2014年12月衆院選雑感–全体編

自民党員の地方議員としての立場、かつ自民党陣営の一員として選挙活動に関わった立場から、あくまでも主観的に感想を書き付けてみる。
(数字を用いた分析はナシで。くれぐれもツッコミもナシで頼みます。)

 

自公圧勝の内訳

自公は圧勝したが、自民党単独では、300行くと思っていた。残念ながら、事前の「自公圧倒的優勢」というマスメディア報道によって、判官びいき効果が働いたようだ。
内訳を見ると、積極的な自民党支持が増えたわけではなく、消去法で消極的に選択した人が多い、って感じでしょうか。

おそらく今後4年間はほぼ解散総選挙はなく、安定した自公連立政権が続くものと思うが、自民党は、ここで驕って、数を頼みに強引に自分たちの考えを通そうとしたりすると大変なことになるだろう。圧倒的に勝った時こそ、少数派に配慮した、より丁寧な政権運営が求められる。自民党のコア支持層からは「やったね!これでやりたい政策を邪魔されずに好きなように出来るようになるね!一気に憲法改正しちゃおうぜ!」と声援を受けることが多いと思うが、調子に乗って鵜呑みにしていけない。

いずれにしても、自民党は今が一つのピークだろう。

 

民主党は壊滅

ボロボロですね。
当然とも言える。
戦略レベルでもそもそも政権奪回を目指しておらず、有力幹部が何人も落選したこの度の民主党には、もはや政権担当能力はない。
一強多弱の構図が確定してしまったという点で、1994年に選挙制度を中選挙区制から小選挙区比例代表並立制に移行し、健全な二大政党制の実現を目指した試みは、また一歩後退してしまったことになる。

ところで、民主党といえば、民主党候補の選挙ボランティアをやった方による回想録が面白かった。匿名の増田なので真偽は不明だけど。余計なお世話だけど、日教組と労働組合左派と、菅直人氏のような左派市民運動出身者を切らないとダメじゃないかな。

はてな Anonymous diary 2014/12/15 : 民主党の選挙事務所で働いてみた

 

無党派層・浮動票狙いの第三極も壊滅

第二極(民主党)も壊滅したが、第三極も壊滅。
みんなの党は選挙を待たずに内部対立から崩壊してしまった。
維新は選挙の準備不足で後退。これは安部首相による選挙戦略が成功したことによるもの。選挙に失敗しただけであって、支持を失ったわけではないので、今後に期待したい(後述)。

 

日共が受け皿としてファンクションした

第二極、第三極の壊滅に伴い、反自民・自民不支持セグメントの票が日共に流れた。日共が伸長したことは残念でならない。日共を叩き潰すためにも、健全な二大政党制を何としても実現しなくてはならない。

 

次世代の壊滅要因は不明

個人的には、比例でもうちょっと取ると思っていた。ここまでボロボロだとは思わなかった。理由はよく分からない。
個人的には彼らの主張は支持出来ない部分が大きいが、自民党よりも保守的な政党の存在は、何より自民党にとって必要なので、もっと頑張ってほしいと思う。

 

今後の政界再編に向けての展望

第二極の民主党がここまでボロボロになってしまい、第三極のみんなが自壊し、維新もボロボロだった以上、今後、野党/反自民・非自民の合従連衡が進まざるをえない。現状では、誰が/どこのグループが、コアになるのか見えてこないが、4年間も時間があるので、健全な二大政党制を実現するために、丁寧に政界再編して欲しいと思う。まあ、あまりモタモタしてると、自民党は、また電撃的に解散すると思うけどね。現状ではコアになり得る人物は、民主党の中で日教組・労組の組織票を頼みとしていない若手あるいは維新の橋下さんくらいだろうか。


RSSリーダは本当にオワコンなのか?

