「新型コロナ関連の助成金・給付金・融資の総合的な窓口を作って欲しい」というご意見について

総合的、一元的な窓口が欲しいというご意見

新型コロナウイルスで経営が苦しい事業者向けに、国の各官庁、県、市(蕨市はまだ出来てませんけど)などが、様々な、助成金、給付金、融資制度などを設けております。

役所がやっているので、説明は分かりにくいし、受けるための条件、手続き方法も複雑です。

「お前ら、webページへのリンクをfacebookに貼り付けて投稿するだけで満足してないで、市役所の中でも、外部でも、どこでもいいから、総合的な窓口を作ってくれ!」
というご意見を、何人かの方からお聞きしました。

 

 

でも、これ、無理ですね。

まあ、無理やり作れば無理ではないけど、非効率ですね。

 

 

 

そもそも、巨大なガバメントの組織はピラミッド型・縦割りが最も効率が良い

国の様々な官庁 – 都道府県 – 市町村の役所全てをひっくるめて(各階層には上下はあっても、親子関係では無いんですけどね)、巨大なガバメントというシステムとして捉えた場合、これを最も効率が良く運営する方法は、結局のところ、

・ピラミッド型
・縦割り

しかない、というのが、その末端組織である蕨市役所を、市議会議員という立場で観察してきた経験からの実感です。
様々な弊害もありますが、それらを差し引いた上でも、全体最適が実現する方法だと思います。

 

 

営利の追求を目的として、費用対効果を極大化しているはずの民間の大企業においては、組織の仕組みは、実はかなり流行があります。

事業部制やら、カンパニー制やら、持株会社制やらが、時代の変遷とともに持て囃されてきました。
これらは、結局のところ、
・ピラミッド型
・縦割り
の亜種に過ぎません。

 

稲盛さんが唱えたアメーバ経営は、
・ピラミッド型
・縦割り
を否定するという点で(おそらく)画期的なものでしたが、分かりにくいし、さっぱり普及しませんでした。

 

組織運営の効率性を最大限重視すべき民間企業が、なぜ流行に囚われるかというと、「新しいモノに取り組んでる」感を出した方が、マスメディアや取引先、顧客に好意的に受け止められたり、その結果として、会社のイメージが向上し、人材採用に有利だったり、株価が上がりやすかったり、といった効果があるからだと思います。

 

 

民間企業のように外部の目を一切意識する必要がなく、かつ、組織運営の効率性を最大限重視なくてはならない、軍隊においては、古今東西、
・ピラミッド型
・縦割り
は不変です。

 

 

役所の「すぐやる課」

市民のため 素早く対応 「すぐやる課」 発足50年

6月には「道路をカメが歩いている」との通報を受けて巨大なリクガメを捕獲  千葉県の松戸市役所には「すぐやる課」という変わった名前の部署があります。役所の部署は「観光課」や「保育課」など担当する分野が名前になっていますが、すぐやる課は「困り事に素早く対応する」という姿勢に由来し、今年で発足50周年。一時ブームとなり、最盛期には300を超える自治体がまねをして同じような部署をつくりました。 …

昭和40年代に、当時の松戸市長(マツキヨの創業者)が作った「すぐやる課」という組織があり、話題になりました。

地方政府は、話題になったモノを横並びで導入しようという気質があるので、あっという間に全国の自治体に広まったようですが、今はほとんど廃止されています。

詳細は私もよく存じませんが、一種の「総合的・一元的な窓口」として機能しているようです。

たらい回しせずに、どんな細かい内容でも、部署をまたぐような微妙な案件でも相談に乗ってくれて、本来の適切な部署に繋いでくれる、というのは、確かに、便利かもしれません。

しかし、話を聞いた上で本来の適切な部署に連れて行ってくれるだけであり、何らかの付加価値を加えることをしないのであれば、私には、屋上屋を架しているだけのように見えます。

 

 

総合的・一元的な窓口業務は、民間のブローカービジネスに任せた方がいい

「話を聞いた上で、どこの助成金、給付金、融資を受けられるのか判断して、手続きを代行してくれる」のは、民間のブローカービジネスに任せるのが、最も効率がいいと考えます。

(ブローカーと言うと、ネガティブなイメージで用いられることも多い言葉ですが、単なる仲介業者という意味で用いております。)

 

 

