国会前で反安保法制のデモが激しいという報道を目にして、実際に見てみたいと思っていた。
2週間前の2015年7月24日(金)、たまたま夕方ぽっかりと予定が空いたので、見学してきた。
この日は、日差しも強く、猛烈な暑さ。
日が落ちてからも汗は止まらない。
国会議事堂前駅で下りて地上に出る。
「安倍政権NO!!」
のポスターを配っている。
この集団は、中核派。
中核派。
怖い。
高校生(1991年頃)の時に、御茶ノ水駅前で中核派がデモをやっているのにたまたま出くわしたことがある。
その時の中核派の運動員は、ヘルメットをかぶり、大きなサングラスをして、白いタオルで口鼻を覆って、顔を隠していた。
今の中核派は、顔を隠していないんだな。
中核派のビラ。
安保法制を「戦争法」と言い換え、法律を制定したら今すぐにでも戦争が起こり、若者が徴兵に取られるかのように宣伝するのは、不安心理を煽るプロパガンダとしては効果が高い。
人が多く、押し合いへし合いなので、隣りの人の肌を流れる汗がベタっと張り付いたりして気持ち悪い。
このエリアは、公衆トイレもないし、官庁街なので用がない人は建物には入れてもらえないし、トイレは皆無。
コンビニなどもまったくない。
デモの運営団体が用意した給水所が2箇所ほどあった。トイレは無し。医療ステーションも無し。
楽器や太鼓の演奏とともに、節をつけてシュプレヒコールを上げる。
「安倍は辞めろ」、「安倍は辞めろ」
「戦争反対」、「戦争反対」
とか、そう言う内容。
1クール10分くらいの内容を、30分おきくらいに繰り返していた。
参加者は、座りながらコールに参加している人もおり、会場内の参加者の一体感を醸成するのに効果を上げていた。
警官の数は多い。 彼らの仕事を見ていると分かるが、道路をブロックごとに分けて、人が偏って多く入り過ぎないようにコントロールしている。将棋倒しなどのトラブルを未然に防ぐためのもので、参加者を守っている。 運営団体側で、そのような仕切りをすることが出来ればいいのだろうが、おそらく運営団体は複数団体の寄り合い所帯で、そのような仕切り能力が無いのだろうと思う。 参加者は反権力志向の人が多いらしく、あちこちで警官隊に文句を言って詰め寄っている姿が見られた。
という感じで、暑くて気持ち悪いし、だいたい一通りは見たので、早々に切り上げて、ビールを飲んで帰ってきました。
参加者はどういう人たちか
リタイアした世代と思しきシニアが多い。全共闘世代というやつなのだろうか?伝統的な自民党・保守の支持層とも重なる年代である。
若者もいる。真面目そうな顔立ちの子が多い。一人で参加している子もいるし、同性の友達と連れ立って来ている子も多い。男性もいれば女性もいる。女性は一人は少なく、グループが多い。
会社帰り風のリーマン、OLは皆無。
私が早々に撤収してしまったせいもあるかもしれない。もっと遅い時間帯になったら集まってくるのかも。
旗を掲げて団体名をアピールしている団体は、概ね、
・日本共産党の地域支部
・労働組合
がほとんどのようだ。
動員されて仕方なく来た、という感じの人はあまりいない印象。
運営団体はどこか
いまいちよく分からない。
いろいろな団体が入り乱れているようだ。運営団体間での統制が取れいているのかどうかも分からない。あちこちで勝手にやっているだけなのかもしれない。
SEALDsという学生団体が主催しているような報道を見たこともあるが、あのデモ全体の全ての運営をしているわけでもないようだ。
どこからどこまでがSEALDsデモなのか、という区分けもよく分からない。
従って、たとえば中核派のエリアの近くにいる人が必ずしも中核派支持というわけでもないと思う。
この日は、国会議員として、
・福島みずほ 参議院議員(社民党)
・小西洋之 参議院議員(民主党)
が演説しているのも聞こえた。
遠くにいたので姿は見えなかったけど。
社民党と民主党が、政党としてどのように関わっているかは不明。
彼らの主張
プラカード、チラシ、会場内のミニ集会の演説内容などによると、
・安保法制反対
が最も多いのだが、
・安倍政権打倒、安倍政権を倒そう
というものも多い。
安保法制反対=安倍政権打倒
というロジックが暗黙のうちに組み立てられている。
また、
・反原発(反原発再稼働)
も多い。
所見
特になし。
まあこんなもんか、と。
あの、楽器の簡単な演奏とともに節をつけてのシュプレヒコールのやり方は、会場内の参加者の一体感を作るためには手っ取り早くて有効で、何かの時に参考にしたいと思う。