【蕨市議会】3月定例会一般質問(2) わらびりんご育成事業におけるわらびりんごの増産について

通告内容
————————-
2 わらびりんご育成事業におけるわらびりんごの増産について
(1)本事業の目的、ゴールイメージはなにか
(2)本事業の進捗はどうか
(3)本事業の平成25年度計画はどうか
(4)本事業の課題をどのように認識しているか
(5)現状ではわらびりんごの木が少な過ぎるので、今後数年間一時的に予算を増やして苗木を増産し、市内各公共施設にわらびりんごの木を大量に植えてはどうか
————————-

わらびりんごを用いた街づくり

わらびりんごは、錦町住人の故 吉澤正一さんが開発した新種のりんごであり、北半球で最も早く実が成るものです。
実は小さく、酸味が強く、そのまま食べられるものではありませんが、加工食品(りんごジュース、りんごジャム、りんごパイなどのお菓子等)の原料に適しています。

蕨市民の誇りでありまして、
・市民の求心力の核として行きたい、
・対外的な情報発信のメディアとして活用して行きたい
と、多くの人が考えるところかと思います。

 

現状の、わらびりんご関連施策

現状では2つのアプローチが取られており、

(1)ボランティアベース街中に木を増やすアプローチ
・市民の郷土意識の醸成が目的。
・わらびりんごの会(民間のボランティア団体)等が中心。
・公共施設や市民の庭に植える。
・木を増やす。
・関連キャラ、歌を作り、祭りへの参加などを行い、話題性を高めていく。
蕨宿場祭り わらびりんご踊り

(2)商業ベース農家による商品化アプローチ
・営利追及+対外情報発信が目的。
・農家/園芸緑化研究会が中心。
・畑で商業的に育てる。
・今後商品開発する予定の加工食品(現在は何を作るかまだ研究開発段階)にして販売する。

それぞれ民間主体の動きであり、行政はあくまでも補助という立ち位置です。

それぞれに課題があり、

(1)ボランティアベース街中に木を増やすアプローチの問題点
・現状、うまくいっているが、
・メンバーの高齢化、後継者難
・現状規模の拡大は難しい状況

(2)商業ベース農家による商品化アプローチ
・現状、まだ商品開発の途上。商業的な生産は行われていない。
・先行成功事例がない。
・農家にとっては、りんごを植えて出荷し始めるまでは、数年がかりの大きな投資案件。リスクが高い。

これら課題は、今後も根本的に解決されるものではないので、遅々として進まないことが予想される。

 

両アプローチのテコ入れ策

以下の様なテコ入れ策を提案しました。

(1)ボランティアベース街中に木を増やすアプローチ
わらびりんご育成インセンティブ「皆でわらびりんご育てよう基金」を提案しました。

個人宅/学校/子供会/町会などの団体が、わらびりんごを育てる(植えることではなく)ことにインセンティブを付与するといいのではないかと考えました。
「植える」ことではなく、「育てること」にインセンティブを付与するのがポイントです。

現状、苗木は公民館で1,000円で販売しています。
これを、買ってきて育て、↓
木が花を咲かせる。→1,000円キャッシュバック
りんごの実をつける。→さらに1,000円キャッシュバック
(まち連のくらしの商品券ポイントで)
・わらびりんごを増やすまでの一時的な基金と位置づけ、総予算がなくなったら終了。
・年間の総支払いポイントに上限を設ける

(2)商業ベース農家による商品化アプローチ
農家が、既存の畑からわらびりんごに転作して実をつけ、収益化するまでには5-8年かかる。
転作期間中は売上ゼロ、費用のみ発生する。
この期間中の農家の生活支援のために、転作期間中の低利貸付補助制度を提案しました。

また、わらびりんごへのチャレンジは、農家にとってリスクのある新規事業であります。
リスクを農家から移転するために、市の買取保証(りんご1個○円で)を提案しました。
自治体自身がやるのが問題ならば、
・基金を設置
・農協/園芸緑化研究会をシェルとして
などの方法もあると思います。