税理士、司法書士、行政書士、社会保険労務士なども、広義のブローカービジネスでありますし、「成功報酬型、助成金獲得コンサル」みたいな怪しい業者もたくさんあります。

これらの民間のブローカービジネスに、競争原理の下で総合的・一元的な窓口業務を任せるのが、最も効率が良い、全体最適が実現する方法だと考えます。

この種のブローカービジネスを使うカネがもったいない、無駄だ、と考えるのであれば、自分自身の手で全部やるしかないし、その手間ヒマを惜しむべきではありません。


市議会レベルで、今考えるべきテーマなど

まだ、「うちの市における政策案」という形で考えがまとまっているわけではありませんので、一般論として、郊外ベッドタウン都市の市議会レベルで、今の時点で考えるべきテーマはどんなことかな?というのを、だらだらと書いてみます。

要するに、以下は、精緻で体系的な意見・政策案という段階のものではなく、セルフブレストベースで考えながら書く、という感じです。

私としては、まだ何らの結論も出していませんので、ご意見あれば、お聞かせいただければ幸甚です。

 

 

 

市民への外出自粛の要請の類

これは、基本的には県レベルの話なので、市で出来ることはないかと思います。

 

市の職員が広報車を運転したり、ハンドマイクを持って歩き回ったりして、公園や繁華街などの人が集まっているところを巡回して外出自粛を呼びかけるべきだ、という意見も目にします。

これ、けっこう大変ですよ。
現場の職員は疲弊します。身が危険でもあります。
市レベルで、行政リソースが限られている中で、そこまでやる必要があるのだろうか?

防災無線、CATVの広報番組などの広報チャネルを用いて呼びかけるくらいなら、たいした追加的費用もかからないし、簡単に出来るかもしれません。

 

 

 

疫学的なアプローチ

これも、県レベルの話です。
市レベルで出来ることは、おそらく無いかと思います。

保健所は県が設置していますので。
(但し、中核市以上の市は、自前で保健所を設置していますので、自前である程度は考えないとならないですね。)

 

・・・と、思っていたのですが、

 

 

 

発熱外来の設置

ある方より、発熱外来を設置してはどうか?と提案を受けました。

東京・杉並区の病院で「発熱外来」のテントが新設|テレ朝news

感染の疑いがある症状が出た人たちを場所を分けて診療するため、東京・杉並区で病院の敷地に「発熱外来センター」のテントの設置が始まりました。 …

このような、病院や役所の駐車場などにテントを設置して、地元の医師会の協力を得て、輪番で医師会所属の医師に、新型コロナの疑いがある人の一次対応を専門に対応してもらう、というものです。

医療現場を守る効果があります。

 

これも、保健所レベルでないと、設置ができないのではないか?と思っていたのですが、

「発熱外来」を宮城県内初設置へ 登米市が市医師会と協議

新型コロナウイルスの感染増加に対応する緊急事態宣言を受け、登米市は17日、発熱を訴える患者を他の患者から隔離した場所で診察する「発熱外来」を、登米市民病院の敷地内に設置する方向で登米市医師会と協議していることを明らかにした。県内の自治体で発熱外来を設置するのは登米市が初めて。 同市では17日現在、新型コロナウイルスの感染者は確認されていない。 市によると、市内の開業医から「通常診療をしながら…

登米市では、地元の医師会に協力を求めて、登米市民病院の敷地内に発熱外来を設置するそうです。

登米市は、政令指定都市でも中核市でもなく、人口7.8万(奇しくも蕨市と同じくらいですね)ですので、自前の保健所は持っていません。

保健所を自前で持っていなくても、地元の医師会の協力を得られれば、発熱外来を設置することは可能のようです。

蕨市の場合であれば、医師会は「蕨戸田市医師会」ということで、範囲が戸田市・蕨市となっておりますので、蕨市と戸田市とで協力して設置する、というのが現実的かもしれません。

これは、一つのプランとして要検討です。

 

 

 

次亜塩素酸水の無料配布

また、この方からは、除菌効果がある次亜塩素酸水を製造して、無料で配布してはどうか、という提案もいただきました。

https://www.city.ebina.kanagawa.jp/guide/kenko/kansensho/1010556.html

海老名市では、無料配布しています。

数万円程度のキットを買えば、特に専門知識がなくても製造できるようです。

人的リソースに余裕があれば、これもありですが、配布方法をうまく考えないと、配布する際に三密を作ってしまうことになります。

 

 

新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく対応の類

平成24年(2012年)公布の新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づいて、全ての市町村は、新型インフルエンザへの対策の計画を作らなくてはならないことになっています。

https://www.city.warabi.saitama.jp/kenko/kenko/kansensho/1001850.html

蕨市でも、平成25年(2013年)に「蕨市新型インフルエンザ等対策行動計画」を作っています。

この法律は、本年、令和2年(2020年)3月に改正されて、この度の新型コロナにも適応されることになりました。

 

