長であり、相対立しています。

 

私が所属する新生会(自民党系会派)としては、政局を作り出して、共産主義者の市長との対立構造を先鋭化させようと思えば、いくらでも出来る状況にありました。

例えば、全ての予算案・条例案、教育委員などの人事案を否決し、不信任決議を可決すれば、事実上、市長は、市の経営が不可能となります。
そうなれば、おそらく、市長としては、議会を解散するか、辞任して再選挙を行うしかないでしょう。

そこまでいかなくても、議会多数派としての権能を活かして、市長による市の経営を縛ることはいくらでも出来ました。

 

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(以下は、新生会あるいは蕨自民党の見解ではなく、私個人的な認識ですが、)

しかしながら、新生会(自民党系会派)としては、そのように意図して政局を作り出すことはしてきませんでした。

 

それは、国政における下らない「何でも反対野党」とは異なり、先人から受け継いだ歴史と伝統を保守し、次の世代に引き継いでいき、蕨市の将来に対して責任を持つ立場としての矜持によるものです。

日本共産党籍を持つ現市長による、歴史と伝統を破壊して共産主義革命を目指していながら、そのような考えをニコニコとした笑顔の下に押し隠し、首長としての権力を維持することを求める姿勢を邪道とするならば、新生会(自民党系会派)は、歴史と伝統を保守し、将来に対して責任を持つ立場として、王道を行くべきだ、という考えに基づくものです。

 

新生会(自民党系会派)としては、あくまでも、政局的な状況が出現することは望んでいません。
しかしながら、一旦、望まぬことながらも、政局的な状況が生まれたら、一気に流れは変わります。
対立する相手方・敵方から政局的な状況を仕掛けられたら、同じ土俵に立って、徹底的に闘わなくてはならなくなると思います。
私個人的にも、そのような政局的な状況が生まれることは望んでおらず、もし仮に、この度の2017年3月定例議会において、そのようになれば残念です。

(為念、繰り返しますが、上記点線以下の部分は個人的な見解です)