【蕨市議会】3月定例会一般質問(1) U字溝敷設替え・道路補修・公園遊具修繕等の市民に身近な土木系改修工事における優先順位と市民への周知について

通告内容
—————–
1 U字溝敷設替え・道路補修・公園遊具修繕等の市民に身近な土木系改修工事における優先順位と市民への周知について
(1)現状での予算区分ごとの順番を決める基本的な考えはどのようか
(2)工事の優先順位を決める手続き・基準はどのようになっているのか
(3)工事の優先順位を決める手続きが不透明であるという市民の不満の声があることをどのように認識しているか
(4)市民の不満解消のために、優先度の高い工事などについて周知することはできないか
—————–

土木系工事の優先順位付けへの現状の不満

道路の改修、古いU字溝を新しい大きなタイプへの交換などの要望については、議員・議会会派が地域の声を代弁する形で公式に要望する場合もありますし、近所の人が担当部署に直接言う場合もあるでしょう。

これらの、「工事・修理してほしい」 という要望が、市の担当部署内でどのように扱われているのかが不明確です。
どのようなルールで優先順位付けがなされ、予算が手当され、実行されているのか?

土木系の工事は、市民にとって身近でありながらも、その内実は高度な専門知識を要する世界ですので、なかなか理解しにくい部分も多々あります。
そのために、行政の説明不足が原因で、市民の不満が巻き起こしている事例が多々あります。

aaa

例えば、大雨の時によく下水から水が溢れて道路冠水してしまう場所Aがあったとします。
「場所Aの下水管を何とかしてくれ!」
と当然思うわけですが、場所Aを工事するよりも、その下流に位置する場所Bを工事した方が効果が大きかったりするのです。

言われて見れれば、そりゃそうだな当たり前だ、と思いますが、行政が何の説明もなく場所Bの工事に取り掛かり始めてしまうと、
「場所Bはどうでもいいから!場所Aを先にやってくれ!」
と不満ばかりが大きくなってしまいます。
「場所Bの近所には有力者(議員とか地域の名士とか)が住んでるから贔屓しているのではないか・・・」
と言った疑心暗鬼すら生まれかねません。

このような高度な土木に関わる専門知識は素人には分かりにくいので、何故その工事をするのか?という詳しい説明が必要です。

 

行政の説明責任

行政は、
・この種の工事・修理の優先順位を、どのようなルールで決めているのか?
・工事・修理の順番待ちリストはどうなっているのか?
これらを開示するべきと考えます。

また同様に、要望がありながらも工事・修理を実施しない、と意思決定した場合は、
・工事・修理を行わない理由
を開示するべきです。

本質的には、このような市民に身近な土木系工事のみならず、全ての案件について説明責任はあります。

説明には、コストがかかります。
資料を作らないとならないし、これは一つ一つ積み重なると膨大なものです。
しかしながら、行政としては必ず支払わなくてはならない必要なコストであります。

 

市側の答弁:現状での優先順位付けのルール

正確な文言はまだ議事録が出来上がっていないのでちょっと分からず、手元のメモを見ながら書きます。

優先順位付けのルールについては、「総合的に決めている」という感じのようで、現状では明文化したルールはないようです。

市民の不満がある部分であるからこそ、公平客観的な仕組みが必要ですね。
自分が担当者ならば、スコアリングモデルを導入すると思いますが、今回はそこまで踏み込んだ再質問は出来ませんでした。
(スコアリングモデルといっても、そんな大したもんではなく、現状損害の程度・頻度・規模、人身事故が起こる可能性、緊急性・・・などの項目ごとに5段階評価して、合計点の順に取り掛かる、みたいな感じで。)

今後の作業リストに相当するものは、予算がついたものについてしか存在しないとのことです。
今このタイミングであれば、25年度予算がちょうどこの3月定例会において可決されましたので、この25年度においてどこの工事・修理を行うか、それがだいたいいつ頃か、というのは確定しています。
しかしながら、26年度以降においてはまったくの白紙であるとのことです。
(もちろん、担当者の頭のなかには大まかなスケジュールはあるのでしょうけど)

 

行政の説明への要望

当該年度の工事・修理予定表について、市webサイトで開示すように要望しました。

過去の工事についても、レポートを市webサイトで開示するように要望しました。
・工事の内容
・地図・場所の説明
(市道○-△という管理番号では分からないので、google map上にプロットして)
・写真 before/after
・得られた効果(何のために)