この蕨市の行動計画の中で、

・全市民に対する、優先順位をつけた上でのワクチンの住民接種
・生活関連物資の安定供給の確保
・遺体安置・火葬施設の確保

などは定められています。

この当たりは、それぞれが必要な段階になれば、担当部署が動き出すことになると思います。

 

 

市民個人/市内事業者への給付金の類

取り敢えず、国が、所得制限無しで一律、一人当たり10万円ずつ配ることが決まりました。

国のこの政策についても、ちょっといろいろ言いたいことはありますが、ここでは置いておきましょう。

国とは別に、市レベルでも独自に、市民個人あるいは市内事業者に給付金を配ろう、という動きが各自治体であります。

川口市が一律10万円独自支援金|NHK 首都圏のニュース

埼玉県川口市は、新型コロナウイルスの感染拡大で厳しい経営状況に陥っている小規模な事業者への緊急支援策として、独自に一律10万円を支給することを決めました。 川口市が一律10万円の支給の対象とするのは、製造業は従業員20人以下、商業やサービス業では従業員5人以下の小規模事業者で、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、経営が悪化するなかでも事業の継続を目指す事業者です。 …

例えば、川口市では、市内の小規模・零細事業者に、条件付きで、一律10万円の「支援金」を配布するそうです。
川口市は郊外ベッドタウンであると同時に「産業の街」でもあり、圧倒的多数の中小零細企業を抱えているという特殊性があります。

地方政治というのは、横並びでモノを考えて競い合う雰囲気があるので、当然、「ウチもやろう」という動きが出てくるはずです。

これについて、どう考えるべきか?

 

 

まず、配る相手としては、

・市民個人
・事業者(法人・個人事業主、フリーランスも含めて)

の両パターンがあります。

 

 

目的としては、

・生活を守るため
・地域経済を回すため・守るため

の両パターンがあります。

 

 

個人的には、こういう「お金を配る」って好きじゃないですね。どのようなパターンであれ、政府の介入って無条件に嫌いですね。

しかし、これは、個人的な「好き/嫌い」の話であって、
今、論ずるべきなのは、「必要かどうか、やるべきかどうか」という話です。

 

 

今は、それが必要であって、やるべき局面だろうか?

大規模な感染症の発生は、歴史上、何度も発生してきたものであって、そもそも予見できたリスクであったとも言えます。
この考え方に立って厳しい言い方をすると、事業者ならば商売をやる上で当然に見込んでおくべきリスクであったはずだし、個人ならば半年や一年分くらいの生活費はキャッシュで持っておきなよ、という話です。

他方で、ここまでの規模のものは、想定を遥かに超越したブラックスワンだとも言えます。

 

うーん、まあ、ブラックスワンですよね?

(それにしても、21世紀はブラックスワン多過ぎです)

 

 

今の状況を予見できたのは、ビル・ゲイツ氏くらいじゃないでしょうか。

 

 

市内の会社がバタバタと倒産されたら困る、失業を生むし、地域経済が壊滅するし、税収も減るから。経済を回すのは政府の仕事なので、支援するのは当然だ、という考えがあります。

他方で、
10万円なんて、社員が3,4人もいればあっという間に溶けてしまう程度の金額に過ぎないし、その後、結局盛り返せずに倒産するなら、配った10万円は死に金になってしまう、一時的な不満を和らげるだけのための無駄なバラマキに過ぎないじゃないか、という考えもあります。

それでは、100万円なら大丈夫なのか?
300万円なら?
あるいは、思い切って、売上減少分の全額補填なら大丈夫なのか?

いったい、いくら配れば、市内の倒産や失業の発生を防げるのか?

そもそも、そのお金はどこから出てくるの?

そもそも、いつまでコロナ禍による外出の自粛、経済の縮小が続くのか?
見通しにくいので、推計できません。

 

 

 

 

給付金について考えると頭が痛くなってきそうなので、ちょっと置いといて・・・

 

 

 

そもそも、市レベルの(広義の)経済政策における、ファーストプライオリティは何か?

市内企業の倒産を防ぐ、失業の発生を防ぐ、市民が住宅ローンが払えずに持ち家を手放さざるを得ないような事態を防ぐ、これはもちろん大事ですね。
とても大事です。

しかしながら、最も重要な、何よりも優先しなくてはならないこと、そして、これだけは実現しなくてはならないという最低限のこと、は何でしょうか?

 

経済的な理由による自殺を防ぐ

これじゃないでしょうかね?
どうでしょうか?

 

 

 

自殺対策

では、経済的な理由による自殺を防ぐためにはどうすればいいのか?

