4日前の日経の記事。
世の中全般的にサウナブームなのは知ってますけど、サウナで街おこしって、すごく違和感があります。
街おこしには、
・内向けの街おこし
— その街の住民を対象として、街への愛着、誇り、満足度の向上、街の中での人の交流・商取引総額の向上を目指すもの
・外向けの街おこし
— その街の外の人を対象として、認知度向上、観光目的での来訪促進、移住促進を目指すもの。
の2種類があるわけですが、
この記事で言及しているのは、「外向けの街おこし」です。
その街のサウナ関連産業に対して、行政が支援をして(お金を出す、など)、主に観光客を中心とした来訪者増を目指そうというものですね。
・山、海、川などの自然
・神社仏閣、城跡、古墳などの歴史的遺物
・温泉街、古都、商店街などの、街並み
・展望塔、桜並木、温泉施設、急流の川下りなど、自然ではなく人工物・人手によるサービスでありながらも、その場所でしか体験できないユニークなもの
・うどん、ラーメン、新鮮な海鮮など、歴史的、自然環境的な条件を背景として、その地域に集積した食べ物
などを、観光資源と見なしてして、これに行政が支援をして、関連産業の育成や拡大を図るのはいいと思うんですよ。
これらは全て、その地域でしか体験できないユニークなものだから。
その地域にユニーク unique = その地域だけの固有の
というところが、ポイントです。
しかしながら、サウナはその地域ユニークな施設・サービスではないのです。
たまたま何らかの理由で、サウナ施設がその地域に集積することはあるかもしれないが、それを税金を使って支援することには、合理性はない。
サウナが流行っているから、サウナ関連ビジネスを税金使って支援しよう、という発想はあまりにも安直。
ブームが去ったらあっという間に死屍累々ですよ。
個人的には、温泉大好きです。
2021年12月、別府の某 野湯。
地元の温泉好きがボランティアベースで管理してくれている。
こういう温泉は、逆に、行政には支援してほしくないですね。あまり人に知られてほしくありません。よそ者としては勝手な考えですけどね(笑)