先日、とある地元のボランティア団体のリクルーターに、うちに入らないか、と誘われたんですよ。
その団体の活動はかなり公的な性格が強く、メンバは能力的にも経験的にもそれなりのスペックが求められるものだったので、声を掛けていただいたのは、とても光栄なことでした。
しかしながら、諸事情により、お誘いは辞退しました。
地域密着の市町村議会議員という存在は、この種の地域コミュニティ団体やボランティア団体の役を引き受けないかと、よく誘われます。
既に私もいくつか引き受けている役職もあります。
伝統的に、目立ちたがりの人や、世話好きな人が多いことによるものです。その種の役職を引き受けることが、自らの次回の選挙活動に役に立つと考えて、積極的に引き受ける人も多いようです。
まさか、暇だと思われていたり、声を掛ければ断れない与し易い相手だと思われているわけでも無いと思います。
辞められないリスク
この種の、町会などの地域コミュニティ組織の役職や、ボランティア団体の役を引き受けるに当たって、多くの人が最も不安に思うのは、
「辞めたくなった時に、辞められなかったらどうしよう!?」
という、辞められないリスクではないでしょうか。
- 規約上の任期が決まっているとしても、事実上、自動更新が当たり前となっている。
- 規約上の任期が終了しても、「では、辞めます」とは言い出しにくい。
- 周りのメンバが自分より高齢かつ長期に渡って活動している場合だと、尚更、任期が終了したことを理由に辞めにくい。
- 病気で倒れるまで辞められない。
- どうしても辞めたい場合は、自ら後継者を探してこなくてはならない。
- 当然、皆尻込みしてしまい、後継者なんてさっぱり見つからない。
私の周りの地域コミュニティ・ボランティア団体を見渡すと、こんなのばっかりです。
これでは、役を引く受けたくないですよね。
生涯に渡って拘束されて、倒れるまで辞められないなんて!
辞められないリスクによる、各団体の役職後継者難
その結果として、どこの地域コミュニティ・ボランティ団体でも、「人がいない」と、後継者難に喘いでいます。
人がいないはずはないんです。
これだけ、豊かな社会となり、元気なお年寄りや、暮らしに余裕がある人が増えたのですから。
1,2年程度の規約上の任期 1クール程度なら、お試しみたいな感じで引き受けてもいいかな、という人は、潜在的にはたくさんいるはずなんです。
役職の任期制の徹底を
辞められないリスクが、「任期1クール限定ならば引き受けてもいい」という人を排除してしまっているのです。
辞められないから、後継者が見つからない。
後継者が見つからないから、辞められない。
これは負のスパイラルですね。
そうであるならば、
- 任期制を徹底する。
任期が来たら、全員スパッと辞める。
- 但し、再任は妨げない。やりたい人は続けてもいい。あくまでも例外として。
- つまり、デフォルト:自動更新から、デフォルト:任期徹底へ。
- 後継者は、その役の人が自らの責任で探すのではなく、組織みんなで探すことにする。
このような運用に切り替えるだけで、後継者難はかなり緩和されると思いますね。
それでも後継者が見つからなかったらどうするか?
そのような皆から見放されてしまったような組織は、歴史的意義を終えたとみなすことができますので、解散すればいいのではないでしょうかね。嫌々ながらダラダラと続けていても意味ないと思います。