災害ゴミを広域処理する枠組み

能登半島地震では、膨大な量の災害ゴミが発生

元日に地震が発災した能登半島において、膨大な量の災害ゴミが生じているようです。

石川県全体で240万トン、平時における年間ゴミ排出量の7年分、

市町村ごとにみると、

珠洲市では132年分、
穴水町では96年分、
能登町では46年分、
輪島市では31年分

とのことです。

 

「◯△万トン」と言われても、感覚的にピンとこないため、「◯年分」という記述をしたものと思いますが、これは、誤解を招きやすい不適切な表現です。

 

 

災害ゴミの広域処理の枠組み

それぞれの自治体が、実際に何十年もかけて処理するわけではありません。

災害後においては、よその自治体が協力して、短期間で災害ゴミを処理するための枠組みが既に出来上がっております。

 

  • 本来、ゴミ処理は市町村の中で行うのが原則。

 

  • 災害時は、そうもいかないので、県内の他の市町村が手伝う。この調整は県が行う。令和6年6月の越谷市水害(市域の1/4が15cm浸水)の時は、埼玉県においては、この枠組みを用いて災害ゴミの処理を行いました。

 

  • 都道府県内でも処理しきれない場合は、環境省の環境事務所(全国に8つあり、埼玉県を管轄するのは関東地方環境事務所)が調整を行い、他の都道府県が手伝う。

 

 

ということで、災害ゴミの広域処理のための枠組みは既にあるのですが、能登が半島であり、運搬するための道路ネットワーク上の制約があることを考えると、やはりそれなりの月日はかかるでしょうね。

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2012年4月に訪れた石巻市内。

 

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同じく2012年4月の南三陸町。

 

東日本大震災発災から13か月後ですが、まだまだあちこちガレキの山でした。

東日本大震災で生じた災害ゴミは、津波堆積物1,100万トンを含めて3,100万トンとのことでした。

当時の訪問レポートは、ここから幾つかのシリーズ記事でまとめてあります。