 

全ての市町村は、国からの要請で「自殺対策計画」というものを策定しております。
個人的には、自殺する理由と対策に、それほど地域差があるとは思えないのですが、とにかく、市町村がそれぞれ独自に対策計画を作ることになっています。

蕨市でも、

https://www.city.warabi.saitama.jp/kenko/shogaisha/seishin/1001966.html

「蕨市自殺対策計画」というものを、昨年、平成31年(2019年)3月に策定しています。

ここで書いてあることを、ざっくり斜め読みした上でまとめると、

市レベルで、経済的な理由による自殺を防ぐための対策は、

・生活保護制度
・生活困窮者自立支援制度

この2つです。

 

 

生活福祉資金|全国社会福祉協議会

「新型コロナウイルス感染症を踏まえた生活福祉資金制度による緊急小口貸付等の特例貸付」について の情報は本会トップページからご確認いただけます。 「生活福祉資金貸付制度」は、低所得者や高齢者、障害者の生活を経済的に支えるとともに、その在宅福祉及び社会参加の促進を図ることを目的とした貸付制度です。 …

社協がやっている生活福祉資金

 

小学校休業等対応助成金・支援金(4月以降分)の申請受付を開始します

このホームページを、英語・中国語・韓国語へ機械的に自動翻訳します。以下の内容をご理解のうえ、ご利用いただきますようお願いします。

厚生労働省が直でやっている、小学校休業等対応助成金・支援金

 

新型コロナウイルス感染症により影響を受ける中小・小規模事業者等を対象に資金繰り支援及び持続化給付金に関する相談を受け付けます

【2020年4月13日発表資料差し替え】「中小企業 金融・給付金相談窓口」の直通番号を変更しました。また、「よくあるお問い合わせ」を更新しました。 【2020年4月9日発表資料差し替え】「よくあるお問い合わせ」を追記しました。 経済産業省は、令和2年度補正予算案の閣議決定を受け、これまでの資金繰りに関する相談に加え、「中小企業 金融・給付金相談窓口」において給付金関係の相談を受け付けます。 …

経済産業省がやっている、新型コロナウイルス感染症により影響を受ける中小・小規模事業者等を対象とした「資金繰り支援及び持続化給付金」

これらの、国レベル、県レベルの給付金・貸付金をフルに使ってもらい、貯蓄を全て吐き出し、持ち家や自家用車などの資産がある人はそれらを売り払い、それでも尚、生活が立ち行かない、という人にとっての、セーフティネットが、

・生活保護制度
・生活困窮者自立支援制度

となります。

 

市レベルでのファーストプライオリティは、この2つの制度が、しっかりと機能するように、漏れが生じないように、備えをしておくことではないか、と。

 

 

 

生活保護制度は、文字通り「最後の」セーフティネットですね。

不正受給が問題になる一方で、経済的に困窮して悲観し、生活保護の申請をする前に自殺を選ぶ人たちもいます。自ら経営する会社を潰すくらいなら死んだ方がましだ、という人たちもいます。コロナ禍でダメージを受けて、本当に生活保護が必要な状態に陥ってしまった場合は、自ら死を選ぶよりも、この制度を使ってもらうえるようにしなくてはなりません。

生活保護は、国の制度であり、言わば市は下請けで運用しています。
原資も、原則として全額が国から市に支払われることになっています(3/4が国庫負担金、1/4は地方交付税交付金として)。ケースワーカーの人件費などの事務経費も国から支払われます(地方交付税交付金として)。

生活困窮者自立支援制度というのは、2015年に新設され、「生活保護の一つ手前の制度」と言われています。サービスメニュは、市が独自に設けることとなっており、費用負担が自前のものもあります。内容はかなり幅広く、「貧困の連鎖を防ぐ」という視点での、子供の学習支援などもあります。

 

制度は既にあるのです。
これが、しっかり機能するように備えをしておくことが大切です。

 

 

 

生活保護増大への備え

この2つの制度の利用者数・総額が拡大することを想定して、準備しておくことが、今の時点では必要なわけですが、

特に、重要なのは、ケースワーカーの増員です。

前述のように、ケースワーカーの人件費は、地方交付税交付金として、国が負担しています。しかしながら、人は、結局のところ、市の職員がローテーションの一環として配属されていますので、来月から急に1人増やす、ということが簡単にできるものではありません。
(尚、資格が必要な専門職ではありません)

蕨市役所の当該部署を見渡してみると、若手の職員が多く配属されているようですね。
また、受給者80世帯につきケースワーカー1人を配属しなくてはならないことになっているのですが、一昨年6月時点でのケースワーカー人数は12人で、平均して1人当たり被保護世帯102世帯を担当しているとのことで、既にケースワーカーは3人強不足していることになります。
増員しておくことが必要かなと思いますね。

 

 

 