私は基本的にアナログ人間なので、日々の情報収集は紙メディアを使っている。

新聞は、家人が購読しているものを含めると、
・日経
・読売
を、基本的に毎朝、紙ベースで読んでいる。

他に赤旗の日曜版を取ってみようかと思っているのだが、自分が払ったお金が日共の資金源になるのかと考えるとちょっと腹立たしいので躊躇っている。

定期購読している雑誌は、
・日経ビジネス
・クーリエ・ジャポン

 

ネット上の情報収集は、もっぱらRSSリーダを使っている。
RSSリーダは、Google readerなどのメジャーサービスが続々と廃止し、唯一残っているまともなサービスは、Livedoor readerのみという状況だった。堀江さんのLivedoorも今は会社はなくなり、ブランドは残っているものの、運営会社はLINEに移っている。

そのLivedoor readerが、なんとまさかの電撃的なサービス終了のお知らせ。
たしかに、フィード上の広告はLINEとLlivedoorの自社広告ばかりだったしな。
2014/10/1 【重要】 livedoor Reader サービス終了のお知らせ

存続を求める声が多かったらしく、
2014/10/15 【重要】 サービス終了撤回のお知らせ

そして、まさかのドワンゴへの事業譲渡の決定。
2014/10/24 【重要】サービスの継続決定と運営譲渡のお知らせ

しかも、名前はLive Dwango readerとなり、略称はLDRのままwwwww

 

結局、RSSリーダは、巡回するためのサーバ・ネットワーク負荷が重く、運営コストが大きい割りには、広告メディアとしての価値が低く、ペイしなかった、ということなのだろう。
そもそも使っている人も減っているみたいだし。
身近なところでも、RSSリーダよりも、ソーシャルメディアのタイムラインで十分、という人がほとんどのような気がする。
そういう意味では、もう既にRSSリーダはオワコンなんだろう。

 

私個人的には、丁寧に育てて熟成に熟成を重ねたRSSリーダのフィード設定は、手放したくない。おそらくこれからも磨きつつ使い続けていくことになると思う。

 


ところで、使っているPCのうちの特定の一台で、常時このような「データの受信に失敗しました」というエラーが出るんだけど、これ、どうやれば直るか知っている人いたら教えて下さい。

フィードは読み込めるのだが、未読・既読管理が効かない(既読のものも未読のままになってしまう)ので、不便きわまりない。


10万円くらいの選挙情勢のクイックサーベイ

さて、衆議院議員総選挙の選挙の投票日2014年12月14日(日)を2日前にして、情勢分析、新聞・TV報道を賑わしている。

マスメディアの分析は、
・出口調査(期日前投票所から出てきた人に、直接聞く調査)
・電話などによって無作為抽出した有権者に聞く調査
の2つによって為されるもので、これはかなりお金がかかる。
集計するのにある程度(おそらく数日間)の時間もかかる。

おそらく、各政党ともに、政党本部レベルでは、重点地区だけに絞ってこの種の調査をやっているものと思うが、各選挙区レベルでは、このようなお金のかかる調査はやっていない。

 

本音の情勢分析と、建前の情勢分析

選挙において、ある陣営が、自らの選挙区の情勢分析を語るときは、本音の情勢分析と建前の情勢分析の2種類がある。

本音の情勢分析は、
上記で述べたように、お金を掛けたサーベイはやっていないので、経験者によるカンによるものだ。駅でパンフレットを受け取ってくれる割合、街頭宣伝に集まってくる人数、人々の表情などから、過去の経験に照らし合わせて「票を読む」というもの。
私は、ここ3年半に、何度か、選挙事務所の内側で選挙運動に関わってきたが、負けた選挙を未だに一度も経験していないので、このような「票を読む」ことは、出来ない。
しかしながら、近年は、無党派層・浮動票の比率が高く、以下の読売の記事によると、投票日2日前の今時点ですら無党派層の4割がどこに投票するか決めていない、ということなので、昔と比べると、このような経験とカンで「票を読む」ことは、やりづらくなっている。
読売新聞 : 無党派層、自・民・維が争奪…比例選の終盤情勢(2014/12/12)

