私 ほやたけし(保谷武)は、若手市議会議員の会という団体に入っておりまして、昨日2013年5月16日(木)にセミナがありまして、文京区役所に行って来ました。
尚、この会の会費(年5,000円)と、セミナ受講料(500円)は、政務活動費扱いとする予定であります。移動の交通費は、領収書が出ないために精算手続き上面倒なので自己負担です。
公会計というのは、とにかく分かりにくい。
何故分かりにくいかというと、
・民間の企業会計とはまったく異なるルールで成り立っている。
・公会計ルールが複数併存するので、横軸での比較がやりにくい。
からです。
また、民間の企業会計については、経営者や経理・財務担当者向けの専門書から新入社員向けの『マンガで分かるBS/PLの読み方』といった類の本まで、解説本が山ほど出版されておりますが、公会計については市場が小さいのでコンパクトで分かりやすい解説本が存在しません。
私も超零細弱小ながらも起業家であり銀行から借入もしているので(都銀です)BS/PL/CF計算書は読めますし、自分で弥生会計やexcelを使っていじりますが、公会計はとにかくよく分からない。
また、この種の財務資料は、データではなく紙ベースで配布されるので、数字をいじってシミュレートするのがとても面倒。
このセミナを通じて、
・公会計ならではの(民間企業会計には存在しない)KPIとして重視すべきポイント
BS上の売却可能資産(但し、定義が自治体によって異なる)
BS上の住民一人当たり資産(但し、土地を時価評価するため、地価の高い地域ほど高くなってしまう。個人的には収益還元法で計算すべきものと思料。何をもって行政サービス上の収益とカウントするかという点についてはいろんな意見があろうけどw)
BS上の有形固定資産の行政目的別比率/PL上の行政コストの性質別・目的別比率(横軸で他自治体と比較するといい)
PL上の行政コストの受益者負担割合(都市部ほど高く、地方ほど低い傾向にあるそうだ。時代の流れ的にも、私自身の保守主義者としての立場からも、受益者負担割合を高めていく方向性が望ましいと考える)
・公会計の現状での問題点と限界
自治体によってルールが異なるので、横軸での比較がやりにくい。
資産評価に当たり、土地を時価評価することが妥当なのかどうか。行政サービスは永続的に行うべきものである以上、行政サービスを行う土地は半永久的に売却可能性が低いケースが多いわけで、そのような場合は収益還元法で評価すべきではないか。
が分かりました。
セミナ講師が公認会計士で、包括外部監査の経験もあり、自治体実務にも通じている方だったので、外部監査の有効性の実際のところとか公営企業における一般会計からの繰入の位置付けをどう考えるべきかとかも聞けて、有意義でありました。
水道橋は、10年前にカカクコム社に勤務していた頃に当時オフィスがあったので通っていましたが、文京区役所を訪問したのは初めてでした。25階建ての立派で綺麗な高層ビルでありました。