再び給付金の話へ戻る。ある程度の倒産・ある程度の失業への備え

やはり、

・生活の支援

は、ある程度は必要か。

 

難しいのは

・完全に公平にやるのは無理。
どこかで不公平は必ず生じる。不満が出てくる。

・スピードが重要。
熟議を重ねている余裕はない。

・妥当な金額、条件は分からない。
「出せる金額」ということで総額をスパッと決めて、それを割り算で一人当たり給付額を決めるようなアプローチしか取り得ないのではないか。

 

つくづく、危機のリーダーは大変ですね。

 

 

 

DV・児童虐待が増えることへの対応

既に、人々の心がささくれ立ってきつつあるのを、折々に感じます。
今後、先が見えない家こもり生活、収入減、資産の毀損、失業の恐怖が続けば、ますます人心が荒廃してくでしょう。

家族が一日中、家にいて顔を突き合わせていますので、危機を前にして、お互いの存在のありがたみを実感して結束が高まる家族がある一方で、ギスギスしてケンカばかりという家族も出てくるでしょう。

やはり、DV・児童虐待は増えるでしょうね。

今でも市レベルでの対策はしているのですが、一層の強化が必要になるかも。

 

 

 

オンライン教育どうするか

いつになったら小中学校が再開できるか分かりません。

オンライン授業、これはやるしかないです。
今、やらないという選択肢は無いのではないかと思料。

道具(コンピュータ、ネットワーク回線などの設備)もないし、ノウハウもない。お金もかかるし、本来なら、1年、2年といった長い時間をかけて導入すべきものですが、無いなりに考えて今すぐやるしかない。

 

いわゆるゆとり教育の時代に学校教育を受けた世代の学力の低さを揶揄して「ゆとり世代」と呼んだりしますが、今の小中学生が「コロナ世代は学力が低い」などと言われることは、これは何としても防ぎたい。

ちょっと考えてみますので、別稿にて。


蕨市議会の会派構成が変更しました。

本年、令和2年(2020年)4月1日付けで、蕨市議会の会派構成が変更しております。

蕨市議会 市議会会派構成一覧

蕨市議会の議会の紹介と会議録検索システムを提供しています。

こちらのページの通り、

「日本維新の会・無所属連合」という会派が新設されております。
所属する議員は、中野たかゆき議員と、三輪かずよし議員です。

 

議席数:18の内訳は、以下のようになりました。

6 令政クラブ(自民党系、私が所属している会派)
4 日本共産党蕨市議会議員団
3 蕨市公明党
2 日本維新の会・無所属連合
1 立憲民主党わらび
2 無所属

なお、1人のところは、自らそのように名乗っているだけであり、便宜上、上では会派に分類しておりますが、厳密には、会派扱いはされません。2人以上が所属してはじめて会派となります。

 

 

そもそも地方議会における会派というのもの

国会の院内会派と、仕組みは同じです。
共通の政治理念・政策を掲げた集団のことです。

仕組みは同じですが、実態は、かなり異なります。

概ね、政党=会派となりますが、例外も多々あります。

 

特に、
・自民党系は、「自民党」を名乗らないケースが多い。
・自民党系は、複数の会派に分裂しているケースがある。
・その地方独自の会派が存在しているケースがある。

 

1点目「自民党系は、「自民党」を名乗らないケースが多い」については、
選挙で(それぞれの議会の議員選挙で)自民党の党籍がありながらも、公認・推薦を取らずに、すなわち、無所属として立候補するケースが多いからです。
これは、55年体制の名残りで、当時は「保守が好きで、革新は嫌いだけど、自民党は好きではない」という層を取り込むために、このようにしていました。個人的には、今となっては、(おそらく)あまりメリットはなく、むしろ分かりにくいだけですのでデメリットの方が大きいと思っています。
名前は、まちまちです。
私が所属している、蕨市議会の自民党系会派は、かつては「新生会」を名乗っておりましたが、昨年3月の所属議員個人の私闘による暴力事件の悪影響を考慮し、昨年7月の改選を機に「令政クラブ」と会派名ロンダリングを行いました。

2点目「自民党系は、複数の会派に分裂しているケースがある」については、
市内の地域ごとに利害の対立があったりとか(現在のさいたま市議会など)、議長人事で揉めたりとか、あいつが気に入らないから一緒にいたくないとか、いろいろな理由があります。
市町村議会議員選挙は大選挙区制ですので、同じ自民党系といえども、選挙になればお互いにガチンコ勝負となります。シコリが残って分裂するケースは多いでしょうね。
蕨市議会も、かつては自民党系が複数会派に分裂していた時代があったそうです。(昔のことゆえ、私は知りませんので、この件については聞かないでくださいww)

