【蕨市錦町】やまとの湯 わらび店 閉店の件

蕨市錦町2丁目にある、やまとの湯 わらび店が、2014年4月29日(木)をもって閉店するそうです。
運営者からは、閉店理由と今後の予定(他者に事業譲渡するのか、取り壊しするのか)については、リリースは出ていません。

私は実は温泉博士なのですが、やまとの湯はかなりいいお湯です。
関東地方全域、深く掘れば、関東ローム層の上に溜まった太古の海水が出てきます。言わば、関東地方全域、どこを掘っても温泉が出るらしいのですが、たいがいこれらは、太古の海水なので、しょっぱい系です。やまとの湯は、どろっと黒ずんだチョコレート色の独特のぬるぬる系のお湯でした。

 

閉店するのは残念だし、地元住民としては、今後の予定について気になるので、ちょっと調べてみました。
自分なりに、金融関連の知人に話を聞いたりして、運営会社の経営状況、経営者の人物像などの全体像について把握しましたが、伝聞と憶測に基づくものなので、記事に書くのは差し控えます。

以下、公開情報のみ記述します。
(個人的な推測である点については、その旨を明記します)
会社名や人物名でググってみると、いろいろ情報がヒットするので、興味ある方は調べてみてください。謄本を取ってみればもうちょっといろいろ分かるかも。

 

やまとの湯の経営体制

やまとの湯は、かつて、大和システム株式会社によって創業されました。
この会社は、かつて東証二部に上場していて、不動産業が本業で、経営多角化の一環として温泉事業を始めたようです。
関東と関西に多店舗展開しています。

2010年、大和システム株式会社が経営破綻しました。(民事再生法申し立て + 上場廃止)

温泉事業(やまとの湯のチェーン)を、株式会社スピードパートナーズの、受け皿となる新設子会社 湯快生活株式会社に事業譲渡されました。

株式会社スピードパートナーズは、webサイトは現時点では存在せず、詳細不明。事業投資会社であり、相互に関連性のない複数の事業を買収して、子会社などの形で経営しています。今は会社名を「八丁堀投資」と名称変更したという情報もありますが、この点は未確認です。いわゆる事業投資ファンドではなく、プライベートな資本で経営されているものと推測します。

株式会社スピードパートナーズの代表は、白石伸生氏。→同氏のblog
白石伸生氏は、JASDAQ上場の宝石輸入・小売の株式会社シーマの創業者です。推測ですが、この会社のIPOで財を成したようです。株式会社シーマの時価総額は今時点で44億円。年商は、8,556百万円、営業損益は、-662百万円。四季報を見ると、発行済株式の57%ほどが資産管理会社と家族などの名義になっています。

株式会社スピードパートナーズの投資先は、例えば、

・エステ大手の、ラ・パルレ
株式会社ビューティーパートナーズ
東京都文京区湯島3-14-9 湯島ビルヂング4階
電話番号:03-5817-8140
資本金:8,000万円
代表:山下昌範氏

・プロレス興行団体の、全日本プロレス
株式会社全日本プロレスリングシステムズ
東京都文京区湯島3-14-9 湯島ビルヂング5階
電話番号:03-5812-0714
資本金:1億円
代表:井上博太氏

 

湯快生活株式会社は、やまとの湯の事業譲渡を受けるために設立された子会社(出資比率不明)で、

・湯快生活株式会社
東京都文京区湯島3-14-9 湯島ビルヂング5階
電話番号 03-5812-2641
資本金:1億円
代表:井上博太氏

代表の井上博太氏は、株式会社スピードパートナーズからの出向であると推測できます。

 

やまとの湯チェーンの現状

やまとの湯のwebサイトに掲載されている通り、続々と閉店されています。
理由と、今後の計画については明示されていません。
少なくとも、現時点では、湯快生活株式会社が経営破綻したという事実はありません。

 

やまとの湯わらび店の今後

これが、地元民としては気になるところ。
株式会社スピードパートナーズが、やまとの湯チェーン全体を、どこかまともな会社に事業譲渡してくれるシナリオが最もハッピーかと思います。
店舗ごとに切り売りするシナリオも考えられますが、一部の店舗で組み上げた温泉を他の店舗に運んでいるケースもあるようなので、この場合は、権利関係の処理が複雑になります。

 

【2014年5月23日 13:11 追記】

(株)八丁堀投資が経営破綻しました。

詳細はこちらの記事に。
2014年5月23日:【蕨市錦町】やまとの湯 わらび店 運営会社の親会社が経営破綻