建前の情勢分析は、
とにかく「厳しい」、「苦戦している」、「接戦だ」、「激戦区である」、「ぎりぎり負けている」と叫び続ける、というもの。
「うちは勝っている」という情勢分析が出ると、油断をしてしまい、選挙ボランティアは「それなら、忙しいから選挙の手伝いするの止めようかな~」と思ってしまうし、熱心な支持者も、周辺の支持層も、「それなら、忙しいから投票に行かなくてもいいかな~」という気持ちになってしまう。
それを防ぐために、たとえ、本音の情勢分析が「圧勝」と出ていたとしても、とにかく「厳しい」と言い続けなくてはならない。

 

 

 

 

 

(ちょっと忙しいので、書き途中だけどここまで。)

ついでに言うと、ほとんど固定票で、浮動票をそもそも狙っていない、公明党や日本共産党は、選挙のやり方が違うので、上記のようなサーベイはまったくやっていないと思う。


 

(忙しくて書き途中のまま放置プレイしていました。
ここから先は、総選挙の投開票後、自公が圧勝してから書いております。)

 

とういことで、選挙の情勢分析というのはなかなか難しいし、今後もし仮に、無党派層・浮動票の比率が益々高くなっていくとするならば、益々難しくなっていくだろう。

10万円くらいで、半日~1日間くらいで、ある程度ざっくりと選挙情勢分析をアウトプットしてくれるようなクイックサーベイに対して、かなり需要があると思う。

これをネットパネルリサーチで実現することは、ネットを利用する世代クラスタ、(そしておそらくは職業クラスタ)が偏っているので、多分ムリだろう。
PDCAのサイクルとしては、せいぜい1~3日間くらいの時間間隔で捉えるのが適正のような気がする。あまり根拠はないけど。
そもそも、パネルリサーチで出来るのかどうかも分からないが、リサーチ業界の方、検討してみてはどうでしょうか。

 

利用シーンとしては、例えば、
さいたま市南区の無党派層・浮動票の取り込みを狙って、2日間、折り込み広告をバラ撒き、朝夕の駅立ちと桃太郎に人的リソースを集中投下した。
さて、どのくらい効果があったか?
半日後にサーベイの結果が出たので、効果検証をして、
結果:
満足できるレベルまで上がった→他のクラスタのテコ入れへ
効果なし→無党派層・浮動票を更に細かくセグメンテーションして、効果があったところとなかったところを分けた上で、次なる施策を考える。

とか。


衆議院議員選挙 選挙戦の写真レポート

さて、2014年12月2日(日)に公示された衆議院議員選挙は、本日5日(金)、4日目となりました。

私は、自民党員として、埼玉15区(蕨市、戸田市、さいたま市南区・桜区)において、自民党公認・公明党推薦の田中良生氏(前・3期目)を応援しております。

前回2年前と同じく師走の忙しい折の選挙戦ですが、幸いなことにポカポカ暖かい日が多く、助かっております。


2014年12月2日(火)、蕨駅西口で行われた、田中良生 蕨出陣式。
自民党のご支援者皆様が勢揃いしました。
自民党の県議、市議のほか、友党である公明党の蕨市議団の皆様も駆けつけてくださいました。


蕨市南町にて街頭演説をする田中良生候補。


蕨市中央、ヤオコー前で街頭演説をする田中良生候補。

田村憲久 前厚生労働大臣(三重4区、自民党)も応援に駆けつけてくださいました。
(右側の方です)


蕨市錦町、イトーヨーカ堂錦町店前で街頭演説をする田中良生候補。


蕨市中央、埼玉りそな銀行前の田中良生候補。
右側:応援演説をする田村憲久 前厚生労働大臣。

新聞報道によると、自民党優勢が伝えられておりますが、実際のところ、どうなんでしょうね?
正直、私自身はまったく分かりません。
しかし、民主党さんは毎日のように新聞折り込み広告を打ってますので、かなり資金力ありますね。
自民党と民主党とでは、選挙のやり方が違う、という感じです。