3点目「その地方独自の会派が存在しているケースがある」については、
その地域の独自の課題が存在し、その課題において独自の理念・政策を掲げる集団が結成されることがあります。
例えば、大阪都構想を掲げる大阪維新の会や、東京都議会の都民ファなど。

 

 

蕨市議会の新しい会派の政治理念・政策

私が知る限り、まだ発表されていないと思いますので、私は存じませんが、これから発表されることになると思います。

政治理念については、次の定例議会である、6月定例会までには発表なさるのではないでしょうか。

政策については、どこの会派も秋頃の予算編成が始まる時期に、翌年度の「予算要望」を市長宛てに提出しますので、このような形で発表なさるのではないかと予想します。

 

 

ところで、この新会派結成について「自民党系の会派が分裂したのか?」というご質問をいただきましたが、これは違います。

分裂ではありません。
では、何なのか?造反なのか?と重ねて問われても、私も分かりません。政治理念・政策の発表を待ちたいと思います。


蕨市からも新型コロナ感染者が出ましたが、皆様、落ち着いて行動を。

先週終盤から昨日にかけて、蕨市立病院の医療従事者(2名、ともに市外居住者)と、蕨市民(1名)からも初の感染者が出ましたが、とにかく落ち着いて行動してください。

この事象によって、皆様の感染リスクが急激に上がるわけではありません。

感染リスクは、今までもありました。
これからもあります。
そして、皆様ご自身が、既に感染していて(かつ、発熱や咳などの臨床症状がない状態で)、誰かを感染させる可能性もあります。

今まで同様、とにかく出来るだけ「お家にいる」ようにしてください。

 

 

 

デマ・憶測に惑わされず、一次情報を探して読みに行く努力を

私は市議会議員なので、マスメディア等での発表よりも若干早く情報が入ってきますが、今後は、私から速報を流すことは一切致しません。

情報は、極力、一次情報を参照してください。

マスメディア・ソーシャルメディアの情報を閲覧する場合は、デマや憶測に惑わされないように、信頼できる情報発信者なのかどうか慎重に見極めてください。

 

冒頭で書いた3例に関して言うと、

埼玉県webサイト:
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0701/shingatacoronavirus.html

蕨市webサイト:
https://www.city.warabi.saitama.jp/

蕨市立病院webサイト:
https://www.city.warabi.saitama.jp/hospital/index.html

 

これらの一次情報を直接見に行くように。

役所の文章なので、探しにくく、読みにくいのですが、手間を惜しまないでください。

 

 

屋外だから感染リスクが低く安心だ、と思わないように

この週末は天気が良く、私も彩湖、荒川サイクリングドーロとジョギングをして回りました。

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野外の広い公園、河川敷と言えど、人の動線というのは限定されており、どうしても遊歩道、広場・駐車場の出入り口、トイレの周囲などは人が集中することになります。

特に土曜日(11日)は天気が良く、彩湖にはわしゃわしゃ人がいました。
シートに座ってお弁当を広げてピクニックをしているグループも、そこかしこに見かけました。

屋外だからといって、いわゆる三密を確保しないと、もちろん感染リスクは上がりますので、ご注意を。

 

 

専門家に任せよう、感染者の個人情報を詮索しないようにしよう

新型コロナウイルスに関して、医学的な面で素人に出来ることは、ほとんど何もありません。

出来るのは、

・家にいること。
・手洗い・うがいをしっかりやること。
・マスクをすること。

くらいです。

 

冒頭で説明した蕨市からの感染3例が告知された後、

・どこに住んでるの?
・誰??
・どういうルートで通勤してたのっ???

というようなヒステリックな反応が見受けられました。

感染経路調査は、感染症対策の基本中の基本です。
専門家がしっかり対応していますので、任せましょう。

 

 

また、個人情報を詮索するのもやめましょう。

この新型コロナウイルスには、医療従事者がこれだけ大量に感染しているのです。
誰でも感染するリスクはあります。

感染したからと言って、感染者が悪いわけではありません。
(もちろん、カラオケに行って浮かれ騒いで濃厚接触していた、とかは論外なのですが、それはまた別の話として)

感染者、感染が発生した組織・機関を非難すると、感染者は、感染経路を隠すようになるので、感染経路調査に差し支えるようになり、結果として感染拡大を促進してしまいます。

 

Yahoo!ニュース 2020/4/11: 感染者たたき、感染者の謝罪は自分たちの首を絞める 岩田教授に聞く「誰でも感染する」怖さ

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200411-00010000-ytokushu-life&p=1

岩田健太郎医師の話は傾聴に値するものです。
直接読んでみてください。

 

 

医療従事者へのリスペクトを

ありがとうございます!
心から感謝。


緊急事態宣言が出ました。

皆様、家にいましょう。

とにかく、家に。

 

 

本日、令和2年(2020年)4月7日(火)、国の緊急事態宣言が出ました。
一昨日の時点で、事実上の予告が為されておりました。

これから長く厳しい、引きこもり生活が始まります。

今の時点では、1ヶ月間とされていますが、実際には、いつまで続くか分かりません。

 

 

とにかく、健全なメンタルの保持に気をつけてください。

お酒の飲み過ぎにも気をつけて。

 

 

経済活動が更に縮小しますので、会社が潰れたり、クビを切られたり、といったことが出てくると思います。

政府は様々な補助を行いますが、おそらく、足りないでしょう。

 

そもそも、あたかもコロナ禍が存在しなかったの如く、コロナ禍によって経済規模が縮小する分の、全てを政府が補助すべきでもないと思います。

政府の補助の原資は、これからの私達、場合によっては未来の子どもたちが広く薄く負担することになります。

 

政府が現時点で示している政策パッケージの中の現金給付は、所得制限を設けるようです。
高所得であり、職にあぶれる心配がない人達の中にも、金融・不動産資産を大きく毀損して、人生設計の見直しを迫れる人がたくさん出てくるでしょう。こういう人たちに、一方的に負担のみを求めることが、正しいことなのかどうか?

 

また、社会の仕組みが劇的に変わりますので、消滅する業界が出てきます。
(これは、今の時点では予測しがたい)

そのような状況にあっては、消滅する業界における既存の事業者には、政策的に業態転換・廃業を促すべきであって、単なる延命には意味がなく、無駄であるばかりか、有害ですらあります。

 

 

さらに、

・人と人との濃厚接触が避けられない一部の産業・業界

例えば、
・バー、キャバクラなどの接客主体の飲食業
・風俗
・スポーツクラブ、ジム類
・温泉、健康ランド類
・エンタメ産業における、会場での興行(ネット配信を除く)
・旅行業の一部

・いわゆるインバウンド関連

は、感染症の再興を防ぐために長期間に渡って(集団免疫が獲得されるまで?ワクチンが開発されるまで?数年間?)市場が事実上閉鎖あるいは極小化される可能性もあります。

(スペイン風邪やペストを生き延びてきたこれらの産業が、消滅することは無いと思いますけど)

仮に2年間、これらの産業の全てを事実上閉鎖あるいは極小化しなくてはならないとしたら、その間のこれらの産業における全ての事業者の減少する売上(その中から費用として従業員の給料も支払われる)を、全国民が広く薄く負担すべきか?ということです。

 

 

 

https://www.youtube.com/channel/UCYngjP_3hOC-yu2A077rKbQ

山本一郎隊長が、昨日の動画の中ですごくいいことを言っていて、個人的にも励まされました。

意訳すると、

これから、仕事をなくしたり、収入が下がったり、資産を大きく毀損する人がたくさん出てくるだろう。

でも、早まらないでください。

経済、お金というものは、世の中にある価値のうちの一つに過ぎないのであって、他にも大切なものはたくさんあります。

このコロナ禍によってビジネスを潰したり、職を失ったり、家屋敷を手放したり、何かがあったとしても、あなたの価値が下がるわけではありません。


買ってよかったモノ Google Nest Hub

これ、すごくいいです。
思っていたよりも遥かにいい。
買う価値ありです。
おすすめします。

IMG_20200405_153509

こんな感じで、居間のテーブルに置いて、google photosに大量に保存してある、撮り溜めた写真をシャッフルさせて表示させています。

この上の写真は、ヤンゴンのシュエダゴンパゴダですね。

 

今は、とにかく家にいるべき時期で、メンタルをいかに保つか、というのが大切です。

・コロナ禍が去ったら、あれもやりたい、これもやりたい、と将来の楽しいことを考えるか、

・過去の楽しかった思い出を、大切な家族とあれこれ話し合って、気持ちを共有する、

ということがとても有効です。

 

 

写真というのは、思い出を振り返って気持ちを共有するきっかけとして、とても素晴らしいコンテンツなのです。

あの時はああだった、この時はこうだった、と話し合うのも、とても楽しいものです。

大量の写真がランダムに表示されるので、あれ?これ、いつ、どこの写真だっけ?とすぐに思い出せないようなものもたくさんあるのですが、そういうのをあーだこーだと話し合うのもとても楽しいものです。

一人で見ていても、それはそれで楽しく、時が経つのを忘れます。

https://store.google.com/jp/product/google_nest_hub

定価は15,400円ですが、3月中に5,500円引きのキャンペーンをやっていたので買いました。
今は、元の定価に戻っていますけど、この値段でも買う価値アリですよ。

SDカードでデータを入れ替える単なるデジタルフォトフレームなら、昔からありましたが、google photosと連動出来る点が素晴らしい。今、スマホで撮った写真が、リアルタイムに追加されて表示されます。

google photos内で大量の写真をアルバム(フォルダのような概念)ごとに整理しておけば、
手元のスマホのgoogle homeアプリ上で、表示させるアルバムを瞬時に切り替えることもできます。

 

 

買ってよかったモノ google home

2年前にgoogle Homeを買って、これと併用しています。

スピーカはgoogle Homeの方が大きいので、音楽再生はこちらの方が向いてますね。


蕨市の小中学校は、4/8(水)に入学式・始業式を行う。4/13(月)から授業再開する。

蕨市の学校の再開の予定

今時点、すなわち、先週末の、令和2年(2020年)4月3日(金)時点では、

 

https://www.city.warabi.saitama.jp/kurashi/anzen/1005558/1005588.html

4月8日(水)入学式・始業式を規模を縮小して実施。
4月9-10日(木金)は休み。

4月13日(月)から授業再開。

 

ということになっております。

 

<新型肺炎>学校の再開…市町村で対応まちまち さいたま、5月6日まで休校 川口は20日から

新型コロナウイルスの感染拡大防止策で県教育委員会が学校再開に向けた方針(13日からの再開目指す)を示したことを受け、県内市町村も3日、所管の小中学校などの再開方針を発表した。県に準じて13日からとす…

埼玉県の県レベルの教育委員会の判断に倣ったものです。

概ね、この手のものは、上位組織の判断に倣って横並びとするのが、組織経営の上では最適な手法です。
どのような批判を受けても、あるいは、何か問題が生じても、エクスキューズしやすいですからね。

この期に及んでも、
・早く授業を再開してくれないと、勉強が遅れてしまうので困る。
・子供が家にいると、仕事や家事に差し支えるので困る。
といった、学校再開待望論がたくさんありますので。

 

 

それにしても、危機におけるリーダーは大変ですね。

危機において求められるリーダーシップは、平時とは異なります。

 

 

 

小中学校再開についての判断する主体

これ、私はちょっと今まで勘違いしていたのですが、市町村の首長ではなくて、それぞれの市町村の教育委員会/教育長なんですね。

つまり、どういうことかと言うと、教育は、政治から独立しているべきものなので、首長も議会も、口を挟むことは避けるべき、ということです。

 

ということを踏まえた上で、もし仮に私が蕨市の小中学校の再開の是非について判断するべき立場にいるとしたら、以下のようにしますね。

・入学式は延期。
・授業再開もしない。

(仮に再開時期をGWくらいと設定して、さらなる延期も視野に入れる。入学式は、再開後に実施する。夏になるか、秋になるか、冬になるかもしれないが)

 

オンライン授業ができれば理想ですが、まだ蕨市の小中学校にはそのインフラは整っていないので、現実的には無理でしょう。自宅に環境がある子だけを対象にするわけにもいかないし。

 

授業が何ヶ月もストップしたら、当然勉強は遅れてしまいます。

でも、今の局面は、もはやそんな事を言っている余裕は寸毫もありません。

 

 

 

 

 

種々の情報から判断するに、我が国の医療は崩壊寸前です。

朝起きたら、ニュースサイトを開くのが怖くてたまりません。
新しい情報が入ってくるたびに、気持ちが悪くて吐きそうです。

 

医療が崩壊したら、たとえ新型コロナに感染していなくても、平時においては何でもないようなちょっとした病気やケガでも、適切な医療を受けることができずに命を落とすことになりかねません。

特に、
・お年寄りがいる家庭
・基礎疾患を持った人がいる家庭
は、子供も含めて、全員が気をつけてください。

 

リコメンドするわけではないし、その結果がどうなろうと(内申書が悪くなるとか)責任は取れませんが、「学校が再開しても、子供を学校に通わせない」というのも、一つの判断だと思います。

 

 

 

今、出来ることは、ただ、家にいることだけです。

みんな、家にいましょう。

免疫・体力を高めて、何としても生き延びましょう。

メンタルのケアにも気をつけてください。

 

 

【2020/4/7 10:00 追記】

この記事の後、国による緊急事態宣言の事実上の予告が出され、
・4/8 入学式・始業式
・4/13 授業再開
ともに、延期(期限を設定せず)が決まっております。

状況は刻々と変わっている上に、様々なデマ・フェイクニュースが乱れ飛んでいます。

極力、一次情報を確認してください。